付録E Windows Installerに対応したソフトウェアのリモートインストール手順

Windows Installerは,Microsoft Windowsに搭載された新しいインストールサービスです。Windows Installerに対応したソフトウェアは,インストーラの画面を表示させないでインストールすること(サイレントインストール)ができます。サイレントインストールの場合は,インストール時の設定内容をコマンドのオプションやトランスフォーム(.mstファイル)を使って指定できます。そのため,AITファイルを作成する場合に,インストーラの画面を調査したり,画面ごとの処理を定義したりする必要がありません。

JP1/NETM/DMは,Windows Installerに対応したソフトウェア用のAITファイルのテンプレートを用意しています。このテンプレートを必要に応じて変更して使用することで,Windows Installerに対応したソフトウェアのリモートインストールが容易にできます。なお,このAITファイルのテンプレートを使ってリモートインストールするには,クライアントのPCに,バージョン07-10以降のクライアントとWindows Installer 2.0以降が必要です。

Windows Installer 2.0は,Windows Server 2003,Windows XP,およびWindows 2000(Service Pack 3以降)には標準でインストールされています。それ以外のOSの場合は,Microsoft社のホームページでWindows Installer 2.0を入手し,インストールしておく必要があります。なお,JP1/NETM/DMは,Windows Installer 2.0のコンポーネントを配布するためのAITファイルを提供しています。このAITファイルを使うことで,クライアントへのWindows Installer 2.0コンポーネントの配布が容易になります。Windows Installer 2.0コンポーネントの配布用AITファイルについては,「付録B JP1/NETM/DMで提供するAITファイル」を参照してください。

Windows Installerに対応したソフトウェアのリモートインストールは,次の図に示す手順で行います。

図E-1 Windows Installerに対応したソフトウェアのリモートインストールの流れ

[図データ]

なお,OSが64ビット版の場合,起動するWindows Installerは32ビットのWindows Installerです。64ビットのWindows Installerではありません。

<この節の構成>
付録E.1 MSIEXECコマンドのコマンドラインの調査
付録E.2 JP1/NETM/DMが提供しているテンプレート
付録E.3 テンプレートのカスタマイズ
付録E.4 PP識別情報ファイルの作成
付録E.5 作成したファイルの格納
付録E.6 パッケージング
付録E.7 リモートインストールの実行