仮想イメージテンプレートを使用するための,HVMの設定手順について次に示します。
なお,仮想イメージテンプレート化した仮想ホストはsysprep.exeで初期化されるため,テンプレート化したあと,継続して使用できません。テンプレート化したあとも継続して使用する場合は,あらかじめ複製を作成しておいてください。また,テンプレート作成時に,テンプレートにするLPARに割り当てられたシステムディスクのLUのサイズの情報が必要となります。
マスタコンピュータのセットアップやSysprepの実行など,ディスク複製の準備をします。詳細は,マニュアル「JP1/ServerConductor/Deployment Manager」を参照してください。
仮想ホストのネットワークアダプタの情報を設定している場合は,次の設定個所を空にしてから,Windowsの場合は[DNSサーバのアドレスを自動的に取得する],Linuxの場合は[DNS情報をプロバイダから自動取得]に設定してください。
JP1/SC/DPMから,DPMディスク複製OSインストール機能で使用するテンプレートにする仮想ホスト(マスタコンピュータ)のバックアップイメージファイル,リストアシナリオファイル,ディスク複製用情報ファイルを次のとおり作成します。
表6-23 ディスク複製用情報ファイルの設定項目
画面 | 項目 | 設定値 |
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[基本情報]画面 | [OS種別] | 仮想イメージテンプレートのOS種別を選択する。 |
[対象マシン] |
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[インストールパス] |
| |
[パーティション] | [新規パーティション],および[全領域]をチェックする。 | |
[コンピュータの役割]画面 | [コンピュータ名] | デプロイ時に設定できるため任意で指定する。 |
[Administratorのパスワード] | デプロイ時に設定できるため任意で指定する。 | |
[ドメイン] [ワークグループ] | ドメイン指定の場合に,デプロイ時にデプロイ先仮想ホストが使うドメイン認証のためのユーザー情報を入力する。 | |
[ネットワーク設定]画面 | [MACアドレス] | デプロイ時に設定できるため任意で指定する。 ただし,ディスク複製用情報ファイルのファイル名として使用するため,FF-FF-FF-FF-FF-FFなど実際のLPARで使用するMACアドレスと重複しない値を入力する。 このファイル名はjirmimageimportコマンドの引数に指定する。 |
[コンポーネント設定]画面 | [NICの設定] | デプロイ時に設定できるため任意で指定する。 |
詳細については,マニュアル「JP1/ServerConductor/Deployment Manager」を参照してください。
jirmimageimportコマンドを実行して,仮想イメージテンプレートをJP1/ITRM内の仮想イメージテンプレート格納フォルダに配置します。テンプレートとなるLPARの電源がOFFであること確認して,jirmimageimportコマンドを実行してください。コマンド実行後,仮想イメージテンプレートが正しく配置されているか確認してください。jirmimageimportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/IT Resource Management - Manager リファレンス」を参照してください。
なお,仮想イメージテンプレート作成後に管理サーバ for DPMのパスワード※,複製情報ファイル格納用フォルダのファイル共有のユーザー名,またはパスワードを変更した場合,そのテンプレートを使用するとデプロイに失敗します。この場合,「イメージ名」(フォルダ名)を元の仮想イメージテンプレートと同じにして,仮想イメージテンプレートを作成し直してください。
また,Webサーバ for DPMが更新モードのときに,jirmimageimportコマンドを実行するとエラーになります。更新モード以外のときに,jirmimageimportコマンドを実行してください。
仮想イメージテンプレート化する仮想ホストを削除する前に,作成した仮想イメージテンプレートを使用してデプロイを実行し,デプロイが成功することを確認してください。正常にデプロイできない場合,jirmimageimportコマンドで指定したLUのサイズと実際のLUのサイズが一致しているかを確認して,一致していないときは仮想イメージテンプレートを作成し直してください。