9.5.3 タスク実行中のサービス停止・エラー発生後の回復処理の失敗によるタスク失敗時の対処方法

デプロイ,退避,復元,コールドマイグレーションのタスク実行中にサービス(JP1/ITRM Service)を停止したり,エラーが発生した後の回復処理が失敗した場合は一時生成物が残った状態でタスクが失敗します。また,jirmimageimportコマンドでエラーが発生した場合も一時生成物が残る場合があります。

この場合は,JP1/ITRM上でタスクが実行されていないことを確認したあと,次に示す手順で復旧が必要です。なお,一時生成物が残った状態で同じ操作を繰り返すと,一時生成物が重複するために操作が失敗するおそれがあります。復旧手順を実施したあと,必要に応じて再度実行してください。

<この項の構成>
(1) 操作対象がvCenterの場合
(2) 操作対象がSCVMMの場合
(3) 操作対象がHVMの場合

(1) 操作対象がvCenterの場合

(a) コールドマイグレーションの実行時に指定した仮想ホストが操作前のVMware ESXに存在する場合

コールドマイグレーション操作に指定した仮想ホストは継続して使用できます。JP1/ITRMの退避イメージ格納フォルダにて,コールドマイグレーションを実行した時間に作成されたフォルダを探し,その中のOVFパッケージファイル名が「仮想ホスト名.ovf」となっていることを確認し,コールドマイグレーションを実行した時間に作成されたフォルダが存在する場合は削除してください。

(b) コールドマイグレーションの実行時に指定した仮想ホストが操作前および移動先のVMware ESXに存在しない場合

仮想ホストが退避イメージ格納フォルダに退避されていますが,移動先のVMware ESXへの復元中に中止されています。次の手順を実施して,コールドマイグレーションに失敗した仮想ホストを復旧してください。

  1. VMware 管理クライアントから「OVFテンプレートのデプロイ」を実行する。
  2. JP1/ITRMの退避イメージ格納フォルダにて,コールドマイグレーションを実行した時間に作成されたフォルダを探し,その中のOVFパッケージファイル(仮想ホスト名.ovf)を指定する。
  3. 「OVFテンプレートのデプロイ」のウィザードに従い,コールドマイグレーション前の仮想ホストの構成になるように各項目を指定する。
  4. 「OVFテンプレートのデプロイ」の完了後,VMware 管理クライアントでコールドマイグレーション前の仮想ホストの構成になっていることを確認する。
  5. VMware管理クライアントから仮想ホストを起動する。
  6. 仮想ホストのOSが起動したことを確認したあと,JP1/ITRMから仮想ホストに対して再収集を実施する。
  7. JP1/ITRMの退避イメージ格納フォルダから,手順2で探したフォルダを削除する。
(c) コールドマイグレーションの実行時に指定した仮想ホストが移動後のVMware ESXに存在する場合

コールドマイグレーション操作で移動した仮想ホストは使用できます。この場合は,JP1/ITRMの退避イメージ格納フォルダにて,コールドマイグレーションを実行した時間に作成されたフォルダを探し,その中のOVFパッケージファイル名が「仮想ホスト名.ovf」となっていることを確認し,コールドマイグレーションを実行した時間に作成されたフォルダが存在する場合は削除してください。

(2) 操作対象がSCVMMの場合

(3) 操作対象がHVMの場合