JP1/NETM/DM Client(UNIX(R)用)
パッケージングの方法には,コマンドを使用する方法と,GUIを使用する方法があります。
この項は,コマンドを使用してソフトウェアを登録する手順について説明します。GUIを使用したパッケージングの操作については,「第3編 11. 資源登録GUIの操作」を参照してください。
日立プログラムプロダクトを登録する方法について説明します。
日立プログラムプロダクトはrdsftコマンドで登録します。
より詳細な条件で登録したい場合は,事前に登録ファイルに記述しておき,コマンドオプションにその登録ファイルの名称を指定します。登録ファイルの作成方法は,「2.2.4(1) 登録ファイルの作成」を参照してください。また,一部の項目は,基本機能の設定ファイルでデフォルト値を設定できます。
各項目の指定可否を表2-1に示します。重複して指定した項目は,rdsftコマンド,登録ファイル,設定ファイルの順に指定内容が優先されます。
表2-1 日立プログラムプロダクトを登録する場合に指定する項目
| 項目 | 指定方法 | 省略時の仮定値 | ||
|---|---|---|---|---|
| rdsftコマンド | 登録ファイル | 設定ファイル | ||
| -kパスワード | ○ | − | − | −※1 |
| -Cスペシャルファイル名※2 | ○ | − | − | − |
| -sまたは-S登録PP形名※2 | ○ | − | − | − |
| グループ名1※2 | ○ | ○ | − | − |
| -mマネージングホスト名 | ○ | − | − | −※3 |
| -Q | ○ | − | − | −※4 |
| ホストファイル名 | ○ | ○ | − | 設定ファイルの値 |
| 登録ファイル名 | ○ | − | − | − |
| PPName※5 | − | ○ | − | − |
| APafterGeneration | − | ○ | − | − |
| APWatchTimer | − | ○ | − | 300秒 |
| InstallTiming | − | ○ | − | EXECUTE |
| Compress | − | ○ | ○ | NO |
| LifeofResource | − | ○ | ○ | 1日 |
| Recover | − | ○ | − | NO |
| BackupDataKeep | − | ○ | − | 0日 |
また,システムで標準提供していないスペシャルファイルを使って日立プログラムプロダクトを登録するときは,そのスペシャルファイルをスペシャルファイル定義ファイルに定義する必要があります。スペシャルファイル定義ファイルの作成については,「2.2.4(3) スペシャルファイル定義ファイルの作成」を参照してください。
登録コマンド(rdsftコマンド)実行後はパッケージングを中止できません。確実にソフトウェアを登録するには,登録ファイル作成後にrdslstコマンドを実行して,指定した日立プログラムプロダクトを確認してください。
また,rdslstコマンドでは,媒体に格納されている日立プログラムプロダクトを確認できます。例えば,CD-ROMの中には使用契約をしていない日立プログラムプロダクトが格納されている可能性も考えられるので,登録前にrdslstコマンドで格納されている日立プログラムプロダクトを確認してください。rdslstコマンドは,アンマウントした状態で実行してください。また,パッケージングもCD-ROMをアンマウントした状態で実行してください。
配布できる他社ソフトウェアの形式と,他社ソフトウェアを登録する方法について説明します。
JP1/NETM/DMで配布できる他社ソフトウェアの形式を表2-2に示します。
表2-2 配布できる他社ソフトウェアの形式
| OS | ソフトウェアの形式 | ソフトウェアの形式の例 |
|---|---|---|
| HP-UX | swinstallコマンドの-sオプションで指定できるファイル形式 | depot |
| Solaris | pkgaddコマンドの-dオプションで指定できるファイル形式 | Solarisパッケージ形式 |
| AIX | geninstallコマンドの-dオプションで指定できるファイル形式 | bff |
| Linux | rpmコマンドで指定できるファイル形式 | rpm |
OSのコマンドで指定できれば,ディレクトリも指定できます。
なお,次に示す他社ソフトウェアは配布できません。
他社ソフトウェアは,rdscmコマンドの-ISVSOFTオプションを指定して登録します。登録前に,必要に応じて次のファイルを作成してください。
他社ソフトウェアを登録する際に,コマンドオプションまたは登録ファイルで指定できる項目を表2-3に示します。一部の項目は,基本機能の設定ファイルでデフォルト値を設定できます。重複して指定した項目は,コマンド,登録ファイル,設定ファイルの順に指定内容が優先されます。
| 項目 | 指定方法 | 省略時の仮定値 | ||
|---|---|---|---|---|
| rdscmコマンド | 登録ファイル | 設定ファイル | ||
| -ISVSOFT※1 | ○ | − | − | − |
| -kパスワード | ○ | − | − | −※2 |
| -dユーザ資源パス※1 | ○ | − | − | − |
| グループ名※1 | ○ | ○ | − | − |
| 資源名 | ○ | ○ | − | 自動生成 |
| プログラム名 | ○ | ○ | − | 空白文字※3 |
| バージョン/リビジョン | ○ | ○ | − | 000000※3 |
| 世代番号 | ○ | ○ | − | 0000 |
| ホストファイル名 | ○ | ○ | ○ | 設定ファイルの値 |
| -mマネージングホスト名 | ○ | − | − | −※4 |
| -Q | ○ | − | − | −※5 |
| 登録ファイル名 | ○ | − | − | − |
| -Nサービス名 | ○ | − | − | − |
| -REBOOT | ○ | − | − | − |
| -ISVRESレスポンスファイル名※6 | ○ | − | − | − |
