30.1 サービスルーチンの概要
サービスルーチンは,COBOLの言語仕様にない機能を,CALL文で呼び出すプログラムとして提供しているものです。このシステムが提供しているサービスルーチンを次に示します。
- 〈この節の構成〉
(1) プログラム実行制御
主にCOBOLプログラムの開始/終了時に,プログラムを制御するサービスルーチンです。
プログラム実行制御のサービスルーチンを,次に示します。
項番 |
サービスルーチン |
機能 |
---|---|---|
1 |
CBLGINT※ |
他言語のプログラムから呼び出したCOBOLプログラムを,GUIモードで動作させる。 |
2 |
CBLEND※ |
COBOLの実行環境を終了させる。 |
3 |
CBLABN |
プログラムを異常終了させる。 |
4 |
CBLARGC |
コマンド行に指定した引数の個数を取得する。 |
5 |
CBLARGV |
コマンド行に指定した引数の内容を取得する。 |
6 |
CBLEXEC |
別のアプリケーションプログラムを起動する。 |
7 |
CBLHANDLE |
コンソールウィンドウのハンドル,インスタンスハンドルを取得する。 |
サービスルーチンの詳細については,「30.4 プログラム実行制御」を参照してください。
(2) ダイアログボックス/ウィンドウ
ダイアログボックスへの入出力,およびウィンドウへの入出力を制御するサービスルーチンです。
ダイアログボックスのサービスルーチンを,次に示します。
項番 |
サービスルーチン |
機能 |
---|---|---|
1 |
CBLMESSAGE |
指定した文字列を画面に表示する。 |
2 |
CBLINPUTDLG |
指定した文字列を画面に表示し,入力された文字列を受け取る。 |
3 |
JCPOPUP |
表形式のデータ項目を主画面とは別の画面に表示し,選ばれたブロック番号をインタフェース領域に格納する。 |
サービスルーチンの詳細については,「30.5 ダイアログボックス/ウィンドウ」を参照してください。
(3) デバッグ機能
COBOLが使用できるアプリケーションデバッグ機能によって,異常終了時要約情報リスト,およびデータ領域ダンプリストを出力するサービスルーチンです。
デバッグ機能のサービスルーチンを,次に示します。
項番 |
サービスルーチン |
機能 |
---|---|---|
1 |
CBLDBGINF※ |
例外が発生したときに,異常終了時要約情報リストを出力する。 |
2 |
CBLDATADUMP |
COBOLプログラム実行時の任意の時点でのデータ領域ダンプリストを出力する。 |
サービスルーチンの詳細については,「30.6 デバッグ機能」を参照してください。
(4) 変換・転記・演算
特殊な変換・転記・演算をするためのサービスルーチンです。
変換・転記・演算のサービスルーチンを,次に示します。
項番 |
サービスルーチン |
機能 |
---|---|---|
1 |
CBLNCNV |
英字・英数字・英数字編集・数字編集項目を日本語・日本語編集項目に変換する。 |
2 |
CBLUBIT |
ビットデータを論理演算する。 |
サービスルーチンの詳細については,「30.7 変換・転記・演算」を参照してください。
(5) 画面節(SCREEN SECTIONおよびWINDOW SECTION)
画面節での画面入出力機能で使用するサービスルーチンです。
画面節のサービスルーチンを,次に示します。
項番 |
サービスルーチン |
機能 |
---|---|---|
1 |
CBLSGET |
キーボードからの入力を1文字受け取る。 |
2 |
CBLSETTITLE |
画面機能のウィンドウタイトルバーに,指定された文字列を表示する。 |
サービスルーチンの詳細については,「30.8 画面節(SCREEN SECTIONおよびWINDOW SECTION)」を参照してください。
(6) データベース操作機能
データベース操作機能で使用するサービスルーチンです。
データベース操作機能のサービスルーチンを,次に示します。
項番 |
サービスルーチン |
機能 |
---|---|---|
1 |
CBLSQLERROR |
SQL文によるODBCインタフェース使用時に,出力された実行時メッセージのエラー情報を取得する。 |
2 |
CBLSQLSETOPT |
SQL文によるODBCインタフェース使用時に,接続オプションを設定する。 |
サービスルーチンの詳細については,「30.9 データベース操作機能」を参照してください。
(7) COBOLの入出力機能
COBOLの入出力機能についてのサービスルーチンは次のとおりです。
-
COBOLで作成したファイルを他言語のプログラムから入出力するためのサービスルーチン
サービスルーチンの詳細については,「13 COBOL入出力サービスルーチン」を参照してください。
-
他言語のプログラムで作成したバイナリファイルをCOBOLで入出力するためのサービスルーチン
サービスルーチンの詳細については,「15 バイトストリーム入出力サービスルーチン」を参照してください。
(8) XMAP3を使用した画面・帳票関連
XMAP3を使用した書式印刷機能(Windows(x86)COBOL2002で有効),XMAP3を使用した通信節による画面操作・帳票出力機能に関するサービスルーチンです。
サービスルーチンの詳細については,「30.10 XMAP3を使用した画面・帳票関連」を参照してください。
(10) その他の機能
その他の機能のためのサービスルーチンです。
その他の機能のサービスルーチンを,次に示します。
項番 |
サービスルーチン |
機能 |
---|---|---|
1 |
CBLPUT |
画面に1文字を出力する。 |
2 |
CBLGET |
キーボードから1文字を入力する。 |
3 |
CBLADTRM |
終了キーを追加する。 |
4 |
CBLDLTRM |
終了キーを削除する。 |
5 |
CBLCNSL |
コンソールの状態を検査する。 |
6 |
CBLBELL |
警告音を発信する。 |
7 |
CBLCUR |
指定した位置へカーソルを移動する。 |
サービスルーチンの詳細については,「30.11 その他の機能」を参照してください。