17.1 HAの概念
クラスタアーキテクチャには,クラスタ内の複数のノードのプロセスとリソース用の単一のグローバルに徹底した管理ビューが備わっています。次の図に,クラスタアーキテクチャの例を示します。
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クラスタ内の各ノードは,1つ以上のパブリックネットワークと1つのプライベートインターコネクト(クラスタノード間のデータ伝送用の通信チャネル)に接続されます。
HP Serviceguard,Veritas Cluster Server,Symantec Cluster Server,Windows Server Failover Clusterなどの最新のクラスタ環境では,アプリケーションはリソースの複合体として表現され,単純な操作でアプリケーションをクラスタ環境で実行できます。リソースは,クラスタ環境で動作するアプリケーションを表す,HAリソースグループに構成されます。次の図に,HAリソースグループの例を示します。
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このマニュアルでは,各種のクラスタ環境内のリソースの集合を指すために,HAリソースグループという用語を使います。各HA製品では,HAリソースグループに対して,異なる名前が使われています。次の表に,このマニュアルのHAリソースグループに相当する,サポート対象のHA製品で使われている用語を示します。
HA製品 |
略語 |
HAリソースグループに相当する名前 |
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SG,HP SG |
パッケージ |
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Veritas Cluster Server |
VCS |
サービスグループ |
Symantec Cluster Server |
SCS |
サービスグループ |
Windows Server Failover Cluster |
WSFC※ |
リソースグループ |
HAモニタ |
HAモニタ |
サーバー |
- 注※
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WSFCは,MSFC(Microsoft Failover Cluster)と表記する場合もありますが,このマニュアルではWSFCと表記します。
表17-1のHA製品は,すべてのOSで使用できるわけではありません。
対応するクラスタソフト,そのバージョンについての詳細は,弊社ホームページからご確認ください。