JP1/ITRMでは,必要なITリソースを必要な期間だけ使用できるように,ITリソースの割り当て予約,配備,およびグルーピングを分けて実施します。
ITリソースをスペックや利用期間などの要件で検索し,検索結果から利用したいITリソースを予約できます。
ITリソースの割り当てをスケジュール管理することによって,ITリソースを必要な期間だけ割り当てられるので,所有しているITリソース全体を有効活用できます。
図1-4 ITリソースの検索と割り当て予約
ITリソース利用者から割り当て依頼を受けると,ITリソース管理者は所有するITリソースの中から依頼内容と合うものを検索し,予約します。
なお,ITリソースの割り当て予約のスケジュールは,次の画面で確認できます。
図1-5 割り当て予約のスケジュール表示
割り当て予約に従って,ITリソースを自動で配備できます。ネットワーク経由で仮想化ソフトウェア上に仮想ホストを構築し,適切な場所に必要なソフトウェアやデータを配備します。仮想化ソフトウェア上に仮想ホストを構築する操作のことをデプロイと呼びます。
デプロイ時には,ホスト名,IPアドレス,ネットワーク関連,認証情報などが設定できます。デプロイの実行履歴を確認したり,デプロイの完了をITリソース管理者に自動通知したりできます。
予約期間の前にITリソースを自動で配備するよう設定できるので,配備の作業負荷の軽減や,配備漏れといった人的ミスの防止に効果的です。
図1-6 ITリソースの配備
予約した空きITリソースに,予約した使用期間に合わせて仮想ホストを自動でデプロイします。
ITリソースを管理しやすくするために,複数のITリソースをまとめてグループとして登録します。このグループのことをリソースグループと呼びます。登録したリソースグループごとに,割り当てるITリソースを制限したり,アクセスを制限したりできます。
リソースグループは,業務単位や組織単位などの業務視点で関連づけて登録できます。業務視点でまとめたグループのことを業務グループと呼びます。業務グループを作成すると,業務単位や組織単位に割り当てるITリソースや,すでに割り当てられているITリソースがわかりやすく管理できます。
リソース視点と業務視点の両面から管理することで,ITリソースの管理と割り当てが効率良く実現できます。
図1-7 ITリソースのグルーピング
業務グループとリソースグループを関連づけて,業務グループごとに使用するリソースグループを管理します。