8.6 クラスタ環境でのJP1イベントの発行

JP1イベントは,必ずJP1/Baseを経由してJP1/ITRMから発行されます。このため,クラスタシステムで論理ホストのJP1/ITRMを運用する場合は,JP1/Baseと同じ論理ホスト上に構築する必要があります。JP1/ITRMとJP1/Baseを別々のホスト上に構築すると,JP1/Baseの論理ホストだけのフェールオーバーが発生したときに,JP1/ITRMからJP1イベントを発行できなくなります。

クラスタ運用時の現用系でのJP1イベントの発行の流れを次の図に示します。

図8-3 クラスタ運用時のJP1イベントの発行の流れ(現用系)

[図データ]

この図では,物理ホストの現用系(host01)が稼働中であることを仮定しています。この場合は,論理ホスト(hostA)で管理対象ノードを追加すると,現用系で稼働中のJP1/Baseを経由してJP1イベントが発行されます。

クラスタ運用時の予備系でのJP1イベントの発行の流れを次の図に示します。

図8-4 クラスタ運用時のJP1イベントの発行の流れ(予備系)

[図データ]

この図では,物理ホストの予備系(host02)が稼働中であることを仮定しています。この場合は,論理ホスト(hostA)で管理対象ノードを追加すると,予備系で稼働中のJP1/Baseを経由してJP1イベントが発行されます。