JP1/IT Resource Management - Manager 設計・構築ガイド

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付録G.1 収集する性能情報と計算式

JP1/ITRMが収集する性能情報と計算式を,次の表に示します。

表G-1 収集する性能情報と計算式

性能情報を収集するリソース 性能情報 単位 説明(計算式)
Windowsホスト/仮想化ソフトウェア(Hyper-V) CPU使用率(全コアの平均)※1※2 パーセント(%) (1.0−(CPUアイドル時間÷全時間)÷コア数)×100
管理OSの仮想CPU使用率※1※3 パーセント(%) (1.0-(管理OSの仮想CPUアイドル時間÷全時間))×100
仮想ホストCPU使用率※3 パーセント(%) (1.0−(仮想ホストCPUアイドル時間÷全時間))×100
メモリ使用率 パーセント(%) 情報収集時のメモリ使用率
仮想ホストメモリ使用率※3 パーセント(%) 情報収集時の仮想ホストのメモリ使用率です。仮想化ソフトウェアの全メモリに対して,選択した仮想ホストが使用した割合を示します。
ディスク読み込み転送速度※1 メガバイト/秒 読み込みバイト数
ディスク書き込み転送速度※1 メガバイト/秒 書み込みバイト数
ディスク転送処理の平均時間※1 ミリ秒/転送 転送時間÷転送回数
ネットワーク平均パケット送信量※1 パケット/秒 送信パケット数
ネットワーク平均パケット受信量※1 パケット/秒 受信パケット数
FC-HBAの平均フレーム送信量※1 フレーム/秒 送信フレーム数
FC-HBAの平均フレーム受信量※1 フレーム/秒 受信フレーム数
ディスク空き容量※4 メガバイト 情報収集時のディスク空き容量
Linuxホスト CPU使用率(全コアの平均)※1※2 パーセント(%) ((CPUユーザー時間CPUのNice時間CPUシステム時間)÷(CPUユーザー時間CPUのNice時間CPUシステム時間CPUアイドル時間+iowait時間+steal時間5)÷コア数)×100
メモリ使用率 パーセント(%) 情報収集時のメモリ使用率
1セクタ当たりのディスク平均転送時間※1 ミリ秒/セクタ 読み込み時間書き込み時間)÷(読み込みセクタ数書き込みセクタ数
ディスク読み込み転送速度※1 メガバイト/秒 読み込みバイト数
ディスク書き込み転送速度※1 メガバイト/秒 書き込みバイト数
ネットワーク平均パケット送信量※1 パケット/秒 送信パケット数
ネットワーク平均パケット受信量※1 パケット/秒 受信パケット数
FC-HBAの平均フレーム送信量※1 フレーム/秒 送信フレーム数
FC-HBAの平均フレーム受信量※1 フレーム/秒 受信フレーム数
ディスク空き容量※4※6 メガバイト 情報収集時のディスク空き容量
HP-UXホスト CPU使用率(全コアの平均)※7 パーセント(%) 100−(コアごとのCPUアイドルの割合(%)の合計値+コアごとのIO待ちの割合(%)の合計値)÷コア数
情報収集時3秒間の平均値です。
メモリ使用率 パーセント(%) 情報収集時のメモリ使用率
ディスク転送処理の平均時間 ミリ秒/転送
avwaitavserv
avwait:転送要求がデバイスの待ち行列上でアイドル状態で待機させられる平均時間です。
avserv:デバイスへの転送要求に対応する平均時間です。
情報収集時1秒間の平均値です。
ネットワーク平均パケット送信量※1 パケット/秒 送信パケット数
ネットワーク平均パケット受信量※1 パケット/秒 受信パケット数
ディスク空き容量※4※6 メガバイト 情報収集時のディスク空き容量
AIXホスト CPU使用率(全コアの平均)※7 パーセント(%) 100−(コアごとのCPUアイドルの割合(%)の合計値+コアごとのIO待ちの割合(%)の合計値)÷コア数
情報収集時3秒間の平均値です。
メモリ使用率 パーセント(%) 情報収集時のメモリ使用率
ディスク転送処理の平均時間 ミリ秒/転送
avwaitavserv
avwait:転送要求がデバイスの待ち行列上でアイドル状態で待機させられる平均時間です。
avserv:デバイスへの転送要求に対応する平均時間です。
情報収集時1秒間の平均値です。
Hitachi Disk Array Driver for AIXを適用している場合は取得できません。
ネットワーク平均パケット送信量※1 パケット/秒 送信パケット数
ネットワーク平均パケット受信量※1 パケット/秒 受信パケット数
ディスク空き容量※4※6 メガバイト 情報収集時のディスク空き容量
仮想化ソフトウェア(VMware ESX) CPU使用率 パーセント(%) 情報収集時の仮想化ソフトウェア上の時刻での過去5分間平均のCPU使用率です。
仮想化ソフトウェアのCPU使用率とは,ホストOSと仮想ホストが使用した使用率を示します。
メモリ使用率 パーセント(%) 情報収集時の仮想化ソフトウェア上の時刻での過去5分間平均のメモリ使用率です。
ディスク空き容量※4 メガバイト 情報収集時のデータストアの空き容量です。
仮想ホストCPU使用率(仮想ホスト単位) パーセント(%) 情報収集時の仮想化ソフトウェア上の時刻での過去5分間平均の仮想ホストのCPU使用率です。
