8.4 exportdb(バックアップの取得)
管理用サーバが管理するデータのバックアップを取得するexportdbコマンドについて説明します。
機能
管理用サーバが管理するデータのバックアップを取得します。取得したバックアップは、トラブル発生時のデータの復元に利用できます。
このコマンドを実行すると、引数に指定したバックアップ先フォルダにYYYYMMDDhhmmss※のフォルダ名でバックアップ格納先フォルダが作成され、そのフォルダ内にバックアップファイルが作成されます。
注※ YYYY:年、MM:月、DD:日、hh:時、mm:分、ss:秒
なお、このコマンドは管理用サーバで実行してください。
形式
exportdb[△-f△バックアップ先フォルダ名][△-s]
引数
- -f△バックアップ先フォルダ名
-
バックアップを取得するフォルダを絶対パスで指定します。指定できるフォルダは、ローカルドライブのフォルダだけです。バックアップファイルの容量は運用内容やJP1/IT Desktop Management 2の利用期間によって異なります。バックアップ先フォルダのドライブは、データベースフォルダとデータフォルダのディスク占有量の合計値以上の空き容量を確保してください。
空白を含むパスを指定する場合は、パスをダブルクォーテーション(")で囲んでください。フォルダ名は末尾の「\」を除いて135バイト以内で指定してください。また、使用できる文字は、半角英数字、半角スペース、および次に示す半角記号です。
「#」、「(」、「)」、「.」(ピリオド)、「@」、「\」
JP1/IT Desktop Management 2のインストール先フォルダ名にこれらの文字以外の文字を使用している場合は、この引数を必ず指定してください。この引数を省略した場合は、次に示すフォルダがバックアップ先フォルダとなります。
-
引数を指定した場合
引数に指定したフォルダ\YYYYMMDDhhmmss
-
引数を省略した場合
JP1/IT Desktop Management 2のインストール先フォルダ\mgr\backup\YYYYMMDDhhmmss
- (例)
-
2011年1月1日2時30分00秒にこのコマンドを実行した場合
JP1/IT Desktop Management 2のインストール先フォルダ\mgr\backup\20110101023000
-
- -s
-
管理用サーバのサービスの停止(stopserviceコマンド)、データのバックアップの取得(exportdbコマンド)、および管理用サーバのサービスの開始(startserviceコマンド)を自動で実行する場合に指定します。
格納先
JP1/IT Desktop Management 2のインストール先フォルダ\mgr\bin\
JP1/IT Desktop Management 2が提供するコマンドプロンプトを使用すると、実行ファイルの格納先を指定しないでコマンドを実行できます。
注意事項
-
このコマンドは、管理用サーバのセットアップが完了し、かつ管理用サーバが停止している状態で実行してください。
-
このコマンドは、同時に複数実行できません。
-
このコマンドは、次のコマンドと同時に実行できません。
-
importdb
-
ioassetsfieldutil export
-
ioassetsfieldutil import
-
ioutils exportasset
-
ioutils exportdevice
-
ioutils exportdevicedetail
-
ioutils exportfield
-
ioutils exportfilter
-
ioutils exportoplog
-
ioutils exportpolicy
-
ioutils exporttemplate
-
ioutils exportupdategroup
-
ioutils importasset
-
ioutils importfield
-
ioutils importfilter
-
ioutils importpolicy
-
ioutils importtemplate
-
ioutils importupdategroup
-
reorgdb
-
startservice
-
stopservice
-
updatesupportinfo
-
-
引数「-s」は、クラスタ環境では指定できません。この引数を指定した場合、コマンドはエラーになります。
戻り値
exportdbコマンドの戻り値を次の表に示します。
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
コマンドが正常に終了しました。 |
1 |
バックアップの取得に成功しましたが、管理用サーバの自動開始に失敗しました。 |
11 |
コマンドの引数の指定形式に誤りがあります。 |
12 |
指定されたフォルダが不正、またはフォルダがありません。 |
31 |
ほかのコマンドを実行中です。 |
32 |
同一時刻に作成されたバックアップ格納先フォルダがあります。 |
33 |
ディスク容量が不足しています。 |
34 |
データベースの開始に失敗しました。 |
35※ |
コマンド実行時に管理用サーバが開始処理中です。 |
36 |
コマンド実行時にデータベースが停止処理中です。 |
51 |
コマンドの実行権限がありません。 |
52 |
クラスタ環境で、引数「-s」が指定されています。 |
53 |
管理用サーバが停止していません。 |
54 |
管理用サーバがセットアップされていません。 |
55 |
デフォルトのバックアップ格納先フォルダが使用できません。 |
61 |
操作ログのバックアップ先フォルダに接続できません。 |
62 |
操作ログのバックアップ先フォルダにログインできません。 |
63 |
操作ログ関連のフォルダ容量が不足しています。 |
64 |
そのほかのエラーで操作ログのバックアップが中断しました。 |
101 |
バックアップの取得に失敗しました。 |
102 |
管理用サーバの自動停止に失敗しました。 |
110 |
ライセンスに問題があるためコマンドの実行に失敗しました。 |
150 |
そのほかのエラーでコマンドの実行が中断しました。 |
注※ 引数「-s」を指定した場合の戻り値です。
使用例
バックアップをC:\tmp\backupに取得し、管理用サーバのサービスの停止、データのバックアップの取得、および管理用サーバのサービスの開始を自動で実行する場合のコマンドの使用例を示します。
exportdb -f C:\tmp\backup -s
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