2.7 AITファイルをデバッグする

一とおりAITファイルの作成が終わったら,文法チェック,実行,デバッグを繰り返し,ユーザ操作を正しくシミュレートするAITファイルを完成させます。AITファイルを実行するために,コンパイルする必要はありません。

なお,Windows 8・Windows Server 2012・Windows 7・Windows Server 2008・Windows Vista版JP1/NETM/DMClientでAdministrator権限を必要とするプログラムのAITファイルをデバッグする場合,Administrator権限で[Automatic Installation Tool]ウィンドウを起動してください。プログラムが一般ユーザ権限で実行できる場合は,Administrator権限および一般ユーザ権限のどちらからでもデバッグを実行できます。

AITファイルのデバッグの流れを次の図に示します。

図2-30 AITファイルのデバッグの流れ

[図データ]

AITファイルを開くと,コーディングのバグを修正するための[ビルド]メニューと[デバッグ]メニューが使用可能になります。

[ビルド]メニューは,AITファイルの文法上の誤りを検出したり,アクティブなAITファイルを実行したりできます。

[デバッグ]メニューは,ブレークポイントを設定することによって,AITファイルを指定した位置まで実行できます。また,監視ウィンドウで変数の値を参照したり,更新したりできます。

これらの機能は,拡張子.aisを持つAITファイルにだけ有効です。

デバッグ時の注意事項
PACKAGE_INFOセクションのInstallerNameには,インストールプログラム名が,パッケージングするディレクトリからの相対パスで記述されています。デバッグ時には,一時的にMAINセクションで,これを絶対パスに置き換える必要があります。デバッグが完了したら,元に戻しておいてください。ただし,[文法チェック]のときは,絶対パスに置き換える必要はありません。次に,InstallerNameを絶対パスに置き換える例を示します。

図2-31 InstallerNameを絶対パスに置き換える例

[図データ]
<この節の構成>
2.7.1 文法チェックと実行
2.7.2 デバッグ