4.3.3 リスト表示の操作方法

「オブジェクト一覧」画面や「検索結果一覧」画面などに表示される文書やフォルダなどの一覧は,リスト表示という形式で表示されます。

<この項の構成>
(1) リスト表示の概要
(2) リスト表示の構成要素
(3) リスト表示のソート方法
(4) キャッシュが有効な期間

(1) リスト表示の概要

リスト表示は,検索などによって取得した,文書やフォルダなどの集合の一部を画面に表示したものです。

サンプルWebアプリケーションでは,検索などによって取得したオブジェクトは,キャッシュに取得されます。キャッシュに取得されたオブジェクトは,順序性のあるリストとして管理されます。リスト表示は,このリストの一部を表示する機能です。したがって,最大件数はサンプルWebアプリケーションで設定されている最大キャッシュ取得件数以下になります。キャッシュは,「更新」アンカーをクリックした場合,または別な条件で一覧画面を表示し直した場合に,最新の情報に更新されます。

なお,最大キャッシュ取得件数,およびリスト表示の最大表示件数は,配置ディスクリプタのコンテキストパラメタで定義できます。コンテキストパラメタの定義方法については,「2.3.3 そのほかの情報を設定するコンテキストパラメタ」を参照してください。

リスト表示の概要を,次の図に示します。

図4-16 リスト表示の概要

[図データ]

(2) リスト表示の構成要素

リスト表示を構成する要素について説明します。

図4-17 リスト表示の構成要素

[図データ]

ナビゲーションバー
一覧の全件数中,画面に表示している表示範囲が表示されます。
また,表示範囲を切り替えたり,表示している一覧を最新の状態に更新したりするためのアンカーが表示されます。
ナビゲーションバーの表示項目を次の表に示します。

表4-3 ナビゲーションバーの表示項目

表示項目説明
表示範囲情報現在の表示範囲が,「N件中m~m'件表示」の形式で表示されます。
ただし,リスト表示される情報がない場合または情報が1件の場合は,「0件表示」または「1件表示」と表示されます。
「<<」アンカー
(先頭表示)
表示開始位置を,一覧全体の先頭に切り替えるアンカーです。
アンカーをクリックすると,一覧の表示範囲は「1~n-1件表示」になります。
m=1の場合,アンカーは非活性になります。
「<」アンカー
(前表示)
表示開始位置を,m-n件目に切り替えるアンカーです。
ただし,m-n<1の場合は,表示開始位置は1になります。
m=1の場合,アンカーは非活性になります。
「>」アンカー
(次表示)
表示開始位置を,m+n件目に切り替えるアンカーです。
m+n>Nの場合,アンカーは非活性になります。
「>>」アンカー
(最終表示)
表示開始位置を,N-n+1件目に切り替えるアンカーです。
m+n>Nの場合またはN-n<1の場合,アンカーは非活性になります。
「更新」アンカー一覧のデータを最新の情報に更新するアンカーです。
クリックすると,データ部分が最新の状態に更新されます。
(凡例)
N:一覧の全件数(キャッシュ件数)を表します。N<=最大キャッシュ件数です。
m:リスト表示の表示開始位置を表します。
m':リスト表示の表示終了位置を表します。
n:リスト表示の表示件数を表します。
なお,N,m,m',nはすべて0以上の整数です。

カラムヘッダ
一覧に表示されている項目の列名が表示されます。
列名がアンカーになっている場合は,アンカーをクリックすると,その列をソートキーにして,昇順または降順に一覧をソートできます。
ソートのキーになる列のうち,その時点で最もソートの優先順位が高い列のことを,カレント列といいます。
カラムヘッダの表示項目を次の表に示します。

