2.9.5 タスクに対して実行できる操作

登録したタスクに対して実行できる操作について説明します。ここで説明する操作は,タスク画面の[アクション]メニューから実行できます。

タスクに対して実行できる操作を次の表に示します。

表2-34 タスクに対して実行できる操作

タスクの状態操作
変更削除キャンセル再実行
未設定××
実行待ち××
待機中×××
実行中×××
完了××××
失敗×××
キャンセル中××××
実行不可××
キャンセル完了×××
失敗(期限超過)×××
(凡例)
○:実行できる。
×:実行できない。
注※
タスクの変更および削除は,タスクの作業種別が手動の場合,次の条件を満たしたときに実行できます。
・状態が完了以外
・受諾が未受諾

タスクの実行に失敗した場合,タスクの失敗の要因を[タスクの失敗要因]ダイアログボックスで確認できます。

<この項の構成>
(1) タスク実行
(2) タスク再実行
(3) タスクキャンセル
(4) タスク設定
(5) タスク削除
(6) タスクの受諾管理
(7) タスクの詳細設定と詳細表示
(8) 予約情報表示

(1) タスク実行

タスク実行は,手動タスクとして登録していたタスクを,JP1/ITRMで自動実行できるように変更する機能です。次の条件を満たす手動タスクに対して,タスク画面の[アクション]メニューの[タスク実行]を実行すると,予定日時が現在時刻,作業種別が自動のタスクに変更され,JP1/ITRMで自動でタスクが実行されます。

タスク実行可能なタスクの条件
  • タスクの種別が手動である。
  • タスクの状態が「実行待ち」である。
  • 現在時刻が保守期間内である。

ただし,このタスクが実際に実行されるまでには,最大で1分の待機時間が生じる場合があります。

図2-43 タスクの実行

[図データ]

(2) タスク再実行

タスク再実行は,タスクの状態がキャンセル完了,失敗,または失敗(期限超過)の場合に,実行済みのタスクを複製して,新規のタスクとして再実行する機能です。タスク画面の[アクション]メニューの[タスク再実行]から実行します。

タスクを再実行した場合,再実行元のタスクと新規のタスクのタスクグループIDに,再実行元のタスクIDが設定されます。再実行元のタスクにタスクグループIDが設定されている場合,新規のタスクのタスクグループIDに再実行元のタスクグループIDが設定されます。

図2-44 タスクの再実行

[図データ]

(3) タスクキャンセル

タスクキャンセルは,タスクの状態が待機中,または実行中の場合に,実行中のタスクをキャンセルして処理を止める機能です。タスク画面の[アクション]メニューの[タスク再実行]から実行します。タスクのキャンセルは,キャンセルの対象となるITリソースや操作によって,実行できるかどうかが異なります。タスクのキャンセルの可否を次の表に示します。

表2-35 タスクのキャンセルの可否

操作対象キャンセルの対象となる操作仮想化ソフトウェアキャンセルの可否
物理ホストリブート×
仮想ホストリブートVMware×
Hyper-V
HVM
起動VMware×
Hyper-V
HVM
停止VMware×
Hyper-V
HVM
デプロイVMware
Hyper-V
HVM
仮想ホストの削除VMware×
Hyper-V
HVM
仮想ホストの退避VMware
Hyper-V×
HVM
仮想ホストの復元VMware
Hyper-V
HVM×
コールドマイグレーションVMware
Hyper-V×
HVM
ホットマイグレーションVMware×
Hyper-V
HVM
仮想ホストの設定変更VMware×
Hyper-V
HVM
(凡例)
○:キャンセルできる。
×:キャンセルできない。
-:該当しない。

注意事項
キャンセル不可のタスクをキャンセルしても,操作は実行されません。また,タスク一覧エリアの状態も変更されません。

図2-45 タスクのキャンセル

[図データ]

(4) タスク設定

タスク設定は,自動実行タスクと手動実行タスクの作業種別を変更する機能です。タスク画面の[アクション]メニューの[タスク設定]から実行します。

変更できるタスクの条件を次に示します。

表2-36 自動実行タスクと手動実行タスクに変更できる条件

変更内容タスクの条件
自動から手動に変更自動実行タスクが次の状態の場合に,手動実行タスクに変更できます。
  • 未設定
  • 実行待ち
  • 実行中
  • キャンセル完了
  • 失敗
  • 完了
手動から自動に変更手動実行タスクが次の状態の場合に,自動実行タスクに変更できます。
  • 未設定
  • 実行待ち
  • 実行不可(保守期間内)

タスクの状態については,「2.9.4 タスクの状態管理」を参照してください。

実行予定時間を変更する場合は,現時点以降の時間を指定してください。また,手動実行のタスクは,未受諾の場合に変更できます。タスクの受諾については,「2.9.5(6) タスクの受諾管理」を参照してください。

(5) タスク削除

次の場合に,まだ実行されていないタスクを割り当て予約から削除します。

(6) タスクの受諾管理

タスクに受諾または未受諾という状態を設定して管理します。

例えば,タスクを実行する人が管理者と異なる場合,管理者が,タスクの実行結果を確認したときは受諾を設定する,確認していないときは未受諾を設定するなどの設定ができます。

タスクの実行結果がエラーとなった場合も,タスクを手動で実行し,完了した場合には受諾を設定するといった運用も行えます。

(7) タスクの詳細設定と詳細表示

[アクション]メニューの[詳細設定]または[詳細表示]を選択すると,タスクの詳細設定画面または詳細情報が表示されます。ただし,対象のタスクは次の場合に限られます。

(8) 予約情報表示

[アクション]メニューの[予約情報表示]を選択すると,タスク一覧エリアで選択したタスクの予約情報が表示できます(スケジュール画面で,該当のタスクが登録されている割り当て予約が表示されます)。ただし,予約情報を表示できるのは,タスクの作業種別が自動および手動の場合です。