9.2.2 統合トレースログ

統合トレースログとは,各プログラムが出力するトレース情報を,統合トレース機能(HNTRLib2)を通じて,1つの出力先ファイルにまとめて採取するログ情報のことです。統合トレースログには,共通メッセージログより詳しい内容のメッセージが出力されます。統合トレースログのデフォルトの出力先は次のとおりです。

システムドライブ:¥Program Files (x86)¥Hitachi¥HNTRLib2¥spool¥hntr2{1|2|3|4}.log

統合トレースログは,任意のテキストエディタで参照できます。統合トレースログの出力例を次に示します。

図9-1 統合トレースログの出力例

[図データ]

統合トレースログに出力されるヘッダー情報と出力項目の説明を次の表に示します。

表9-1 統合トレースログのヘッダー情報

ヘッダー情報説明
OS情報統合トレース機能が起動しているOSの情報が出力されます。
ホスト名統合トレース機能が起動しているホストの名称が出力されます。
タイムゾーンOSのタイムゾーンが出力されます。
統合トレースログ機能起動時刻統合トレース機能を起動した時刻が出力されます。

表9-2 統合トレースログの出力項目

出力項目説明
番号(4けた)トレースレコードの通番。
番号は,ログを出力したプロセスごとに採番されます。
日付(10バイト)トレースの取得日付。
日付は,yyyy/mm/dd(年/月/日)の形式で出力されます。
時刻(12バイト)トレースの取得時刻(ローカル時刻)。
時刻は,hh:mm:ss.sss(時:分:秒.ミリ秒)形式で出力されます。
AP名アプリケーションを識別するための名称(アプリケーション識別名)。
JP1/ITRMで出力されるAP名は次のとおりです。
  • JP1ITRMService
  • JP1ITRMView
  • JP1ITRMAdapter
  • JP1ITRMRegistry
  • JP1ITRMProcCtrl
pidプロセスID。OSが付けるプロセスIDです。
tidスレッドID。スレッドを識別するためのIDです。
メッセージIDメッセージの出力形式で説明したメッセージID。この製品で使用するメッセージIDです。
メッセージテキスト統合トレースログに出力されるメッセージのテキスト。この製品から出力されるメッセージテキストです。
注※
統合トレースログに出力されるログの時刻は,出力したプロセスのタイムゾーンでフォーマットされます。このため,環境変数TZを変更したユーザーなどがサービスを起動したり,コマンドを実行したりすると,OSに設定されているタイムゾーンと異なる時刻が出力されることがあります。