表4-4 カラムヘッダの表示項目

表示項目説明
アンカーなし列名該当する列の項目の名前を示します。
アンカー付き列名該当する列の項目の名前を示します。また,この列の項目をソートキーにして,昇順または降順にソートできることを表します。
カレント列のアンカーをクリックすると,現在のソート方向とは逆の方向で一覧がソートされて,再表示されます。
カレント列以外のアンカーをクリックすると,クリックした列がカレント列になり,その列をキーとしてソートされて,再表示されます。ソート方向は変更されません。
↑または↓カレント列であるアンカー付き列の横に表示されます。カレント列が昇順または降順のどちらでソートされているかを示します。
↑:
その列の項目をソートキーにして,昇順にソートされていることを示します。
↓:
その列の項目をソートキーにして,降順にソートされていることを示します。
データ部分
文書やフォルダなどのオブジェクトを行とした一覧が表示されます。また,ユーザ検索,組織検索またはグループ検索では,ユーザ,組織またはグループを行とした一覧が表示されます。
「オブジェクト一覧」画面や「検索結果一覧」画面の場合,1行が一つのオブジェクトに対応します。各列にはプロパティの値などが表示されます。列に表示される項目は,一覧によって異なります。詳細は,「5. 操作」中のそれぞれの画面の説明を参照してください。
データ部分に表示される項目は,アンカーで表示されることがあります。アンカーをクリックした時の動作は,そのオブジェクトによって異なります。詳細は,「5. 操作」中のそれぞれの画面の説明を参照してください。
また,データ部分には,アンカー付きのアイコンが表示されることがあります。
それぞれのアイコンをクリックした時の動作を,次の表に示します。

表4-5 データ部分に表示されるアイコン

アイコンクリックした時の動作
[図データ] フォルダ名の前に表示される「プロパティ」アイコンです。フォルダの「プロパティとアクセス権」画面を表示します。
[図データ] 文書名の前に表示される「プロパティ」アイコンです。文書の「プロパティとアクセス権」画面を表示します。
[図データ] バージョン名の前に表示される「バージョンプロパティ」アイコンです。「バージョンプロパティ」画面を表示します。
[図データ] 「操作」列に表示される「削除」アイコンです。オブジェクトの削除を確認するメッセージダイアログを表示します。
[図データ] 「操作」列に表示されるバージョンの「削除」アイコンです。バージョンの削除を確認するメッセージダイアログを表示します。
[図データ] 「操作」列に表示される「チェックイン」アイコンです。「チェックイン(1/2)」画面を表示します。
[図データ] 「操作」列に表示される「チェックアウト」アイコンです。チェックアウトを確認するメッセージダイアログを表示します。
[図データ] 「操作」列に表示される「チェックアウトキャンセル」アイコンです。チェックアウトの取り消しを確認するメッセージダイアログを表示します。
[図データ] 「操作」列に表示される「選択」アイコンです。ユーザ,組織,グループまたは共有ACLを選択します。
[図データ] 「操作」列に表示される「削除」アイコンです。ユーザ,組織,グループまたは共有ACLを削除します。

(3) リスト表示のソート方法

リスト表示のソート方法について説明します。

ソートのキーにできるのは,カラムヘッダの列名がアンカーで表示されている項目です。

カレント列のアンカーをクリックすると,現在のソート方向と逆のソート方向でソートされます。例えば,昇順でソートされていたカレント列のアンカーをクリックすると,降順でソートされて,再表示されます。

カレント列以外のアンカーをクリックすると,クリックした列がカレント列になります。この時,クリックした列以外のソート可能列(列名がアンカーの列)のソートの優先順位は,クリック前と相対的に同じになります。例えば,カレント列が「名前」で,「名前」「更新日時」「更新者」の優先順でソートされていた場合に,「更新者」をクリックしてカレント列に変更すると,ソートの優先順位は,「更新者」「名前」「更新日時」の順になります。このあとでさらに,「名前」をクリックしてカレント列に変更すると,ソートの優先順位は「名前」「更新者」「更新日時」の順になります。ソート方向およびソートの優先順位の初期状態は,一覧を表示する画面ごとに異なります。

また,「オブジェクト一覧」画面の場合,フォルダと文書は,それぞれ分けてソートされます。カレント列のソート方向が昇順の場合は,フォルダ,文書の順で表示されます。降順の場合は,文書,フォルダの順で表示されます。

なお,この画面で実行するソートは,キャッシュ上のデータの並べ替えです。データベースに格納されているデータが並べ替えられているわけではありません。

(4) キャッシュが有効な期間

リスト表示では,キャッシュの内容を表示します。

サンプルWebアプリケーションが取得するキャッシュのうち,ユーザ検索,組織検索およびグループ検索によってLDAPシステムから取得する情報のキャッシュは,APセッションによって管理されています。このため,APセッション接続中有効です。

それ以外のキャッシュは,DocBroセッションが接続されている間有効です。