付録I 割り当てできるITリソースの条件,および割り当てられているとして扱うITリソースの条件

ここでは,割り当てできるITリソースの条件,および割り当てられているとして扱うITリソースの条件について説明します。

JP1/ITRMでのITリソースの割り当てとは,管理対象としているITリソースが予約または占有されている状態を指します。割り当て率とは,割り当てできるITリソース量に対して,現在割り当てられているITリソース量の割合を指します。

ITリソース管理者が把握できる割り当ては,操作権限または参照権限があるITリソースと,そのITリソースの直下にある仮想ホストの割り当てだけです。

ITリソースの割り当てを把握することで,現在ユーザーが利用できるITリソースを把握したり,マシンの増設を計画したりして,所有しているITリソース全体を有効活用できるようになります。

ホーム画面およびリソース管理画面は,現在利用できるITリソースを把握することを目的としています。このため,操作権限または参照権限があり,かつ現時点で割り当てできるITリソースが対象となります。

一方,レポート画面およびjirmreportコマンドでは,システム管理者がITリソースの割り当て実績や割り当て予定を把握し,システム全体でのITリソースの利用状況を把握することを目的としています。このため,割り当て種別や参照権限に関係なく,割り当てできるすべてのITリソースが対象となります。

割り当てできるITリソースの条件,および割り当てられているとして扱うITリソースの条件を次に示します。

表I-1 割り当てが可能であるITリソースの条件

条件ホーム画面・リソース管理画面レポート・jirmreportコマンド
割り当て種別占有
共有
割り当て不可×
導入期間期間内
期間外××
管理状態発見××
未処理××
監視
監視停止
管理対象外××
削除待ち
参照権限あり
なし×
リソース種別物理ホスト既存
手動追加
仮想ホスト既存
手動追加××
新規××
リソースプールVMクラスタ×
仮想化ソフトウェア※1※2
プール×
vApp×
(凡例)
○:割り当てできる。
×:割り当てできない。
-:考慮しない。
注※1
物理ホストに仮想化ソフトウェアがインストールされている場合,物理ホストとしてはカウントされません。常にリソースプールの総性能としてカウントされます。
注※2
プール,vAppとして利用されている領域,およびVMクラスタを構築している仮想化ソフトウェアはカウントされません。

表I-2 割り当てられているとして扱うITリソースの条件

予約ホーム画面・リソース管理画面レポート・jirmreportコマンド
あり
なし××
共有
(凡例)
○:割り当てられている。
×:割り当てられていない。

注意事項
ITリソースの予約後に導入期間を変更して,予約を導入期間外に再設定したり,仮想ホストを手動追加して,導入予定日以降も,探索で発見・管理しないままにした場合,割り当てられているITリソースとしてカウントされ,割り当てできるITリソースにはカウントされません。このため,割り当て率が100%を超えて表示されることがあります。
また,割り当てできるITリソース量が0であり,かつ割り当てられているとして扱うITリソース量が0より大きい場合は,割り当て率にハイフン(-)が表示されます。この場合,手動追加した仮想化ホストに相当する仮想化ソフトウェアを発見し,置き換えることで正常な状態に戻すことができます。