COBOL2002 ユーザーズガイド


35.4.1 機能概要

リンカパスの切り替え機能は,COBOL2002コンパイラから呼び出すLINK.exe,RC.exe,およびMT.exeのパスを切り替える機能です。

この機能は,次の環境変数を使用して,環境変数に設定されたパス名でそれぞれのコマンドをCOBOL2002コンパイラから呼び出します。

なお,各環境変数の詳細は,「33.6.3 コンパイラ環境変数の詳細」の「(10) CBLLINKER」,「(12) CBLMANIFESTTOOL」,および「(15) CBLRESOURCECOMPILER」を参照してください。

これらの環境変数の設定がない場合,COBOL2002コンパイラはCOBOL2002のインストールフォルダ¥bin¥SDK,およびWindows 10 SDKのbinへのパスの下のコマンドを絶対パス名で呼び出します。

環境変数CBLLINKER,環境変数CBLRESOURCECOMPILER,および環境変数CBLMANIFESTTOOLを設定した場合,-Detailsオプションを指定すると,COBOL2002コンパイラでリンクするとき,実行するコマンド名を以下の形式で出力します。

形式
環境変数CBLRESOURCECOMPILERに設定されているパス名:
環境変数CBLLINKERに設定されているパス名:
環境変数CBLMANIFESTTOOLに設定されているパス名:
使用例

コンパイラから呼び出すリンカをVisual Studioのリンカに切り替えるときの例を次に示します。

1. Windowsのプログラム一覧にある[COBOL2002]下のメニューから[COBOLコマンドプロンプト for COBOL2002]を選びます。

2. コマンドプロンプト上で,Visual Studioの環境設定バッチ(vcvarsall.bat)を起動して,Visual Studioのリンカを使用するために必要な環境変数を設定します。

なお,Visual Studioの環境設定バッチの引数などの使用方法については,Visual Studioのリファレンスなどで確認してください。

3. 環境変数を設定します。

環境変数CBLLINKER,環境変数CBLRESOURCECOMPILER,および環境変数CBLMANIFESTTOOLを設定します。

設定例を次に記します。

(例)
set CBLLINKER=Microsoft Visual Studio 2015のbinへのパス\link.exe
set CBLRESOURCECOMPILER=Windows 10 SDKのbinへのパス\rc.exe
set CBLMANIFESTTOOL=Windows 10 SDKのbinへのパス\mt.exe

4. ccbl2002コマンドによってリンクします。

(例)

[図データ]