4.19 dcmrtry.exe(ジョブの再実行)

ジョブを再実行するdcmrtryコマンドについて説明します。このコマンドは,JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)の配布管理システムで実行できます。

<この節の構成>
(1) 機能
(2) 形式
(3) 引数
(4) パラメタファイルの指定内容
(5) リターンコード
(6) 注意事項
(7) 実行例

(1) 機能

配布管理システムで,パラメタファイルに指定されたジョブを再実行します。

(2) 形式

dcmrtry.exe [再実行対象キー]
           /i パラメタファイル名 /o 結果出力ファイル名
           [/LC {ON|OFF}]

(3) 引数

(4) パラメタファイルの指定内容

dcmrtryコマンドでのパラメタファイルの指定内容を次の表に示します。このコマンドで使用するパラメタファイルの内容は,コマンドの引数で指定することはできません。

表4-18 パラメタファイルの指定内容(dcmrtryコマンド)

パラメタファイルの指定内容内容指定の有無コマンドの引数
タグパラメタ
JOB_ATTRIBUTEjob_generatorジョブ名称×
jobnoジョブ番号
job_folderジョブ格納フォルダパス×
unsuspended中断中の配布の有無×
(凡例)
◎:必ず指定する ×:不要(指定しても無視される)
-:コマンドの引数では指定できない

(5) リターンコード

dcmrtryコマンド実行時のリターンコードを次の表に示します。

コード意味対処
0ジョブの再実行が開始された。なし。
1パラメタファイルをオープンできない,またはファイル形式が不正。パラメタファイルの指定または記述形式を確認してください。
2パラメタファイルに不正な値が指定されている。パラメタファイルの値を確認してください。
3配布管理システムへの接続でエラーが発生した。配布管理システムのバージョンを確認してください。
4結果出力ファイルをオープンできない。結果出力ファイルの指定を確認してください。
5クライアント,配布管理システム間の通信に失敗した。配布管理システムのセットアップで,通信環境の設定を確認してください。
12そのほかのエラーが発生した。イベントログを参照してください。

また,JP1/Baseと連携してJP1/NETM/DMのユーザを管理している場合は,「1.3.3 コマンドを実行するための設定」も合わせて参照してください。

(6) 注意事項

(7) 実行例

dcminstコマンドで実行したジョブのうち,実行待ちまたはエラーになったジョブを再実行する例を次に示します。

(a) パラメタファイルの作成

dcminstコマンドの結果出力ファイルに出力されたジョブ番号を,次のようにパラメタファイルに指定します。

なお,dcminstコマンドの結果出力ファイルが保存されている場合は,このファイルをパラメタファイルとして指定できます。

JOB_ATTRIBUTE{
job_generator= NETM_INSTALL_2003_12_11_13_34_36
jobno= JB03121113315383
job_folder= ¥
}

(b) コマンドの実行

dcminstコマンドを実行したときの,結果出力ファイルがC:¥Dmbat¥out.txtに保存されている場合,コマンドは次のように指定してください。

dcmrtry.exe WAIT ERROR /i C:¥Dmbat¥out.txt /o C:¥temp¥retryout.txt