COBOL2002　ユーザーズガイド

付録B.1　COBOL2002 V4への移行性と互換性

COBOL2002 V4への移行性と互換性について説明します。

なお，次の機能を使用しているプログラムは，Windows COBOL2002 V4への移行性はありません。

Windows(x86) COBOL2002からWindows(x64) COBOL2002への移行時には，移行前に32bitアプリケーションと64bitアプリケーションの相違について確認してください。64bitアプリケーションについては，「39　64bitアプリケーションの作成」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1)　COBOL85，COBOL2002の旧バージョンで作成したファイルの移行性

COBOL85およびWindows(x86) COBOL2002 V1/V2/V3で作成したファイルのWindows(x86) COBOL2002 V4への移行性を次の表に示します。

表B‒2　 Windows(x86) COBOL2002 V4への移行性

対象ファイル

移行元システム

ファイル種別

拡張子

Windows(x86) COBOL2002 V3

Windows(x86) COBOL2002 V2

Windows(x86) COBOL2002 V1

COBOL85

COBOLソースファイル

.cblほか

○

○

○

○

プログラム情報ファイル

.cbpほか

△

△

△

×

画面定義ファイル

.wdf

○

○

○

○

ファイル定義ファイル

.flf

○

○

○

○

レコード定義ファイル

.rdf

○

○

○

○

実行環境ファイル

.cbr

△

△

△

×

stdcall呼び出し指示ファイル

.cbw

○

○

○

○

プログラムテンプレートファイル

.cet

○

○

○

○※1

COBOLエディタ設定ファイル

.cex

○

−

−

−

DLLファイル

.dll

○

○

△

×

実行可能ファイル

.exe

○

○

△

×

ライブラリファイル

.lib

△

△

△

×

オブジェクトファイル

.obj

○

○

△

×

プロジェクトファイル

.pmi

△

△

△

△※2

プロジェクトマスタファイル

.hmf

△

△

△

△※3

印刷書式情報ファイル

.prt

△

△

△

×

ブラウズデータファイル

.brd

−

−

−

−

OLE定義ファイル

.odf

−

−

−

−

CGI環境ファイル

.env

−

−

−

−

パッケージ情報ファイル

.pkg

○

○

○

○※3

プロジェクト情報ファイル

.hmp

△

△

△

△※3

COBOLサービスルーチンファイル

.svw

○

○

○

○※3

ユーザキーワードファイル

.usw

○

○

○

○※3

TDコマンド格納ファイル

(サブコマンド格納ファイル)

.tdiほか

○

○

○

×

リポジトリファイル

.rep

○

○

○

−

COBOLアクセス用Bean

.java

○

○

○

○

EJB関連Javaソースファイル

.java

○

○

○

○

XMLアクセス用データ定義ファイル

.cbl

○

○

○

−

XMLアクセスルーチンファイル

（COBOL副プログラム）

.cbl

○

○

○

−

文書型定義(DTD)ファイル

.cbl

○

○

○

−

XMLドキュメントファイル

.xml

○

○

○

−

データ定義(DDF)ファイル

.cxd

○

○

○

−

カタログファイル

.cxc

○

○

○

−
（凡例）

○：移行できる

△：一部移行性あり（詳細は，「(2)　ファイルの移行性の注意事項」を参照してください）

×：移行できない

−：移行先または移行元で未サポートのファイル

注※1

COBOL85 03-01以降にサポートしたファイルです。

注※2

COBOL85 06-00未満でサポートしていたファイルです。なお，COBOL85 06-00以降は，拡張子".hmf"になります。

注※3

COBOL85 06-00以降にサポートしたファイルです。

Windows(x86) COBOL2002およびWindows(x64) COBOL2002 V1/V2/V3で作成したファイルのWindows(x64) COBOL2002 V4への移行性を次の表に示します。

表B‒3　Windows(x64) COBOL2002 V4への移行性

対象ファイル

移行元システム

ファイル種別

拡張子

Windows(x64) COBOL2002 V3

Windows(x64) COBOL2002 V2

Windows(x64) COBOL2002 V1

Windows(x86) COBOL2002

COBOLソースファイル

.cblほか

○

○

○

○

プログラム情報ファイル

.cbpほか

△

△

△

×

画面定義ファイル

.wdf

○

−

−

○

ファイル定義ファイル

.flf

○

−

−

○

レコード定義ファイル

.rdf

○

−

−

○

実行環境ファイル

.cbr

△

△

△

△

stdcall呼び出し指示ファイル

.cbw

−

−

−

−

プログラムテンプレートファイル

.cet

○

○

○

○

COBOLエディタ設定ファイル

.cex

○

−

−

○

DLLファイル

.dll

○

○

△

×

実行可能ファイル

.exe

○

○

△

×

ライブラリファイル

.lib

△

△

△

×

オブジェクトファイル

.obj

○

○

△

×

プロジェクトファイル

.pmi

○

○

○

△

プロジェクトマスタファイル

.hmf

○

○

○

△

印刷書式情報ファイル

.prt

△

△

△

△

ブラウズデータファイル

.brd

−

−

−

−

OLE定義ファイル

.odf

−

−

−

−

CGI環境ファイル

.env

−

−

−

−

パッケージ情報ファイル

.pkg

○

○

○

○

プロジェクト情報ファイル

.hmp

○

○

○

△

COBOLサービスルーチンファイル

.svw

○

○

○

○

ユーザキーワードファイル

.usw

○

○

○

○

TDコマンド格納ファイル

(サブコマンド格納ファイル)

