レンディションのコンテンツ種別変換機能は,レンディションのコンテンツの格納先(コンテンツ種別)を変換する機能です。
DocumentBrokerでは,文書の実体であるコンテンツをデータベースやDocumentBrokerが接続可能なファイルシステムの任意のディレクトリなどに格納して管理できます。これらの格納先で管理されるコンテンツを,変化するデータの利用価値に応じて,最適な格納先へ変換できます。
コンテンツ種別を,シングルファイル文書(データベースに登録されている一つのファイルをコンテンツとして持つ文書)から,リファレンスファイル文書(DocumentBrokerから接続可能なファイルシステムの任意のディレクトリに格納されているファイルをコンテンツとして持つ文書)に変換したコンテンツは,磁気テープなどのストレージへのバックアップや移動など,コンテンツ管理の柔軟な運用を行うことができます。
レンディションのコンテンツ種別変換機能を使用して,コンテンツ種別を変換する例を次の図に示します。
図1-5 レンディションのコンテンツ種別変換の例
コンテンツ種別の変換は,文書のマルチレンディション管理機能を使用して,変換後のコンテンツをサブレンディションとして追加します。
例2では,シングルファイル文書のコンテンツを,リファレンスファイル文書のコンテンツに変換し,レンディションを追加します。これをコンテンツの二重化と呼びます。コンテンツを二重化する場合,追加するレンディションのレンディションタイプにコメントを付与して格納先を分類します。なお,コンテンツを二重化したあとにレンディションを操作する場合は,マルチレンディション管理機能を使用します。
レンディションのコンテンツ種別変換機能で変換できるコンテンツ種別を次の表に示します。
表1-2 レンディションのコンテンツ種別変換機能で変換できるコンテンツ種別
変換前のコンテンツ種別 | 変換後のコンテンツ種別 |
---|---|
シングルファイル文書 | リファレンスファイル文書 |
リファレンスファイル文書 | シングルファイル文書 |
レンディションのコンテンツ種別は,レンディションのコンテンツ種別を表すプロパティを参照することで判別できます。プロパティの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 5 概説」を参照してください。
コンテンツ種別を変換して,サブレンディションとして追加するときには,追加するレンディションに対してレンディションコメントを付与します。コンテンツの変換前,または変換後のどちらかのレンディションに対してコメントを付与できますが,変換したコンテンツであることが明確になるように変換後のコンテンツに対して,コンテンツ種別を表すコメントを付けることをお勧めします。
ただし,DocumentBrokerのユティリティ製品を使用した運用で,変換後のコンテンツをマスタレンディションとする場合などでは,変換前のレンディションに対してコメントを付与できます。
レンディションのコンテンツ種別変換機能を使用する場合に,DocumentBrokerのユティリティ製品を使用するときの注意事項を次に示します。