ここでは,ITリソースの情報を一元管理することで実現できるJP1/ITRMの目的について説明します。
企業が所有するサーバやストレージなどの数や種類は年々増加していて,さらにサーバの仮想化に伴ってITリソースの管理業務が煩雑化し,管理の負担が大きくなってきています。また,個々のITリソースの使用状況を把握して最適化するにも膨大な手間と時間が掛かります。
JP1/ITRMは,さまざまな種類のITリソースについて現状把握,割り当て実行,使用量の確認と最適化などのITリソース運用のライフサイクルに合った管理方法を提供し,ITリソースの有効活用を支援します。
図1-1 ITリソース運用のライフサイクルに合った管理方法の提供
JP1/ITRMは,業務で使用するさまざまな種類のITリソースの情報をデータベースで一元化し,一括して管理できます。これによって,ITリソースごとに情報を管理する必要がなくなり,ITリソースの管理業務の効率向上および管理コストの削減を実現できます。
JP1/ITRMでは,複数のOSや異なる種類のストレージなどが混在した環境でも統一した操作で管理できます。また,異なる種類の仮想化ソフトウェアが混在した環境でも,Webブラウザーから表示するJP1/ITRMの操作画面を使用して,同一操作で仮想ホストの管理・運用ができます。