Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Cm2/Network Node Manager i セットアップガイド


17.2 HA用NNMiを設定するための前提条件の検証

NNMiを動作させるHAクラスタは,次の要件を満たしている必要があります。

システム構成全般について
  • 複数のHA製品をインストールした構成ではNNMiは使用できません。NNMiがHA製品の種類を正しく認識できず正常に動作しない場合があります。

  • Windowsの場合:すべてのクラスタノードで,NNMiのインストール先(%NnmDataDir%と%NnmInstallDir%)を一致させてください。

  • UNIX(HP Serviceguard)の場合:scp -Bまたはrcpが実行可能な環境である必要があります。

リソースグループについて
  • NNMiは,設定するリソースグループがない状態からセットアップする必要があります。NNMiを既存のリソースグループに追加することはできません。

  • 仮想IPアドレスおよび共有ディスクの使用がサポートされ,NNMiから使用できる構成にしてください。

共有ディスクについて
  • NNMiの共有データは次の場所に格納されます。ディレクトリ名に空白を含めることはできません。ディレクトリ名「NNM」は固定です。

    ・Windowsの場合:<ドライブ文字>:\NNM (例 Y:\NNM)または<ドライブ文字>:\<任意のディレクトリ>\NNM (例 Y:\JP1\NNM)

    ・UNIXの場合:<マウントポイント>/NNM (例 /shdsk1/NNM)

  • 共有ディスクは,Fibre(FC-SAN),SCSI,iSCSIで接続されたストレージを使用してください。NFS接続やCIFS接続のNASなどを使う構成はNNMiではサポートしていません。

  • Windowsの場合:共有ディスクには,ドライブ文字を割り当てたディスクを使用してください。 [ディスクの管理]でのマウント設定やmountvolコマンドによってマウントしたディスクは使用しないでください。マニュアル上にマウントと書かれている個所はUNIXを対象とした説明です。

  • Windowsの場合:Microsoft Cluster Servicesを使っているWindows Server 2008またはWindows Server 2012のクラスタリングでは,ダイナミックディスクはサポートされていません。

仮想IPアドレスについて
  • 仮想IPアドレスと仮想ホスト名は,DNSなどのネームサービスまたはhostsファイルに対して,ホスト名からIPアドレスおよび逆にIPアドレスからホスト名が変換できるように設定してください。

  • DNSなどのネームサービスを使う場合も,hostsファイルに仮想IPアドレスと仮想ホスト名が名前解決できるように設定してください。これは通信障害が発生してフェイルオーバーする場合に,名前解決ができないでフェイルオーバー処理が失敗することを防止するためです。

  • IPv6の論理IPアドレスをリソースとして設定する場合,「17.4 HAを設定する」の手順のあとに手動で追加してください。設定手順については,クラスタソフトのマニュアルなどを参照してください。

    IPv6が使用できるクラスタソフトのバージョン,IPv6を使用する場合の構成,IPv6/IPv4の混在可否などは,クラスタソフトの仕様に依存します。

仮想ホスト名について

クラスタ環境構築時,仮想ホスト名はIPv4のアドレスで名前解決されるようにしてください。