4.2.6 データベース領域の見積もり

JP1/ITRMでは,jirmsetupコマンドを実行する際,作成するデータベースの規模を引数で指定します。データベースの規模は,管理対象にする物理ホストと仮想ホストの合計台数に関係します。データベースの規模ごとに管理できるホスト数の目安を表4-2に示します。管理対象にするホスト数を見積もり,データベースの規模を決めておいてください。

jirmsetupコマンドを実行するときに指定するデータベースの規模の種類,データベースの規模ごとに管理できるホスト数,および必要なディスク容量について,次の表に示します。なお,jirmsetupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/IT Resource Management - Manager リファレンス」を参照してください。

表4-2 セットアップ時に指定するデータベースの規模および必要なディスク容量

データベースの規模を指定する引数管理できるホスト数(台)セットアップ時に必要なディスク容量(ギガバイト)データベースの最大容量(ギガバイト)
N30308.029.0
N40040036.0179.0
N700700136.0287.0
N10001,000225.0395.0
N15001,500349.0599.0
注※
JP1/ITRMの管理対象にできるITリソースの合計台数です。
仮想化ソフトウェアおよび仮想化環境管理ソフトウェアを含みます。ただし,管理対象のホストの構成の違いによって,実際に管理できるホスト数は増減することがあります。

クラスタ環境を使ってJP1/ITRMを運用する場合に,必要な共有ディスクとローカルディスクのディスク容量について,次の表に示します。

表4-3 クラスタ環境で運用する場合に必要なディスク容量

データベースの規模を指定する引数セットアップ時に必要なディスク容量(ギガバイト)データベースの最大容量(ギガバイト)
共有ディスクローカルディスク共有ディスクローカルディスク
N307.30.728.30.7
N40027.09.0170.09.0
N700121.015.0272.015.0
N1000204.021.0374.021.0
N1500319.030.0569.030.0
注意事項
実際に運用する場合は,表4-2または表4-3のデータベースの最大容量(ギガバイト)に記載されているディスク容量を,必ず確保してください。
JP1/ITRMでは,データベース領域が不足した場合に,データベース自動増分機能によって,データベース領域をデータベースの最大容量まで自動で拡張します。データベース領域のディスク容量が不足すると,次に示す警告メッセージがログファイルに出力されます。
KNAR20614-W データベースを自動増分させるための,ディスク空き容量が少なくなっています。
このメッセージが出力された場合,データベース領域のディスク空き容量を必ず増やしてください。データベース領域の拡張時にディスク容量が不足していると,データの書き込みでエラーが発生して,データベースが不正な状態になるおそれがあります。データベースが不正な状態になったあと,ディスクの空き容量を確保してもデータベースは回復しません。