| -ISVADMインストール管理ファイル名※7 | ○ | − | − | pkgaddコマンドが規定するパス |
| UserName | − | ○ | − | 空白文字 |
| Compress | − | ○ | ○ | 設定ファイルの値 |
| APbeforeGeneration | − | ○ | − | − |
| APafterGeneration | − | ○ | − | − |
| APWatchTimer | − | ○ | − | 300秒 |
| LifeofResource | − | ○ | ○ | 設定ファイルの値 |
| InstallTiming | − | ○ | − | EXECUTE |
| Recover※8 | − | ○ | − | NO |
| Encode | − | ○ | ○ | 設定ファイルの値 |
他社ソフトウェアを登録するとき,資源名を省略すると,ソフトウェア情報を取得するOSのコマンドが実行され,資源名が自動生成されます。また,資源名の省略時に,プログラム名およびバージョン/リビジョンも省略した場合,プログラム名およびバージョン/リビジョンも自動生成されます。
ソフトウェア情報を取得するOSのコマンドは,表2-4に示すディレクトリに格納しておく必要があります。
| OS | コマンド | コマンドが存在するディレクトリ |
|---|---|---|
| HP-UX | swlist | /usr/sbin |
| Solaris | pkginfo | /bin |
| AIX | geninstall | /usr/sbin |
| Linux | rpm | /bin |
資源名,プログラム名,およびバージョン/リビジョンは,OSのコマンドで取得したソフトウェアの簡易名称,ソフトウェアの詳細名称,およびバージョンの情報で自動生成されます。その際,次の規則に基づいて変換されます。
ユーザデータおよびユーザプログラムは,rdsftコマンドで登録します。共用資源は,rdscmコマンドで登録します。また,登録前に,必要に応じて次のファイルを作成してください。
ユーザデータおよびユーザプログラムを登録する際に,コマンドオプションまたは登録ファイルで指定できる項目を表2-5に示します。また,一部の項目は,基本機能の設定ファイルでデフォルト値を設定できます。重複して指定した項目は,コマンド,登録ファイル,設定ファイルの順に指定内容が優先されます。
表2-5 ユーザデータ,ユーザプログラムを登録する場合に指定する項目
| 項目 | 指定方法 | Windowsマシン配布時の指定項目の引き継ぎ | 省略時の仮定値 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| rdsftまたはrdscmコマンド | 登録ファイル | 設定ファイル | |||
| -kパスワード | ◎ | − | − | − | パスワード入力を要求される |
| -dユーザ資源パス,または-Dユーザ資源パス記述ファイル名 | ◎ | − | − | − | /NETMRDS/UPUPL/hd下のディレクトリ※1 |
| グループ名※2 | ◎ | ◎ | − | ○ | − |
| 資源名※2 | ◎ | ◎ | − | ○ | − |
| プログラム名 | ◎ | ◎ | − | ○ | 空白文字 |
| -mマネージングホスト名 | ◎ | − | − | − | −※3 |
| -Lインストールモード※4 | ◎ | − | − | ○ | B |
| -Q | ◎ | − | − | − | ユーザからの応答待ちが発生 |
| -Pインストールスクリプトファイル名※4 | ◎ | − | − | − | インストールスクリプトファイルは登録されない |
| ホストファイル名 | ◎ | ◎ | − | − | 設定ファイルの値 |
| 登録ファイル名 | ◎ | − | − | − | /NETMRDS/UPUPL/AC000000※5 |
| バージョン/リビジョン | ◎ | ◎ | − | ○ | 000000 |
| 前提バージョン/リビジョン | ◎ | ◎ | − | × | 空白文字 |
| 世代番号 | ◎ | ◎ | − | ○ | 0000 |
| 所有者名 | − | ◎ | − | × | 空白文字 |
| Generator | − | ◎ | − | × | STANDARD |
| APbeforeGeneration | − | ◎ | − | × | − |
| APafterGeneration | − | ◎ | − | × | − |
| APWatchTimer | − | ◎ | − | × | 300秒 |
| Comments | − | ◎ | − | × | 空白文字 |
| InstallDirectory | − | ◎ | − | × | /(ルートディレクトリ) |
| OwnerofInstallDirectory | − | ◎ | − | × | ユーザ番号 0 |
| GroupofInstallDirectory | − | ◎ | − | × | グループ番号 3 |
| ModeofInstallDirectory | − | ◎ | − | × | 755 |
| InstallTiming | − | ◎ | − | ○※6 | EXECUTE |
| Compress | − | ◎ | ◎ | × | NO |
| LifeofResource | − | ◎ | ◎ | ○ | 1日 |
| Recover | − | ◎ | − | × | NO |
| BackupDataKeep | − | ◎ | − | × | 0日 |
| UAPBackupList | − | ◎ | − | × | 配布されたパッケージと同一名称のファイル※7 |
| Encode | − | ◎ | ◎ | − | NO |
配布先システムに共用資源を引き継ぐ場合,次に示すファイル属性を引き継げます。
資源登録システムと配布先システムのディレクトリ構成を図2-2に示します。
図2-2 資源登録システムと配布先システムのディレクトリの構成
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