4.9.4 定義情報ファイルの記述例

サブクラスおよびプロパティを追加する場合の定義情報ファイルについて,例題に沿って説明します。

<この項の構成>
(1) 使用する例題
(2) 記述例

(1) 使用する例題

サブクラスおよびプロパティを追加する場合の定義情報ファイルを作成するための例題を次に示します。

(例)
「問題点管理ドキュメント」という文書を管理するためにサブクラスを追加します。追加するサブクラスには,それぞれ文書の管理に必要なプロパティを追加します。
管理する文書の詳細情報を次の表に示します。

表4-12 管理する文書の詳細情報

文書の種類概要付加情報管理方法
問題点管理ドキュメント製品の開発時の問題点を管理するための文書
  • 問題点分類
  • 問題点発生日時
  • 検討結果
  • 解決日時
  • 対策日
直接型のリンクを使用して管理する。

この文書を管理するためのサブクラスを次のように設計します。追加するサブクラスとそのスーパークラスを次の表に示します。

表4-13 追加するサブクラスとそのスーパークラス

管理する文書追加するサブクラススーパークラス
問題点管理ドキュメントusrClass_ProbInfoDocdmaClass_DocVersion

問題点管理ドキュメントは,dmaClass_DocVersionクラスのサブクラスとしてusrClass_ProbInfoDocクラスを追加して管理します。

次に,文書に対して付加する情報を各クラスのプロパティとして追加します。文書の付加情報とクラスに追加するプロパティの対応を,次の表に示します。

表4-14 文書の付加情報とサブクラスに追加するプロパティの対応

サブクラス名付加情報プロパティ名データ型
usrClass_ProbInfoDoc問題点分類usrProp_CategoryString型
問題点発生日時usrProp_DateOfProbInteger32型
検討結果usrProp_StatusBoolean型
解決日時usrProp_DateOfResolveInteger32型

なお,追加するサブクラスは,全文検索機能付き文書クラスとして追加するため,表に示したプロパティのほかに,全文検索用のプロパティを追加する必要があります。全文検索機能付き文書クラスに追加するプロパティについては,「4.9.6 定義情報ファイルの記述例(全文検索機能を使用する文書クラスを追加する場合)」を参照してください。

このように,管理する文書の種類や付加情報などから必要なクラスとプロパティを決定して,その設計情報を基に必要なクラスおよびプロパティを追加します。

(2) 記述例

addclass.csv

,usrClass_ProbInfoDoc,dmaClass_DocVersion

addclassprop.csv

usrClass_ProbInfoDoc,usrProp_Category,
usrClass_ProbInfoDoc,usrProp_DateOfProb,
usrClass_ProbInfoDoc,usrProp_Status,
usrClass_ProbInfoDoc,usrProp_DateOfResolve,

addprop.csv

,usrProp_Category,String,,64,,
,usrProp_DateOfProb,Integer,,,,
,usrProp_Status,Boolean,,,,
,usrProp_DateOfResolve,Integer,,,,