COBOL2002 ユーザーズガイド


30.1 サービスルーチンの概要

サービスルーチンは,COBOLの言語仕様にない機能を,CALL文で呼び出すプログラムとして提供しているものです。このシステムが提供しているサービスルーチンを次に示します。

〈この節の構成〉

(1) プログラム実行制御

主にCOBOLプログラムの開始/終了時に,プログラムを制御するサービスルーチンです。

プログラム実行制御のサービスルーチンを,次に示します。

項番

サービスルーチン

機能

1

CBLGINT

他言語のプログラムから呼び出したCOBOLプログラムを,GUIモードで動作させる。

2

CBLEND

COBOLの実行環境を終了させる。

3

CBLABN

プログラムを異常終了させる。

4

CBLARGC

コマンド行に指定した引数の個数を取得する。

5

CBLARGV

コマンド行に指定した引数の内容を取得する。

6

CBLEXEC

別のアプリケーションプログラムを起動する。

7

CBLHANDLE

コンソールウィンドウのハンドル,インスタンスハンドルを取得する。

注※

COBOLプログラムのCALL文で呼び出して使用するのではなく,他言語のプログラムから呼び出して使用するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「30.4 プログラム実行制御」を参照してください。

(2) ダイアログボックス/ウィンドウ

ダイアログボックスへの入出力,およびウィンドウへの入出力を制御するサービスルーチンです。

ダイアログボックスのサービスルーチンを,次に示します。

項番

サービスルーチン

機能

1

CBLMESSAGE

指定した文字列を画面に表示する。

2

CBLINPUTDLG

指定した文字列を画面に表示し,入力された文字列を受け取る。

3

JCPOPUP

表形式のデータ項目を主画面とは別の画面に表示し,選ばれたブロック番号をインタフェース領域に格納する。

サービスルーチンの詳細については,「30.5 ダイアログボックス/ウィンドウ」を参照してください。

(3) デバッグ機能

COBOLが使用できるアプリケーションデバッグ機能によって,異常終了時要約情報リスト,およびデータ領域ダンプリストを出力するサービスルーチンです。

デバッグ機能のサービスルーチンを,次に示します。

項番

サービスルーチン

機能

1

CBLDBGINF

例外が発生したときに,異常終了時要約情報リストを出力する。

2

CBLDATADUMP

COBOLプログラム実行時の任意の時点でのデータ領域ダンプリストを出力する。

注※

COBOLプログラムのCALL文で呼び出して使用するのではなく,他言語のプログラムから呼び出して使用するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「30.6 デバッグ機能」を参照してください。

(4) 変換・転記・演算

特殊な変換・転記・演算をするためのサービスルーチンです。

変換・転記・演算のサービスルーチンを,次に示します。

項番

サービスルーチン

機能

1

CBLNCNV

英字・英数字・英数字編集・数字編集項目を日本語・日本語編集項目に変換する。

2

CBLUBIT

ビットデータを論理演算する。

サービスルーチンの詳細については,「30.7 変換・転記・演算」を参照してください。

(5) 画面節(SCREEN SECTIONおよびWINDOW SECTION)

画面節での画面入出力機能で使用するサービスルーチンです。

画面節のサービスルーチンを,次に示します。

項番

サービスルーチン

機能

1

CBLSGET

キーボードからの入力を1文字受け取る。

2

CBLSETTITLE

画面機能のウィンドウタイトルバーに,指定された文字列を表示する。

サービスルーチンの詳細については,「30.8 画面節(SCREEN SECTIONおよびWINDOW SECTION)」を参照してください。

(6) データベース操作機能

データベース操作機能で使用するサービスルーチンです。

データベース操作機能のサービスルーチンを,次に示します。

項番

サービスルーチン

機能

1

CBLSQLERROR

SQL文によるODBCインタフェース使用時に,出力された実行時メッセージのエラー情報を取得する。

2

CBLSQLSETOPT

SQL文によるODBCインタフェース使用時に,接続オプションを設定する。

サービスルーチンの詳細については,「30.9 データベース操作機能」を参照してください。

(7) COBOLの入出力機能

COBOLの入出力機能についてのサービスルーチンは次のとおりです。

(8) XMAP3を使用した画面・帳票関連

XMAP3を使用した書式印刷機能(Windows(x86)COBOL2002で有効),XMAP3を使用した通信節による画面操作・帳票出力機能に関するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「30.10 XMAP3を使用した画面・帳票関連」を参照してください。

(9) MSMQアクセス機能

COBOLプログラムからMSMQにアクセスするためのサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「27 MSMQアクセス機能」を参照してください。

(10) その他の機能

その他の機能のためのサービスルーチンです。

その他の機能のサービスルーチンを,次に示します。

項番

サービスルーチン

機能

1

CBLPUT

画面に1文字を出力する。

2

CBLGET

キーボードから1文字を入力する。

3

CBLADTRM

終了キーを追加する。

4

CBLDLTRM

終了キーを削除する。

5

CBLCNSL

コンソールの状態を検査する。

6

CBLBELL

警告音を発信する。

7

CBLCUR

指定した位置へカーソルを移動する。

サービスルーチンの詳細については,「30.11 その他の機能」を参照してください。