JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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11.2.4 クライアントセットアップのリモート設定

ここでは,リモートインストールを利用し,JP1/NETM/DM Client(クライアント)のクライアントセットアップでの設定内容を変更する方法について説明します。

<この項の構成>
(1) リモートインストールによるクライアントセットアップの設定変更の方法
(2) クライアントセットアップパラメタ

(1) リモートインストールによるクライアントセットアップの設定変更の方法

リモートインストールを利用して,JP1/NETM/DM Client(クライアント)のクライアントセットアップでの設定内容を変更できます。

(a) パラメタファイル(NETMDMP.INI)の作成

リモートインストールを利用して,クライアントセットアップでの設定内容を変更するには,セットアップ項目を記載するパラメタファイルの作成が必要です。なお,パラメタファイルの名称は,「NETMDMP.INI」としてください。

次に,パラメタファイルの形式について説明します。

形式
クライアントセットアップパラメタ=設定値
説明
  • クライアントセットアップパラメタ
    クライアントセットアップ項目に対応するパラメタを指定します。この項目は必ず指定してください。なお,クライアントセットアップパラメタの詳細については,「(2) クライアントセットアップパラメタ」を参照してください。
  • 設定値
    セットアップ項目に設定する値を指定します。設定値の詳細については,「(2) クライアントセットアップパラメタ」を参照してください。
注意事項
  • 設定済みの値は削除できません。
  • スペースは使用できません。
  • 指定行の末尾は改行してください。
  • 無効なクライアントセットアップパラメタを指定した場合,および設定値を指定していない場合は,指定行の定義が無効になります。デフォルト値があるときはデフォルト値が設定されます。指定長を超える値を指定した場合は,先頭から上限の長さに区切った値が設定されます。
  • クライアントPCのOSがWindows NT 4.0,Windows XP,Windows 2000,またはWindows Server 2003でリモートインストールを,クライアントの[ジョブ実行]アイコンで実行する場合,またはパッケージセットアップマネージャの使用中に実施されるポーリングで実行する場合,クライアントセットアップの設定とログオンユーザの組み合わせが次に示す項番1〜2のどちらかを満たすときに,クライアントセットアップの設定が変更されません。
    項番 クライアントセットアップの設定とログオンユーザの組み合わせ
    1
    • [権限]パネルの「一般ユーザ権限で使用する」チェックボックスがオフ
    • Administrator権限を持たないユーザ(一般ユーザ)でログオン
    2
    • [クライアント常駐・ポーリング]パネルの「クライアントを常駐する」チェックボックスがオフ
    • [権限]パネルで,「一般ユーザ権限で使用する」チェックボックスがオン,かつ「非常駐でジョブ実行またはパッケージセットアップマネージャを使用する」チェックボックスがオフ
    • Administrator権限を持たないユーザ(一般ユーザ)でログオン
作成例
HostName=server01
ServiceName=netmdm
EnableRealtimeInventory=YES
EnableMD5PackageID=YES
(b) リモートインストール

作成したパラメタファイルを次の手順でパッケージングし,対象のJP1/NETM/DM Client(クライアント)にリモートインストールします。リモートインストールの手順を次に示します。

  1. [JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスの[システム条件]パネルで,インストール先ディレクトリを次のとおり指定する。
    • ドライブ
      なし
    • ディレクトリ
      %NETMDMP%\DMPRM
    [システム条件]パネルの詳細については,「2.2.3 [システム条件]パネル」を参照してください。
  2. [JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスの[外部プログラム]パネルで,「外部プログラムの起動」を次のとおり指定する。
    • インストール直後
      %NETMDMP%\BIN\DMPREGED.EXE
    [外部プログラム]パネルの詳細については,「2.2.10 [外部プログラム]パネル」を参照してください。
  3. [JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスの[外部プログラム]パネルで「インストール直後」の[詳細]ボタンをクリックする。
    [外部プログラム用詳細設定]ダイアログボックスが表示されます。
    [外部プログラム用詳細設定]ダイアログボックスの詳細については,「2.2.10(3) 外部プログラムの終了通知の扱い」を参照してください。
  4. 「外部プログラム処理結果の取得方法」の「外部プログラムの終了コードで通知」ラジオボタンを選択する。
  5. [JP1/NETM/DM パッケージング]ダイアログボックスの[インストール方法]パネルで,「インストールモード」の「バックグラウンドインストールモード」ラジオボタンを選択する。
    [インストール方法]パネルの詳細については,「2.2.7 [インストール方法]パネル」を参照してください。
  6. パッケージを対象のJP1/NETM/DM Client(クライアント)にリモートインストールする。
  7. リモートインストール完了後,OSを再起動する。