.tdiほか

○

○

○

○

リポジトリファイル

.rep

○

○

○

×

COBOLアクセス用Bean

.java

○

○

○

○

EJB関連Javaソースファイル

.java

○

○

○

○

XMLアクセス用データ定義ファイル

.cbl

○

○

−

△

XMLアクセスルーチンファイル

（COBOL副プログラム）

.cbl

○

○

−

△

文書型定義(DTD)ファイル

.cbl

○

○

−

○

XMLドキュメントファイル

.xml

○

○

−

○

データ定義(DDF)ファイル

.cxd

○

○

−

○

カタログファイル

.cxc

○

○

−

○
（凡例）

○：移行できる

△：一部移行性あり（詳細は，「(2)　ファイルの移行性の注意事項」を参照してください）

×：移行できない

−：移行先または移行元で未サポートのファイル

(2)　ファイルの移行性の注意事項

(a)　プログラム情報ファイル（.cbpほか）の移行での注意事項

蓄積されているカバレージ情報は，プログラム情報ファイルを消さないで再コンパイルすることで引き継げます。再生成したプログラム情報ファイルにカバレージ情報を蓄積するようにしてください。

(b)　実行環境ファイル（.cbr），印刷書式情報ファイル（.prt）の移行での注意事項

実行環境ファイル（.cbr），印刷書式情報ファイル（.prt）を作成したときのOSやマシン環境※が異なる場合は，実行環境ファイルの印刷書式と印刷書式情報ファイルを再設定してください。印刷書式情報には，OSとマシン固有の情報が含まれます。

注※

JP1/ServerConductor/Deployment ManagerやHitachi Compute Systems Manager Deployment Manager Plug-inのディスク複製インストール機能，および仮想化プラットフォームが提供するイメージファイル化による複製機能を使用する場合も含みます。

(c)　DLLファイル（.dll），実行可能ファイル（.exe），ライブラリファイル（.lib），オブジェクトファイル（.obj）の移行での注意事項

  • 複数プログラムで外部属性を持つ（EXTERNAL句指定のある）同一のファイルを使用する場合，Windows COBOL2002 01-00でコンパイルしたプログラムと，Windows COBOL2002 01-01以降でコンパイルしたプログラムを混在させているときは，外部属性を持つ同一のファイルを使用するプログラムをすべて再コンパイルしてください。

  • Windows(x86) COBOL2002 V1で作成したDLLファイル，実行可能ファイルは，プログラムを構成するすべてのDLLファイル，実行可能ファイルをそのまま使用する場合，再コンパイルしなくても移行できます。

    ただし，次の個所に日本語などの多バイト文字を使用している場合，プログラムを構成するDLLファイル，実行可能ファイルを一つでも再コンパイルするときは，すべてのDLLファイル，実行可能ファイルを再コンパイルしてください。

    • プログラム名／クラス名／インタフェース名／関数名

    • XML連携機能のインタフェース名

  • Windows COBOL2002 V1で作成したライブラリファイルやオブジェクトファイルで，ISAMによる索引ファイル入出力機能や，次の個所に日本語などの多バイト文字を使用している場合は，再コンパイルしてください。

    • プログラム名／クラス名／インタフェース名／関数名

    • XML連携機能のインタフェース名

  • Windows COBOL2002で作成した日本語などの多バイト文字を使用した名称のDLLファイルは，再コンパイルしてライブラリファイル（.lib）を再生成してください。再生成したライブラリファイル（.lib）で再リンクしてください。

(d)　XMLアクセス用データ定義ファイル（.cbl），XMLアクセスルーチンファイル（.cbl）の移行での注意事項

Windows(x86) COBOL2002 XML連携機能で生成したXMLアクセスルーチンおよびXMLアクセス用データ定義を移行する場合に注意事項があります。詳細については，マニュアル「COBOL2002　XML連携機能ガイド」の「64bit版COBOL2002　XML連携機能の制限事項」を参照してください。

(e)　プロジェクトファイル（.pmi），プロジェクトマスタファイル（.hmf），プロジェクト情報ファイル（.hmp）の移行での注意事項

COBOL85またはWindows(x86) COBOL2002で作成した次のファイルで，SEWB+/CONSTRUCTIONまたはSEWB+基本開発環境セットのプログラム定義ファイルをソースファイルとして登録したものは，Windows COBOL2002 V4への移行はできません。

  • プロジェクトファイル（.pmi）

  • プロジェクトマスタファイル（.hmf）

  • プロジェクト情報ファイル（.hmp）

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