6.2.7 Hyper-Vを管理対象にするための設定

ここでは,JP1/ITRMでHyper-Vを管理するために必要な準備について説明します。Hyper-VはWindows Server上で動作するため,アクセス方法は,Windows ServerへのWMIによる方法と同じです。Hyper-Vを管理対象として設定する前に,次の内容を実施してください。

<この項の構成>
(1) WMIのインストール
(2) ドメインの設定
(3) OSのセキュリティの設定
(4) Windows Server 2008のUAC機能の設定
(5) Hyper-V上で仮想ホストをデプロイ,ホットマイグレーションする場合の設定
(6) Hyper-Vを管理対象にする準備の注意事項

(1) WMIのインストール

Hyper-Vを管理するためには,WMIが必要です。Hyper-Vを動作させるWindows ServerにWMIが導入されていない場合,インストールしてください。

なお,WMIは,Hyper-Vのバージョンに依存しません。

(2) ドメインの設定

管理対象とする仮想化ソフトウェアにHyper-Vがある場合,管理対象へのDCOM接続とWMI名前空間への接続のためHyper-VでWindows認証が行われる必要があります。認証にはユーザーIDとパスワードが必要です。また,仮想化ソフトウェアに接続するユーザーのドメインによっては,ドメイン名(ホスト名)が必要な場合もあります。

ドメイン名(ホスト名)の指定の要否を次の表に示します。

表6-13 ドメイン名(ホスト名)の指定の要否

ITリソース管理サーバログオン仮想化ソフトウェア接続ドメイン指定
ローカル権限ローカル権限×
ローカル権限ネットワークドメイン権限
(凡例)
×:ドメイン名(ホスト名)の指定が不要である。
○:ドメイン名(ホスト名)の指定が必要である。

(3) OSのセキュリティの設定

Windows ファイアウォールおよびDCOMを次のように設定してください。

(4) Windows Server 2008のUAC機能の設定

仮想ホストにWindows VistaまたはWindows Server 2008をインストールした場合,UACのリモート接続を許可する設定を実施する必要があります。設定方法については,「6.2.4(4) UACを使用したWMIリモート接続の設定」を参照してください。

(5) Hyper-V上で仮想ホストをデプロイ,ホットマイグレーションする場合の設定

(6) Hyper-Vを管理対象にする準備の注意事項