JP1/ITRMを使ってデプロイするには,JP1/ITRM上であらかじめ仮想イメージテンプレートを作成しておく必要があります。仮想イメージテンプレートを作成するためには,事前に設定が必要です。
設定手順は,仮想化ソフトウェアごとに異なります。
ここでは,それぞれの設定手順について説明します。
なお,それぞれの作業に入る前に,次に示す設定を確認してください。
- 仮想イメージテンプレートの基となる仮想ホストのOSがWindowsの場合,仮想ホスト上にてsysprepをWindowsの上限回数まで実行しないでください。
JP1/ITRMでデプロイする仮想ホストは,sysprepを1回実行します。
- 仮想ホストのOSで,ネットワークアダプタなどのデバイスが「有効」に設定されていることを確認してください。
- 仮想イメージテンプレートの基となる仮想ホストに,JP1/ITRMの管理対象にするための設定をする必要があります。仮想ホストをJP1/ITRMの管理対象にするための設定については,「6.2 ITリソースを管理対象にするために必要な設定」を参照してください。
- 仮想イメージテンプレートの基となる仮想ホストのOSがWindowsの場合,仮想ホストのドライブに,nodefaultdriveletter属性が設定されていないことを確認してください。nodefaultdriveletter属性は,diskpartコマンドで確認できます。nodefaultdriveletter属性の確認および解除手順を次に示します。
- 仮想イメージテンプレートの基となる仮想ホストのコマンドプロンプトで,diskpart.exeを実行する。
- list volumeコマンドを実行し,コンピュータの各ボリュームの情報を表示する。
- select volume nコマンドを実行し,指定したボリュームにフォーカスを設定する。
nには,手順2で表示されたボリュームの番号を指定します。
- detail volumeコマンドを実行し,現在フォーカスが置かれているボリュームの詳細情報を確認する。
「既定のドライブ文字がありません」が「いいえ」の場合,nodefaultdriveletter属性は設定されていません。
- nodefaultdriveletter属性が設定されている場合,attributes volume clear nodefaultdriveletterコマンドを実行し,設定を解除する。
- 仮想イメージテンプレートの基となる仮想ホストのOSがLinuxで,搭載する仮想ディスクのサイズが大きいなど起動時に実行されるfsckの実行時間が長時間かかる場合,仮想イメージテンプレートを作成する前に起動時のfsckの実行を抑止しておき,デプロイ後に設定を元に戻してください。
起動時に実行されるfsckの抑止方法は/etc/fstabファイルのマニュアルやLinuxのドキュメントを参照してください。
- <この節の構成>
- 6.5.1 OSカスタマイズ用応答ファイルの作成(VMware・Hyper-Vの場合)
- 6.5.2 仮想イメージテンプレートを作成する仮想ホストのパスワードの設定(VMware・Hyper-V・HVM共通)
- 6.5.3 VMwareの設定
- 6.5.4 Hyper-Vの設定
- 6.5.5 HVMの設定