38.2.3 オプション
ライブラリ管理ツール(LIBコマンド)で使用できるオプションを次に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) -DEF:モジュール定義ファイル
モジュール定義ファイル(.def)からインポートライブラリを生成するためのオプションです。ファイル名は拡張子を付けて指定します。モジュール定義ファイル(.def)は一つだけ指定できます。モジュール定義ファイルについては,「38.4 モジュール定義ファイル」を参照してください。
ライブラリ管理ツール(LIBコマンド)は,モジュール定義ファイル内のLIBRARY文,EXPORTS文だけを参照し,それ以外は無視します。
(2) -EXPORT:入口点名〔,@順序番号〔,NONAME〕〕
入口点の名前をエクスポートするためのオプションです。これは,モジュール定義ファイルのEXPORTS文と同じです。
@順序番号(1〜65,535)を指定すると,名前ではなく番号で関数を呼び出せます。この呼び出しの方がより速く関数を呼び出せます。
順序番号のあとにNONAMEを付けると,名前はエクスポートされないため,順序番号による呼び出しだけができるようになります。
(3) -EXTRACT:オブジェクトファイル名
ライブラリ内からオブジェクトファイルを取り出すためのオプションです。
取り出されたオブジェクトファイルは,取り出し元のライブラリに残ります。
-REMOVEオプションを同時に指定すると,取り出されたオブジェクトファイルはライブラリ内から削除されます。この場合,必ず-EXTRACTオプションを先に指定しなければなりません。
(4) -INCLUDE:シンボル
指定されたシンボルをシンボルテーブルに追加するためのオプションです。
-DEFオプション指定時に,通常は取り込まれないライブラリオブジェクトを追加する場合に使用します。
(5) -LIBPATH:ライブラリのパス
環境変数LIBに先行して検索したいライブラリパスを指定するためのオプションです。入力する-LIBPATHオプションごとに一つのフォルダを指定します。複数のフォルダを指定する場合は,フォルダごとに-LIBPATHオプションを指定します。ライブラリ管理ツール(LIBコマンド)は,指定された順にフォルダを検索します。