7.6 ソフトウェア情報の取得

配布管理システムから,下位システムにインストールされているソフトウェアの情報を取得できます。

また,配布管理システムがWindows版 JP1/NETM/DM Manager 02-02以降の場合は,ソフトウェアの情報を定期的に収集できます。収集時期は,毎日,毎週,毎月の3種類です。詳細はWindows版のマニュアルを参照してください。収集時期を指定すると,ソフトウェア情報が追加されたときにだけ,追加されたソフトウェアの情報を収集します。ソフトウェア情報の取得では,実行タイミングを指定しても,システム稼働中に実行されます。

なお,削除されたソフトウェアの情報は配布管理システムに通知されないため,配布管理システムから自動的に削除されません。最新のソフトウェア情報を参照したい場合は,配布管理システムの資源状態ファイルを削除してからソフトウェア情報を取得してください。

ソフトウェア情報は,取得する手段によって取得方法が異なります。ソフトウェア情報の取得方法を次に示します。

取得手段取得方法
1回目の取得2回目以降の取得
ソフトウェア情報の取得を行う指令の実行全情報の取得全情報の取得
ソフトウェア情報の取得を行う定期実行指令の実行全情報の取得1回目の取得との差分を取得
更新されたインベントリ情報の自動通知機能全情報の取得1回目の取得との差分を取得

配布管理システムから取得されるソフトウェア情報を次に示します。JP1/NETM/DM SubManager 06-51以前,またはJP1/NETM/DM Client 06-51以前の場合は,日立プログラムプロダクト,UAP情報だけ取得されます。

配布管理システム取得される情報
UNIXWindows(GUI)
rdsdmcnf -k DJP1/NETM/DMでインストールしたソフトウェアを検索日立プログラムプロダクト,UAPの情報が取得されます。
rdsdmcnf -k Aすべてのソフトウェアを検索
配布管理システムがUNIXの場合
日立プログラムプロダクト,他社ソフトウェア/パッチ情報※1が取得されます。
配布管理システムがWindowsの場合
日立プログラムプロダクト,他社ソフトウェア/パッチ情報※1に加えて,検索リストによる検索結果が取得されます。検索対象ドライブとして「検索対象ドライブを指定」を選ぶと,全固定ドライブが検索されます。
他社ソフトウェア情報とパッチ情報は,次のコマンドの出力結果から取得されます。
HP-UX
/usr/sbin/swlist -lproduct
Solaris
/usr/bin/pkginfo -l -c application
パッチ情報を取得するコマンド:/usr/bin/showrev -p
AIX
/usr/bin/lslpp -lc
パッチ情報を取得するコマンド:/usr/sbin/instfix -ic
Tru64 UNIX
/usr/sbin/setld -i
Linux
/bin/rpm -qai
rdsdmcnf -k Oアプリケーションの追加と削除のソフトウェアを検索日立プログラムプロダクト,他社ソフトウェア/パッチ情報※1が取得されます。
該当なしファイルを検索ファイル検索機能はサポートされていません。
Windowsの配布管理システムで「ファイルを検索」を指定すると,「JP1/NETM/DMでインストールしたソフトウェアを検索」を指定した場合と同じ情報が取得されます。
該当なしMicrosoft Office製品を検索Microsoft Office製品の検索機能はサポートされていません。
該当なしウィルス対策製品を検索OSがLinux(x86)またはLinux(x64)の場合,次に示すウィルス対策製品の情報が取得されます※2。それ以外のOSでは,ウィルス対策製品の検索機能はサポートされていません。
  • ServerProtect for Linux(バージョン3.0)
  • LinuxShield(バージョン1.5.0または1.5.1)
  • VirusScan Enterprise for Linux(バージョン1.6(JP1/NETM/DM Client 09-50以降))
  • Linux Security(バージョン7.02,7.03(JP1/NETM/DM Client 09-10以降),7.04 (JP1/NETM/DM Client 09-50以降),9.00(JP1/NETM/DM Client 09-50以降))※3
  • Symantec AntiVirus for Linux(バージョン1.0.2~1.0.6(JP1/NETM/DM Client 09-10以降),バージョン1.0.7~1.0.10(JP1/NETM/DM Client 09-50以降))
注※1
パッチ情報の取得を抑止したい場合は,次の方法でパッチ情報抑止ファイルを作成してください。
  • OSがAIX,Solarisの場合:
    touch /NETMRDS/rdsprm/.ForbidPatchInformation
  • OSがHP-UXの場合:
    touch /var/opt/NETMDMW/rdsprm/.ForbidPatchInformation
  • OSがLinuxの場合:
    パッチ情報の取得を抑止することはできません。
なお,配布先システムのOSがAIXの場合,パッチ情報抑止ファイル内にOSパッチ名を定義すると,定義したパッチの情報のみ取得することができます。(バージョン09-10以降)
OSパッチ名の定義例を以下に示します。

