2.7 ホストのメンテナンス

ここでは,ホストのメンテナンスについて説明します。

JP1/ITRMでは,ホストをメンテナンスするための,JP1/ITRMで管理しているホストの起動・停止や,仮想ホストの利用状況を最適化するためのマイグレーションなどの操作を実行できます。ただし,仮想化環境管理ソフトウェアがインストールされている仮想化ソフトウェア以外のホストに対しては,各種操作を実行できません。仮想化ソフトウェアに仮想化環境管理ソフトウェアがインストールされている場合,この仮想化ソフトウェアのリソースプールに対する操作は実行できます。また,仮想化ソフトウェア本体に対してはデプロイおよび復元だけが実行できます。

ホストのメンテナンスに関して実行できる操作は,操作の対象にするホストの種別によって異なります。操作の対象にするホストと実行できる操作の対応を次の表に示します。操作の詳細については,それぞれの説明個所を参照してください。

表2-16 操作の対象にするホストと実行できる操作の対応

操作操作の対象説明個所
物理ホスト仮想ホスト※1
VMwareまたはHyper-VHVM
ホストの起動,停止,リブート起動×2.7.1
停止×
リブート
強制停止×
強制リブート×
マイグレーションコールドマイグレーション×2.7.2
ホットマイグレーション×
仮想ホストの構成変更デプロイ※22.7.3
仮想ホストの設定変更
仮想ホストの削除
仮想ホストの退避・復元×2.7.4
仮想イメージテンプレートの管理2.7.5
(凡例)
○:実行できる。
×:実行できない。
-:該当しない。
注※1
仮想化ソフトウェア上に構築されている仮想ホストが対象になります。また,VMwareまたはHyper-Vの場合は,対象の仮想ホストが動作する仮想化ソフトウェアが起動していて,仮想化環境管理ソフトウェアで管理されていることが必要です。HVMの場合は,対象の仮想ホストが動作する仮想化ソフトウェアが起動していることが必要です。
注※2
HVM上に仮想ホストをデプロイする操作をJP1/ITRMから実行すると,LUの作成,LPARの作成,OSのインストールまでが一括で実行されます。

参考
停止と強制停止,リブートと強制リブートの違いは次のとおりです。
  • 停止
    JP1/ITRMから仮想ホストのOSをシャットダウンする操作です。
  • 強制停止
    仮想ホストのOSが制御できなくなった場合に,仮想化ソフトウェアから仮想ホストを強制的に停止する操作です。
    仮想ホストのOSが稼働していても,強制的に停止するので注意してください。
  • リブート
    JP1/ITRMから物理ホスト,または仮想ホストのOSをリブートする操作です。
  • 強制リブート
    仮想ホストのOSが制御できなくなった場合に,仮想化ソフトウェアから仮想ホストを強制的にリブートする操作です。
    仮想ホストのOSが稼働していても,強制的にリブートするので注意してください。
<この節の構成>
2.7.1 ホストの起動,停止,リブート
2.7.2 マイグレーション
2.7.3 仮想ホストの構成変更
2.7.4 仮想ホストの退避・復元
2.7.5 仮想イメージテンプレートの管理