6.8.14 障害ごとの詳細情報の採取
(1) ジョブ関連で障害が発生した場合
ジョブがエラーになるなど,ジョブに関する障害の場合には以下の情報を採取してください。
- エラーなどの問題が発生したジョブのジョブ名称を確認して,連絡してください。
- エラーとなったジョブの詳細情報
([ジョブ実行状況]ウィンドウ-[詳細情報]ダイアログボックスの画面採取)
なお,JP1/NETM/DM Managerでは[表示するジョブの選択]ダイアログボックス([ジョブ実行状況]ウィンドウで,[表示]-[ジョブの種類の指定]を選択)で表示条件を指定することで,エラーとなったジョブだけを表示することができます。
- 複数のジョブ実行時に問題が発生する場合,CSV出力ユティリティで出力した「ジョブ実行状況」
(2) システム構成情報関連で障害が発生した場合
システム構成にクライアントの情報が反映されないなど,システム構成に関する障害の場合には,以下の方法でJP1/NETM/DM Manager(マネージャ),JP1/NETM/DM Manager(中継マネージャ)およびJP1/NETM/DM Client(中継システム)のシステム構成情報を採取してください。
- JP1/NETM/DM Managerの場合
- リモートインストールマネージャの[システム構成]ウィンドウで,[ファイル]-[ファイルへ保存]で採取してください。
- 注 リモートインストールマネージャはリモートで配布管理システムに接続して操作ができます。マネージャ,中継マネージャのバージョン,使用しているリレーショナルデータベースが同じであれば,各PCから操作を行わなくても,リモート操作でマネージャ,中継マネージャに接続して採取できます。
- JP1/NETM/DM Client(中継システム)の場合
- リモートインストールマネージャの[あて先]ウィンドウで,[ファイル]-[ファイルへ保存]で採取してください。
(3) コマンド関連で障害が発生した場合
コマンド実行がエラーになる,意図する結果が得られないなど,コマンドに関する障害の場合には以下の情報を採取してください。
- コマンドの引数の指定
- コマンドのリターンコード
- コマンドのパラメタファイル
- コマンドの結果出力ファイル
(4) リモートインストールマネージャをリモートで接続して使用している場合
JP1/NETM/DM Managerのリモートインストールマネージャをリモートで配布管理システムに接続して障害が発生している場合,リモートインストールマネージャを使用しているマシンのJP1/NETM/DM Managerのトラブル発生時に採取が必要な以下の情報も採取してください。
保守資料 | OS |
---|
32ビット | 64ビット |
---|
ログ情報 | ◎※1 | ◎※1 |
JP1/NETM/DMの設定情報の採取 | ◎ |
ディレクトリ情報 | ◎※1 |
通信設定情報 | ◎※1 |
イベントログ | ◎ | ◎ |
アクセス権情報 | ◎ | ◎ |
監査ログ | ○ | ○ |
- (凡例)
- ◎:採取必須 ○:運用,障害に応じて採取
- 注※1
- トラブル情報を取得するSDTRBL.BATで採取してください。
- SDTRBL.BATの詳細は,「6.8.3 JP1/NETM/DMのトラブル情報の採取」を参照してください。
(5) 操作ログ関連で障害が発生した場合
下位システムからの操作ログの取得/格納,データベースへの格納がエラーになるなど,操作ログに関する障害の場合には,インストール時に設定した操作ログの格納ディレクトリ,退避を行っている場合はセットアップで設定した退避ディレクトリに関する以下の情報を採取してください。
- dir /s /onコマンドで格納ディレクトリおよび退避ディレクトリの情報を採取
- caclsコマンド(またはicaclsコマンド)で格納ディレクトリおよび退避ディレクトリのアクセス権に関する情報の採取
また,クライアントに適用している稼働監視ポリシー情報もリモートインストールマネージャの[ソフトウェア稼働監視ポリシーの編集]ダイアログボックスの[ファイル出力]で採取してください。
(6) WSUS関連で障害が発生した場合
WSUSサーバとの接続でエラーが発生するなど,WSUS連携機能に関する障害の場合には,以下の情報を採取してください。
- リモートインストールマネージャで出力されたエラーダイアログ(画面)を採取
- リモートインストールマネージャを使用しているPCのシステム情報※
- WSUSサーバを構築しているPCのシステム情報※
- 注※
- PCのシステム情報の取得方法
[スタート]-[プログラム]-[アクセサリ]-[システムツール]-[システム情報]を選択して,起動された画面で[システムの概要]を選択して,[ファイル]-[エクスポート]で出力してください。
(7) システム情報関連で障害が発生した場合
(a) WMI情報の採取
WMI情報の採取には,手動で採取する方法とリモートで採取する方法があります。
以降で,それぞれの採取方法について説明します。
●手動で採取する
WMI情報を手動で採取するには,次に示す製品がクライアントにインストールされている必要があります。
- JP1/NETM/DM Client
- JP1/NETM/DM Client - Base
- JP1/NETM/DM Manager※
注※ 中継マネージャとしてインストールされている場合だけ有効です。
以降では,上記の製品を「JP1/NETM/DM製品」と呼びます。
WMI情報を手動で採取する方法を次に示します。なお,手動で採取する場合は,該当するPC上で実行してください。
- JP1/NETM/DM製品のインストール先ディレクトリ¥BINを開く。
- dmpwmitl.vbsを選択し,ダブルクリックする。
dmpwmitl.vbsは,JP1/NETM/DM製品のインストール先ディレクトリ¥BIN下に格納されています。
