dbjchgusrid(ユーザ/グループの一括変更)
機能
オブジェクトに設定されているユーザ識別子,グループ識別子,および関連したユーザプロパティを変更情報ファイルに記述した内容に一括で変更します。
一括変更の対象となるクラスを次に示します。
- dmaClass_ConfigurationHistory
- dmaClass_Container
- dmaClass_DocVersion
- edmClass_ContainerVersion
- edmClass_IndependentPersistence
- edmClass_VersionTracedDocVersion
- edmClass_VersionTracedComponentDocVersion
- dmaClass_DirectContainmentRelationship※1
- dmaClass_ReferentialContainmentRelationship※1
- edmClass_Relationship※1
- edmClass_PublicACL
- edmClass_ACL
- ユーザが定義したすべてのサブクラス
一括変更の対象となるプロパティを次に示します。
- edmProp_OwnerId
- edmProp_PrimaryGroupId
- edmProp_ACL※2
- edmProp_SACL※2
- ユーザプロパティ
- 注※1
- 一括変更の対象は,ユーザプロパティだけです。
- 注※2
- ACEに設定したユーザ識別子,またはグループ識別子だけが変更されます。パーミッションは変更されません。
形式
dbjchgusrid {-u ユーザ識別子変更情報ファイル名 |
-g グループ識別子変更情報ファイル名 |
-u ユーザ識別子変更情報ファイル名
-g グループ識別子変更情報ファイル名}
〔-p プロパティ変更情報ファイル名〕
〔-t トランザクション件数〕
〔-c〕
〔-v〕
-o 出力ディレクトリ
オプション
- -u ユーザ識別子変更情報ファイル名
- 変更するユーザ識別子,および関連したユーザプロパティを記述した変更情報ファイル名を絶対パスで指定します。変更処理後は,実行結果が書き込まれます。
- このオプションを省略した場合,ユーザ識別子は変更されません。
- -g グループ識別子変更情報ファイル名
- 変更するグループ識別子,および関連したユーザプロパティを記述した変更情報ファイル名を絶対パスで指定します。変更処理後は,実行結果が書き込まれます。
- このオプションを省略した場合,グループ識別子は変更されません。
- -p プロパティ変更情報ファイル名
- 変更するユーザプロパティを記述した変更情報ファイル名を,絶対パスで指定します。
- このオプションを省略した場合,ユーザプロパティは変更されません。
- -t トランザクション件数
- 1トランザクションで変更するレコード数を0~4,096の範囲で指定します。
- 0を指定した場合
変更情報ファイルの行ごとに各クラスのプロパティを順番に,1トランザクションでユーザ,グループ,またはプロパティを対象として変更します。
- 1以上を指定した場合
変更情報ファイルの行ごとに各クラスのプロパティを順番に,指定された件数ずつユーザ,グループ,またはプロパティを変更します。
- 指定できる範囲以外の値を指定した場合は,エラーとなります。このオプションを省略した場合は,「200」が仮定されます。
- -c
- ユーザ識別子変更情報ファイル,グループ識別子変更情報ファイル,およびプロパティ変更情報ファイルが正しく記述されているかをチェックする場合に指定します。次の項目がチェックされます。なお,このオプションを指定した場合,変更処理は実行されません。
- ファイルが正しく記述されているか。
- クラス,およびプロパティが文書空間に存在しているか。
- 変更前の識別子,および変更後の識別子が指定できる値か。
次の内容を確認します。
・型が一致しているか。
・最大長を超えていないか。
- 対象となるクラス,プロパティに対応する表,および列がデータベースに存在するかどうかのチェックは行いません。
- -v
- 変更情報ファイルに指定されたユーザ識別子,グループ識別子の変更を1行完了するごとに,メッセージを出力する場合に指定します。次のメッセージが出力されます。
- KMBJ20701-I(ユーザ変更の完了)
- KMBJ20702-I(グループ変更の完了)
- このオプションを省略した場合は,すべての処理が完了してからメッセージを出力します。
- -o 出力ディレクトリ
- 指定した変更情報ファイルのバックアップファイルを格納するディレクトリを絶対パスで指定します。次のファイルが格納されます。
- ユーザ識別子変更情報バックアップファイル(-uオプションを指定した場合)
- グループ識別子変更情報バックアップファイル(-gオプションを指定した場合)
- プロパティ変更情報バックアップファイル(-pオプションを指定した場合)
- チェックアウト一覧出力ファイル(チェックアウト中のオブジェクトが存在した場合)
- 各ファイルのファイル名と出力形式を次に示します。
表7-3 バックアップファイルのファイル名と出力形式
バックアップファイル名 | ファイル名 | 出力形式 |
---|
ユーザ識別子変更情報バックアップファイル | dbjchg_u_<YYYYMMDDhhmmssxxx>.log | ユーザ識別子変更情報バックアップファイルと同じ形式です。 |
グループ識別子変更情報バックアップファイル | dbjchg_g_<YYYYMMDDhhmmssxxx>.log | グループ識別子変更情報バックアップファイルと同じ形式です。 |
プロパティ変更情報バックアップファイル | dbjchg_p_<YYYYMMDDhhmmssxxx>.log | プロパティ変更情報バックアップファイルと同じ形式です。 |
チェックアウト一覧出力ファイル | dbjcolist_<YYYYMMDDhhmmssxxx>.log | 下記の「チェックアウト一覧出力ファイルの出力形式」を参照してください。 |
(凡例)
- <YYYY>:西暦年号
- <MM>:月
- <DD>:日
- <hh>:時
- <mm>:分
- <ss>:秒
- <xxx>:ミリ秒
- チェックアウト一覧出力ファイルの出力形式
- チェックアウト一覧出力ファイルの出力形式を次に示します。バージョン付き文書のOIIDが出力されます。
dma:///<system id>/<docspace id>/<object id> dma:///<system id>/<docspace id>/<object id> ・ ・ |
注意事項
- このコマンドを実行する前に,次の項目を実行しておいてください。
- チェックアウト中のオブジェクトが存在しないことを確認する。
- データベースのバックアップを取得する。
- 他のアプリケーションを停止する。
- このコマンドの実行中にエラーが発生し処理が終了した場合は,データベースの内容が不整合となります。次の方法で回復してください。
- バックアップからデータベースを回復する。
- エラーの要因を取り除いてから一括変更完了のメッセージが出力されるまで,同じオプションを指定して,コマンドを再実行する。
この場合,引数で指定した変更情報ファイルは変更しないでください。なお,メッセージ「KMBJ20710-E」が出力された場合は,バックアップからデータを復旧してください。
- チェックアウト中のオブジェクトが存在する場合,チェックアウト一覧出力ファイルを出力して,警告つき正常終了します。一括変更処理は実行されません。
- 変更対象のオブジェクト数が多い場合は,処理に時間がかかることがあります。
- このコマンドを実行中にキャンセルした場合は,バックアップからデータベースを回復してください。
- 変更情報ファイルに有効なデータがない場合,バックアップファイルは作成されません。