jirminfolist
機能
ITリソースの構成情報をCSV形式でファイルに出力するコマンドです。このコマンドは次のような場合に使用します。
実行時の前提条件
形式
jirminfolist {-all | -res リソース名 | -rg リソースグループ名 |
-bg 業務グループ名}
-f ファイル名 [-d] [-encoding {utf8 | utf8n}]
引数
-all
JP1/ITRMが管理しているすべてのITリソースの構成情報を出力する場合に指定します。
-res リソース名
構成情報を出力するリソース名を指定します。
-rg リソースグループ名
構成情報を出力するリソースグループ名を指定します。
-bg 業務グループ名
構成情報を出力する業務グループ名を指定します。
-f ファイル名
ITリソースの構成情報を出力するファイルの名称を,絶対パスまたは相対パス形式で指定します。ファイル名だけを指定した場合は,カレントディレクトリにCSVファイルを出力します。同名のファイルがすでに存在する場合は,ファイルを上書きします。
-d
CPU,メモリ,およびドライブの情報など,構成情報の詳細を出力する場合に指定します。このオプションを指定した場合に出力される項目については「表1-6 jirminfolistコマンドの出力項目」を参照してください。
-encoding {utf8 | utf8n}
ITリソースの構成情報を出力するファイルの文字コードを指定します。このオプションを省略した場合,OSのデフォルトエンコーディングで出力します。
注意事項
戻り値
0 | 正常終了 |
1 | 引数不正 |
2 | JP1/ITRM ServiceまたはJP1/ITRM DB Serviceが起動していない |
8 | メモリ不足 |
12 | 通信エラー |
16 | 実行権限がない |
35 | 同時に実行できるコマンドの数を超えている |
130 | [Ctrl]+[C]キーを押してコマンドを中止した |
131 | ファイルへの出力に失敗 |
137 | 指定したリソース名が存在しない |
145 | コマンド実行エラー(エラーの詳細はメッセージで確認) |
255 | その他のエラー |
出力ファイルの形式
このコマンドを実行して出力されるCSVファイルの項目を次の表に示します。項目名はコンマ(,)区切りで出力されます。項目値にダブルクォーテーション(")が存在する場合は,ダブルクォーテーション(")2つに置き換え,さらに設定値全体をダブルクォーテーション(")で囲みます。項目値にコンマ(,)が存在する場合は,その項目をダブルクォーテーション(")で囲みます。
ファイルの1行目には,製品名,バージョン,ファイル名,および文字コードを,2行目には,ヘッダーとして各項目の項目名を出力します。3行目以降に,管理対象のデータを出力します。
表1-6 jirminfolistコマンドの出力項目
項番 | 項目名 | ヘッダー名 | 出力属性 | 値 |
---|---|---|---|---|
1 | デバイス※1 | DEVICE | ○ | 出力対象のデバイスのカテゴリ。 次のどれかの文字列を出力する。
|
2 | タイプ | TYPE | ○ | 出力対象のデバイスのタイプ。 値はデバイスごとに異なり,次のどれかの文字列を出力する。
|
3 | リソース名※1 | RESOURCENAME | ○ | リソースの名称。 |
4 | ホスト名 | HOSTNAME | ○ | ホスト名。 |
5 | 管理状態 | MANAGEMENTSTATUS | ○ | 次のどれかの文字列を出力する。
|
6 | 状態 | STATUS | ○ | 管理状態が「管理対象」の場合,次のどれかの文字列を出力する。
|
7 | 管理IPアドレス※1,※2 | MANAGEMENTIPADDRESS | ○ | 管理IPアドレス。 |
8 | 業務IPアドレス※2 | BUSINESSIPADDRESS | ○ | 業務IPアドレス。 複数の場合はコンマ(,)区切りで連結する。 |
9 | ネットワークアドレス | NETWORKADDRESS | ○ | ネットワークアドレス。 複数の場合はコンマ(,)区切りで連結する。 |
10 | NIC枚数 | NUMOFNIC | ○ | Network Interface Cardの枚数。 |
11 | WWPN | WWPN | ○ | ファイバーチャネルのWWPN(World Wide Port Name)。 複数の場合はコンマ(,)区切りで連結する。 |
12 | リソースグループ | RESOURCEGROUP | ○ | ITリソースが所属するリソースグループの名称。 階層をスラッシュ(/)区切りで連結する。 |