dmpwmitl.vbsをダブルクリックすると,WMI情報の採取が開始されます。終了すると,終了を示すダイアログボックスが表示されます。
- [OK]ボタンをクリックする。
WMI情報は,JP1/NETM/DM製品のインストール先ディレクトリ¥LOG下に,次に示す名前で格納されます。
- WMI情報(出力ファイル)
- WMIGETINFO_YYYYMMDD_hhmmss.txt※
- 注※ YYYYMMDDにはこのファイルが作成された日付が設定され,hhmmssには時刻が設定されます。
●リモートで採取する
WMI情報を自動で採取する方法を次に示します。
- リモートインストールマネージャを起動する。
- リモートコレクトを実行するジョブを作成する。
ジョブの作成については,マニュアル「運用ガイド1」の「5.1.1 リモートコレクトの実行」を参照してください。
- コレクトファイルを指定する。
[コレクトファイル]パネルでは,次のように指定してください。
- 収集対象
- 次に示すパスを指定してください。
- %NETMDMP%¥LOG¥WMIGETINFO.txt
- 収集ファイル格納ディレクトリ
- 任意のディレクトリを指定してください。
- [コレクトファイル]パネルの[詳細]ボタンをクリックする。
[リモートコレクトの詳細オプション]ダイアログボックスが表示されます。
- 外部プログラムを指定する。
「クライアントでの外部プログラム起動」で,次のように指定してください。
- 収集直前
- cscript "JP1/NETM/DM Clientのインストール先ディレクトリ¥BIN¥dmpwmitl.vbs" /remote
- 「remote」は,すべて小文字で指定してください。
「収集直前」以外の項目については,任意に指定してください。
- そのほかのパネルを設定する。
手順4および手順5で指定した項目以外を設定します。
各パネルの設定については,マニュアル「運用ガイド1」の「5.1.1 リモートコレクトの実行」の各パネルの説明を参照してください。
- [実行]ボタンをクリックし,WMI情報を採取するPCに対して,リモートコレクトを実行する。
リモートコレクトが終了すると,「収集ファイル格納先ディレクトリ」で設定したディレクトリ下に,WMI情報が次に示す名前で格納されます。
WMIGETINFO.txt
(b) システム情報関連(msinfo32)
Windowsの[スタート]メニューから[ファイル名を指定して実行]を選択し,名前に「msinfo32.exe」と入力して,「システム情報」から情報をエクスポートしてください。
(c) システム情報関連(systeminfo)
コマンドプロンプトで,次のコマンドを入力して,systeminfoの表示結果をエクスポートしてください。
systeminfo > 出力ファイル名
(d) 電源管理情報の結果
電源オプション機能を使用して電源管理情報を監視している場合は,コマンドプロンプトで次のコマンドを入力して,電源管理情報をエクスポートしてください。
powercfg /Q > 出力ファイル名
(e) インベントリ情報ファイル
以下のファイルを採取してください。
- 「[JP1/NETM/DMインストール先ディレクトリ]¥CLIENT¥INV¥INVVALUE」ファイル
(8) ソフトウェア情報関連で障害が発生した場合
(a) レジストリ情報
以下の方法でレジストリ情報を取得してください。
- Windowsの[スタート]メニューから[ファイル名を指定して実行]を選択する。
- 「名前」に「regedit」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
[レジストリエディタ]が起動します。
- 以下のサブキーを選択する。
- OSが32ビット版の場合
- HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Microsoft¥Windows¥CurrentVersion¥Uninstall
- OSが64ビット版の場合
- HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Microsoft¥Windows¥CurrentVersion¥Uninstall
- HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Wow6432Node¥Microsoft¥Windows¥CurrentVersion¥Uninstall
- [レジストリ]-[レジストリファイルの書き出し]を選択する。
(b) ファイル情報
以下のファイルを採取してください。
- 「[JP1/NETM/DMのインストール先ディレクトリ]¥MASTER¥DB¥UPLISTD.BON」ファイル
- WUAを使用してパッチ情報を検出している場合
- 「[JP1/NETM/DMのインストール先ディレクトリ]¥CLIENT¥WUA」下の全ファイル。
(9) 日立プログラムプロダクトのソフトウェア配布(リモートインストール)関連で障害が発生した場合
以下のログ情報を採取してください。
- 「[Windowsディレクトリ]¥temp¥HCDINST」配下の全ファイル
(10) 英語版のJP1/NETM/DMが混在する環境で障害が発生した場合
(a) JP1/NETM/DMの構成
配布管理システム(JP1/NETM/DM Manager),中継するシステム(JP1/NETM/DM Manager(中継マネージャ)または,JP1/NETM/DM Client(中継システム)),クライアント(JP1/NETM/DM Client(クライアント))の使用OS言語と,製品形名,バージョンを連絡ください。
(b) システムロケール情報
コマンドプロンプトで,次のコマンドを入力して,systeminfoの表示結果をエクスポートしてください。
systeminfo > 出力ファイル名