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JP1 Version 10 JP1/Cm2/Network Node Manager i セットアップガイド


4.2.2 自動検出ルールを計画する(ルールベース検出だけ)

〈この項の構成〉

(1) 自動検出ルールの順序

自動検出ルールの順序属性の値は,次のように検出範囲に影響します。

(2) デバイスを検出から除外

(3) Pingスイープ

NNMiでは,Pingスイープを使用して,設定した自動検出ルールのIPアドレス範囲内のデバイスを検索できます。初期検出では,すべてのルールでPingスイープを有効にするとよいでしょう。これによって十分な情報がNNMi検出に提供されるので,検出シードを設定する必要がなくなります。

参考
  • Pingスイープは,16ビットまたはそれより小さいサブネット(例えば10.10.*.*)で機能します。

    Pingスイープは,特にISPネットワークのように制御が不要なWAN全体でのデバイスの検出に便利です。

  • ファイアウォールはPingスイープをネットワークに対する攻撃として見なすことがよくあります。その場合,ファイアウォールはPingスイープを発信したデバイスからのすべてのトラフィックをブロックすることがあります。

ポイント

Pingスイープは,小さな検出範囲にだけ有効にしてください。

(4) SNMPトラップからの検出ヒント

NNMiは,受信したSNMPトラップのソースIPアドレスを自動検出ルールに対するヒントとして処理します。SNMPトラップからの検出ヒントは,WAN内でデバイスを検出する場合に特に有効です。

(5) 自動検出ルールの検出シード

自動検出ルールごとに少なくとも1つの検出シードを指定してください。検出シードを指定するには次の方法があります。1つまたは複数を組み合わせて検出シードを指定してください。

(6) 自動検出ルールのベストプラクティス

(7) 例

検出ルールの重複

図4-1は,重複する2つの検出範囲を示しています。左側の円は,NNMi検出で無視されるIPアドレス範囲またはシステムオブジェクトID範囲を表しています。右側の円は,NNMi検出で検出に含まれるIPアドレス範囲またはシステムオブジェクトID範囲を表しています。重複している領域は,これらの自動検出ルールの順序に応じて検出に含まれるか無視されます。

図4‒1 重複している検出範囲

[図データ]

デバイスタイプ検出を制限する

ネットワーク内のプリンタ以外のすべてのHPデバイスを検出するには,HPエンタープライズシステムオブジェクトID(1.3.6.1.4.1.11)を含む範囲を持つ1つの自動検出ルールを作成します。この自動検出ルールで,HPプリンタ(1.3.6.1.4.1.11.2.3 9)のシステムオブジェクトIDを無視する2番目の範囲を作成します。IPアドレス範囲を未設定のままにしてください。