COBOL2002 ユーザーズガイド


37.1 デバッグ機能の種類と概要

アプリケーションデバッグ機能とは,プログラムの実行時に各種のエラーチェックをしたり,異常終了時やエラー発生時にデバッグに役立つリストを出力したりする機能です。

アプリケーションデバッグ機能を使うためには,デバッグ用のコンパイラオプションの指定が必要です。アプリケーションデバッグの各機能と指定するコンパイラオプションとの対応を次に示します。

表37‒1 アプリケーションデバッグ機能と指定するコンパイラオプション

機能

指定するコンパイラオプション

異常終了時要約情報リストの出力

-DebugInf,-DebugCompati,-DebugData,-TDInf,-CVInf,-DebugRangeのどれか(ただし,リスト中にトレースバック情報もあわせて出力するためには-DebugInf,Traceオプションの指定が必要)

データ領域ダンプリストの出力

-DebugInf,-DebugInf,Trace,-DebugCompati,-DebugData,-TDInf,-CVInf,-DebugRangeのどれか

プログラム間整合性チェック

-DebugCompati

添字,部分参照範囲外チェック

-DebugCompati

データ例外検出機能

-DebugData

テストデバッグ機能

-TDInf

カバレージ機能

-CVInf

添字の繰り返し回数の範囲外チェック

-DebugRange

デバッグ行の利用

-DebugLine

-TDInfオプションを指定したプログラムをテストデバッガでデバッグするとき,-DebugCompatiオプションの指定有無に関係なく,プログラム間の引数および返却項目に関するエラーをチェックします。

また,-TDInfオプションはテストデバッガのためにゼロによる除算チェックなど,最適化に影響を与えるオブジェクトコードを生成します。これによって,-TDInfオプションを指定することで,異常終了時要約情報リストなどの行番号/欄の情報が変化する場合があります。行番号/欄の情報を常に正しく保つためには,-Optimize,0オプションを指定してください。