プロパティの基本単位がVariableArray型であるプロパティを追加する場合の定義情報ファイルについて,例題に沿って説明します。
プロパティは,データ型に従った値を1個持つか複数個持つかが決められています。これを基本単位といいます。プロパティの基本単位がVariableArray型のプロパティとは,そのプロパティが配列の要素を保持するプロパティです。
VariableArray型のプロパティとして定義するプロパティは,edmClass_Structクラスのインスタンスをリファレンスとして保持します。VariableArray型のプロパティを定義するための例題を次に示します。
表4-15 追加するサブクラスとそのスーパークラス
管理する情報 | 追加するサブクラス | スーパークラス |
---|---|---|
文書リスト | usrClass_DocList | edmClass_IndependentPersistence |
著者の情報 | usrClass_WriterInfo | edmClass_Struct |
「文書リスト」は,書籍の著者に関する情報を管理する文書で,edmClass_IndependentPersistenceクラスのサブクラスとして,「usrClass_DocListクラス」を定義します。「著者の情報」は,著者の情報を管理する文書であり,edmClass_Structクラスのサブクラスとして「usrClass_WriterInfoクラス」を定義します。
「文書リスト」には付加情報としてプロパティを追加します。付加情報に対応するプロパティを次の表に示します。
表4-16 usrClass_DocListクラスの構造
クラス名 | 付加情報 | プロパティ名 (VariableArray型のプロパティ) | データ型 |
---|---|---|---|
usrClass_DocList | 文書名 | uP_DocName | String型 |
著者の情報 | uP_WriterInfo | VariableArray型 |
「uP_WriterInfoプロパティ」は,VariableArray型のプロパティです。表4-17に,「uP_WriterInfoプロパティ」に定義するプロパティを示します。「uP_WriterInfoプロパティ」は,配列の要素としてプロパティを管理します。VariableArray型の「uP_WriterInfoプロパティ」の要素を管理する「usrClass_WriterInfoクラス」に格納されているプロパティを説明します。
表4-17 VariableArray型の「uP_WriterInfoプロパティ」の要素となるクラスの構造
クラス名 (VariableArray型のプロパティの要素) | 付加情報 | プロパティ名 (VariableArray型のプロパティ要素の構成) | データ型 |
---|---|---|---|
usrClass_WriterInfo | 著者名 | uP_WriterName | String型 |
著者の紹介 | uP_Comment | String型 |
VariableArray型の「uP_WriterInfoプロパティ」の構造を次の図に示します。
図4-2 VariableArray型の「uP_WriterInfoプロパティ」の構造
配列の要素として管理されるこれらのプロパティは,edmClass_Structクラスのプロパティとして追加します。
,usrClass_DocList,edmClass_IndependentPersistence |
usrClass_DocList,uP_DocName, |
,uP_DocName,String,,64,, |