13 | リソースグループ割り当て種別 | RESOURCEGROUPTYPE | ○ | リソースグループの割り当て種別。 次のどれかの文字列を出力する。
|
14 | 業務グループ | BUSINESSGROUP | ○ | ITリソースが所属する業務グループの名称。 階層をスラッシュ(/)区切りで連結する。複数の場合はコンマ(,)区切りで連結する。 |
15 | 導入予定日時 | INTRODUCTIONDATE | ○ | 導入予定日時。 yyyy/mm/dd hh:mm形式で出力する。 |
16 | 滅却予定日時 | REMOVALDATE | ○ | 滅却予定日時。 yyyy/mm/dd hh:mm形式で出力する。 |
17 | コメント1 | COMMENT1 | ○ | コメント1。 |
18 | コメント2 | COMMENT2 | ○ | コメント2。 |
19 | コメント3 | COMMENT3 | ○ | コメント3。 |
20 | モデル | MODEL | ○ | デバイスのモデル。 |
21 | OS | OS | ○ | OSの名前。 |
22 | OSバージョン | OSVERSION | △ | OSのバージョン。 |
23 | ベンダー | VENDER | △ | デバイスのベンダー。 |
24 | CPU | CPU | △ | CPUの名前。 |
25 | CPUクロック数 | CPUCLOCK(MHz) | △ | CPUクロック数(メガヘルツ)。 |
26 | CPUコア数 | NUMOFCPUCORE | △ | CPUコア数。 |
27 | CPU同時マルチスレッディング | CPUSMT | △ | CPUの同時マルチスレッディング(Simultaneous Multithreading)の有効・無効を表す。 次のどれかの文字列を出力する。
|
28 | CPU占有種別 | CPUOCCUPATIONTYPE | △ | 仮想ホストのCPUが占有か共有かを表す。 次のどれかの文字列を出力する。
|
29 | メモリ | MEMORY(MB) | △ | メモリ容量(メガバイト) |
30 | CPUクロック数 | VMCPUCLOCK(MHz) | △ | 仮想化環境管理ソフトウェアまたは仮想化ソフトウェアから収集した仮想ホストのCPUクロック数(メガヘルツ)。 仮想ホストが仮想化環境管理ソフトウェアの管理対象の場合だけ出力する。 |
31 | CPUコア数 | VMNUMOFCPUCORE | △ | 仮想化環境管理ソフトウェアまたは仮想化ソフトウェアから収集した仮想ホストのCPUコア数。 仮想ホストが仮想化環境管理ソフトウェアの管理対象の場合だけ出力する。 |
32 | メモリ | VMMEMORY(MB) | △ | 仮想化環境管理ソフトウェアまたは仮想化ソフトウェアから収集した仮想ホストのメモリ容量(メガバイト)。 仮想ホストが仮想化環境管理ソフトウェアの管理対象の場合だけ出力する。 |
33 | ドライブ種別※1 | DRIVECATEGORY | △ | ドライブがファイルシステムかストレージプールかを表す。 次のどちらかの文字列を出力する。
|
34 | ドライブ名※1 | DRIVENAME | △ | ドライブの名前。 |
35 | ドライブ状態※1 | DRIVESTATUS | △ | ドライブの状態。 次のどれかの文字列を出力する。
|
36 | ドライブ使用量※1,※4 | DRIVEUSED(MB) | △ | ドライブ使用量(メガバイト)。 |
37 | ドライブ空き容量※1 | DRIVEFREE(MB) | △ | ドライブ空き容量(メガバイト)。 |
38 | ドライブ総容量※1 | DRIVETOTAL(MB) | △ | ドライブ総容量(メガバイト)。 |
39 | ファイルシステム※1 | FILESYSTEM | △ | ファイルシステムの種別。 |
40 | ドライブタイプ※1 | DRIVETYPE | △ | ドライブがローカルかネットワークかを表す。 次のどちらかの文字列を出力する。
|
41 | RAIDレベル※1 | RAIDLEVEL | △ | SMI-Sプロバイダから取得した情報。
|
42 | IPネットワークアダプタ※3 | IPNETWORKADAPTER | △ | ITリソースが使用しているIPネットワークアダプタの名称。 |
43 | アダプタ種別※3 | IPNETWORKADAPTERTYPE | △ | ITリソースが使用しているIPネットワークアダプタの種別。 |
44 | IPアドレス※3 | IPNETWORKADDRESS | △ | ITリソースが使用しているIPネットワークアダプタのIPアドレス。 |
45 | 仮想スイッチ名※3 | VIRTUALSWITCH | △ | IPネットワークアダプタの仮想スイッチ名。 |
