COBOL2002 ユーザーズガイド


25.1 OLE2オートメーション機能の概要

OLE2(Object Linking and Embedding 2)は,データ,およびアプリケーションプログラムでのデータ操作をOLEオブジェクトとして管理する技術です。

OLE2オートメーション機能は,複数の機能から構成されているOLE2の一つの機能です。あるアプリケーションプログラム内のOLEオブジェクトを外部のアプリケーションプログラムに公開したり,公開されているOLEオブジェクトを外部のアプリケーションプログラムから操作したりするための手段です。

例えば,Excelのシートを外部のVisual Basicに公開したり,公開しているExcelのシートをVisual Basicから操作したりするための手段のことです。前者をOLE2オートメーションサーバ機能,後者をOLE2オートメーションクライアント機能と呼びます。

COBOL2002では,OLE2オートメーションインタフェースと各種のサービスルーチンの2種類の方法によって,OLE2オートメーションクライアント機能をサポートしています。OLE2オートメーションクライアント機能については,「25.2 OLE2オートメーションクライアント機能」を参照してください。

また,日立COBOL85からの古い仕様である,サービスルーチンを使ったOLE2オートメーションクライアント機能を使用したい場合は,「付録D.2 サービスルーチンを使ったOLE2オートメーションクライアント機能」を参照してください。

なお,OLEオブジェクトを公開するアプリケーションプログラムをOLE2オートメーションサーバアプリケーションといいます。このマニュアルではこのアプリケーションを単にOLE2サーバと略称します。同様に,OLE2サーバが公開しているOLEオブジェクトを操作するためのアプリケーションプログラムを,OLE2クライアントと略称します。