#example
IY12345
IZ67890

パッチ情報抑止ファイルに定義するOSパッチ名は,OSのinstfix -icコマンドで確認してください。instfix -icの出力結果から第1フィールドの内容(キーワード名)を,OSパッチ名として定義してください。OSパッチ名は1行に1項目ずつ記述してください。
配布先システムのOSがAIX以外の場合,OSパッチ名の定義は無視されます。
また,OSパッチ名の定義では正規表現などを利用した部分一致は使用できません。
OSパッチ名は正確に定義してください。
注意事項
すでに配布管理システム上に配布先システムのパッチ情報が収集されている場合,パッチ情報抑止ファイルを作成してからソフトウェア情報を取得しても,すでに収集されたパッチ情報は削除されません。パッチ情報抑止ファイルを作成,削除,または定義内容の変更を行った場合は,配布管理システムで当該配布先システムのインストールパッケージ情報を削除してから,ソフトウェア情報を取得しなおしてください。
ただし,配布先システムにおいて,更新されたインベントリ情報の自動通知機能を使用している場合は,自動的に配布管理システム上の情報に反映されるため,本注意事項の対処は必要ありません。(配布管理システム上の表示の反映には時間がかかる場合があります)
注※2
ウィルス対策製品の情報のうち,次に示す情報は取得されません。
ウィルス対策製品取得されない情報
ServerProtect for Linux言語,登録会社名,登録所有者名
LinuxShield登録会社名,登録所有者名
Linux Security言語,インストールフォルダ,登録会社名,登録所有者名
ただし,Linux Securityのサービスが停止している場合は,エンジンバージョンおよびウィルス定義ファイルバージョンも取得されません。
Symantec AntiVirus for Linux言語,登録会社名,登録所有者名
注※3
フル エディションにだけ対応しています。
注意事項
  • 定期実行指令では,配布先システムで削除されたソフトウェアの情報を配布管理システムに反映しますが,即時実行指令と併用した場合,配布先システムで削除されたソフトウェアの情報が配布管理システムに反映されないときがあります。そのときは,配布管理システムの資源状態ファイルを削除してから,即時実行指令で最新のソフトウェア情報を取得してください。
  • 定期実行指令と「更新されたインベントリ情報の自動通知機能」を併用している状態で「更新されたインベントリ情報の自動通知機能」の設定を切り替えた場合,切り替え後1回目のソフトウェア情報取得の定期実行は差分取得ではなく,全情報の取得が行われ,配布管理システムに通知されます。
  • JP1/NETM/DM Client 09-50-02以前では,ソフトウェア情報取得の異なるオプションを指定した複数の定期実行指令を実行できません。
 09-50-02以前の場合:
異なるオプションを指定した複数の定期実行指令を実行できません。複数実行した場合,最後に実行日時を迎えた定期実行指令のオプションで取得される情報以外のソフトウェアの情報が配布管理システム上から削除されます。
 09-50-03以降の場合:
異なるオプションを指定した複数の定期実行指令を実行できます。