仮想化ソフトウェアの全CPUリソースに対して,選択した仮想ホストが使用した割合を示します。
仮想ホストメモリ使用率(仮想ホスト単位) パーセント(%) 情報収集時の仮想化ソフトウェア上の時刻での過去5分間平均の仮想ホストのメモリ使用率です。
仮想化ソフトウェアの全メモリに対して,選択した仮想ホストが使用した割合を示します。
ネットワーク平均パケット送信量 パケット/秒 送信パケット数
ネットワーク平均パケット受信量 パケット/秒 受信パケット数
ネットワーク平均データ送信量 メガバイト/秒 送信データ量
ネットワーク平均データ受信量 メガバイト/秒 受信データ量
FC-HBA平均フレーム送信量 フレーム/秒 送信フレーム数
FC-HBA平均フレーム受信量 フレーム/秒 受信フレーム数
ディスク読み込み転送速度 メガバイト/秒 読み込みバイト数
ディスク書き込み転送速度 メガバイト/秒 書き込みバイト数
仮想化ソフトウェア(HVM) CPU使用率 パーセント(%) 情報収集時5秒間平均のシステムのCPU使用率です。
メモリ使用率 パーセント(%) 情報収集時5秒間平均のシステムのメモリ使用率です。
ネットワーク平均パケット送信量※8 パケット/秒 情報収集時5秒間平均の物理NICの送信パケット数です。
ネットワーク平均パケット受信量※8 パケット/秒 情報収集時5秒間平均の物理NICの受信パケット数です。
ネットワーク平均データ送信量※8 メガバイト/秒 情報収集時5秒間平均の物理NICの送信データ量です。
ネットワーク平均データ受信量※8 メガバイト/秒 情報収集時5秒間平均の物理NICの受信データ量です。
LPARCPU使用率(LPAR単位) パーセント(%) 情報収集時5秒間平均のLPARのCPU使用率です。仮想化ソフトウェアの全CPUリソースに対して,選択した仮想ホストが使用した割合を示します。
VMクラスタ(vCenter) VMクラスタCPU使用率 パーセント(%) 情報収集時のvCenter上の時刻での過去30分間平均のVMクラスタのCPU使用率です。
VMクラスタメモリ使用率 パーセント(%) 情報収集時のvCenter上の時刻での過去30分間平均のVMクラスタのメモリ使用率です。
プール※9 プールCPU使用率 パーセント(%) 情報収集時のvCenter上の時刻での過去30分間平均のプール※9のCPU使用率の平均値です。
プールメモリ使用率 パーセント(%) 情報収集時のvCenter上の時刻での過去30分間平均のプール※9のメモリ使用率です。
vApp vAppCPU使用率 パーセント(%) 情報収集時のvCenter上の時刻での過去30分間平均のvApp※9のCPU使用率の平均値です。
vAppメモリ使用率 パーセント(%) 情報収集時のvCenter上の時刻での過去30分間平均のvApp※9のメモリ使用率です。
注※1
収集間隔当たりの値を表示します。
注※2
OSから取得する情報のため,仮想環境の場合,誤差が大きくなることがあります。
注※3
管理OSの仮想CPU使用率,仮想ホストCPU使用率および仮想ホストメモリ使用率は,Hyper-Vのときだけ表示されます。
注※4
ディスク空き容量のしきい値判定では,警告のしきい値よりもディスクの総容量が小さい場合,性能状態が不明で表示されます。ディスク空き容量を監視しない場合は,そのディスクの監視を監視停止に設定してください。監視する場合には,監視テンプレートの設定を見直してください。
例えば,警告のしきい値が1,000メガバイトに設定されている監視テンプレートを使用してWindows Server 2008 R2など,システム領域が100メガバイト程度のホストに対して性能情報を監視すると性能状態が不明になります。
注※5
仮想化環境での動作時に,ほかのOSによって消費された時間です。この時間が大きい場合,OSに割り当てられたCPUの使用率は小さくなります。
注※6
UNIX系OSのディスク空き容量の性能情報は,監視対象のマウントポイントが読み込みおよび書き込みできる状態でマウントされているものだけ表示されます。読み込みだけできる状態でマウントされているディスク空き容量は,性能のアイコンが不明([図データ])の状態となり,性能情報は表示されません。
注※7
HP-UXおよびAIXでは,稼働情報を取得する機能がないため,収集間隔の期間中に情報収集するタイミングで,サーバから3秒間のCPU使用率の平均値を収集します。そのため,一時的にCPU使用率が高い期間があった場合,CPU使用率の平均値が高くなることがあります。CPU使用率は,監視テンプレートの設定で有効となっています。警告や異常が発生する場合は,環境に合わせて設定を見直してください。
注※8
HVMでは,「Management path」と物理NICの占有時の性能情報は,取得できません。そのため,測定対象の一覧に「Management path」と占有NICは表示されますが,性能のアイコンが不明([図データ])の状態となり,性能情報のグラフにデータは表示されません。
注※9
プールとvAppは,vCenter上でのリソースプール,vAppを示します。