46 | ネットワークセグメント※3 | NETWORKSEGMENT | △ | IPネットワークアダプタのネットワークセグメント。 |
47 | FCネットワークアダプタ※3 | FCNETWORKADAPTER | △ | ITリソースが使用しているFCネットワークアダプタの名称。 |
48 | WWPN※3 | WWPNOFADAPTER | △ | ファイバーチャネルのWWPN。 |
49 | FC-HBA占有種別※3 | FCHBAOCCUPATIONTYPE | △ | ITリソースが使用しているネットワークアダプタが占有か共有かを示す。 次のどちらかの文字列を出力する。
|
50 | 接続ストレージ | CONNECTEDSTORAGE | △ | ITリソースが接続されているストレージの名称の一覧。 複数の場合はコンマ(,)区切りで連結する。 |
51 | 仮想化ソフトウェアのホスト名 | HVHOSTNAME | △ | 仮想化ソフトウェアのホスト名。 出力対象のITリソースが仮想ホストの場合,その仮想ホストが動作する仮想化ソフトウェアのホスト名を出力する。 |
52 | 仮想化環境管理ソフトウェアのホスト名 | VMMHOSTNAME | △ | 仮想化環境管理ソフトウェアのホスト名。 出力対象のITリソースが仮想化環境管理ソフトウェアに管理されている場合,その仮想化環境管理ソフトウェアが動作するホストの名前を出力する。 |
53 | 仮想化構成ツリーパス | VMMTREEPATH | △ | ITリソースの仮想化環境管理ソフトウェアのツリー上でのパス。 出力対象のITリソースが仮想化環境管理ソフトウェアに管理されている場合,そのITリソースの仮想化構成ツリーのパスをスラッシュ(/)区切りのパス形式で出力する。 |
54 | HAクラスタグループ名 | HACLUSTERGROUP | △ | HAクラスタグループの名前。 出力対象のITリソースがHAクラスタグループに所属する場合に出力する。 |
55 | 監視テンプレート | THRESHOLDTEMPLATE | △ | ITリソースに指定されている監視テンプレートの名前。 |
このコマンドを実行して出力されるファイルの出力例を次に示します。
出力例1
サーバが複数ドライブを持つ場合
JP1/IT Resource Management - Manager,0950,構成情報,MS932
DEVICE,TYPE,RESOURCENAME,HOSTNAME,MANAGEMENTSTATUS,STATUS,MANAGEMENTIPADDRESS,...,DRIVECATEGORY,DRIVENAME,...
サーバ,物理,"windows2008, R2",windows2008,管理対象,正常,"10.208.XX.XX,192.168.XX.XX",...,ファイルシステム,C:,
ドライブ情報,,"windows2008, R2",windows2008,,"10.208.XX.XX,192.168.XX.XX",...,ファイルシステム,D:,
ドライブ情報,,"windows2008, R2",windows2008,,"10.208.XX.XX,192.168.XX.XX",...,ファイルシステム,E:,
サーバ,仮想,windows VM,windows VM,管理対象,正常,10.208.XX.XX,...,ファイルシステム,C:,...
...
出力例2
ストレージおよびネットワークデバイスが存在する場合
JP1/IT Resource Management - Manager,0950,構成情報,MS932
DEVICE,TYPE,RESOURCENAME,HOSTNAME,MANAGEMENTSTATUS,STATUS,MANAGEMENTIPADDRESS,...,DRIVECATEGORY,DRIVENAME,...
ストレージ,FC,STG@10.208.XX.XX,,管理対象,正常,10.208.XX.XX,...,プール,RG,...
ドライブ情報,,STG@10.208.XX.XX,,管理対象,正常,10.208.XX.XX,...,プール,RG,..
ネットワークデバイス,FC,switch,,管理対象,正常,10.208.XX.XX,...,,,...
...
使用例1
JP1/ITRMが管理しているすべてのITリソースの構成情報を出力する場合
jirminfolist -all -f C:¥temp¥infolist_result.csv -d
使用例2
業務グループ「/業務グループA/システム1」の構成情報を出力する場合
jirminfolist -bg /業務グループA/システム1 -f C:¥temp¥infodata.csv -d