(2) クライアントセットアップパラメタ

リモートインストールを利用して,設定変更できるクライアントセットアップ項目に対応するパラメタを次に示します。

クライアントセットアップ項目の詳細については,マニュアル「構築ガイド」の「6.2 クライアントをセットアップする」を参照してください。

パネル クライアントセットアップ項目 クライアントセットアップパラメタ 設定値 デフォルト値
接続先 ホスト名またはIPアドレス※1,※2,※3,※4 HostName ユーザ指定値
(64(バイト)以内)
なし
製品種別※1,※2,※3,※4 ServiceName
  • netmdm(JP1/NETM/DM Manager)
  • netmdmw(JP1/NETM/DM Client(中継システム)またはJP1/NETM/DM SubManager)
netmdm
実行要求を送信した上位システムを接続先に自動設定する AutomaticChangeConnection
  • YES(自動設定する)
  • NO(自動設定しない)
NO
複数の上位システムへポーリングする※5 MultiServerOption
  • NO(複数の上位システムへポーリングしない)
NO
システム構成を自動登録する SystemEntryOption
  • YES(自動登録する)
  • NO(自動登録しない)
YES
インベントリ情報も通知する SysentInventoryOption
  • YES(通知する)
  • NO(通知しない)
YES
処理中ダイアログ 処理中ダイアログを表示する GaugeDialog
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
YES
ダウンロード中ダイアログ GaugeDialogDownLoad
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
YES
インストール中ダイアログ GaugeDialogInstall
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
YES
ダイアログの最前面表示 GaugeSysModal
  • YES(最前面表示する)
  • NO(最前面表示しない)
NO
ソフトウェア検索中ダイアログ GaugeDialogSoftSearch
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
NO
接続中ダイアログ GaugeDialogConnect
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
NO
通知ダイアログ NETM_DM_Pスタートアップから起動失敗したショートカットの削除確認ダイアログ StartupDeleteAnswerOption
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
NO
起動時のユーザ情報設定ダイアログ UserInventoryLogon
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
YES
ユーザ情報定期取得時のユーザ情報設定ダイアログ UinvRegularIndication
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
YES
クライアント常駐・ポーリング システム起動時から一定間隔※6 PoringTime ユーザ指定値
(60〜43200(秒)の範囲)
1800
起動時ポーリングのタイミング BootCmdCheck
  • YES(システム起動前)
  • NO(システム起動後)
NO
システム起動からポーリングするまでの時間間隔 BootTimeOption
  • RANDOM(任意の時間にポーリングを開始する)
  • DELAY(待機してからポーリングを開始する)
RANDOM
システム起動からポーリングするまでの時間間隔
任意の時間にポーリングを開始する
CmdWatchStartTime ユーザ指定値
(0〜300(秒)の範囲)
0
システム起動からポーリングするまでの時間間隔
待機してからポーリングを開始する
BootProcWaitTime ユーザ指定値
(0〜7200(秒)の範囲)
0
起動時ポーリングは BootPollingOnce
  • YES(初回システム起動時だけポーリングする(1日一回) )
  • NO(システム起動の度にポーリングする)
NO
複数の上位システムへのポーリング形態 MultiPollingKey
  • HotStanby(ホットスタンバイ)
  • MultiHost(マルチホスト)
HotStanby
システム起動時(第1回目)のポーリング形態 FirstPollingAllServer
  • YES(システム起動時にすべての上位システムへポーリングする)
  • NO(システム起動時にメインの上位システムへだけポーリングする)
  • PRI(システム起動時に優先順位に従ってポーリングする)
YES
通信関連 上位システムからの起動要求プロトコル ActiveProtocol
  • TCP(TCP)
  • UDP(UDP)
  • TCP/UDP(TCPとUDP)
TCP/UDP
起動要求プロトコルで受信したIPアドレスで上位システムに接続する ServerIPChangeOption
  • YES(受信したIPアドレスで上位システムに接続する)
  • NO(受信したIPアドレスで上位システムに接続しない)
NO
ファイル転送バッファサイズ I/Obuffer ユーザ指定値
(512,1024,2048または4096)
4096
通信ソフトからの応答待ち時間 ConnectOutTime ユーザ指定値
(0〜120(分)の範囲)
(0分指定時は応答を待たない)
5
使用するネットワークアダプタの優先順位を設定する※7 NetworkAdapterOption
  • NO(使用するネットワークアダプタの優先順位を設定しない)
NO
通信リトライ ソケットコネクション確立のリトライ回数 ConnectRetryCount ユーザ指定値(0〜100の範囲) 0
ソケットコネクション確立のリトライ間隔 ConnectRetryInterval ユーザ指定値
(1〜1800(秒)の範囲)
3
通信エラー発生時のリトライ回数 DeliveryRetryCount ユーザ指定値
(0〜999の範囲)
5
通信エラー発生時のリトライ間隔 DeliveryRetryInterval ユーザ指定値
(1〜7200(秒)の範囲)
5
上位システムに送信していない通知ファイルをリトライ送信するリトライ間隔※8 SendStatusInterval ユーザ指定値
(60〜3600(秒)の範囲)
1800
障害関連 ログ世代管理数 LogGenCount ユーザ指定値
(1〜999の範囲)
5
MAINログエントリ数 MAINLOGCount ユーザ指定値
(500〜9999の範囲)
700
USERログエントリ数 USERLOGCount ユーザ指定値
(500〜9999の範囲)
700
COMPOログエントリ数 COMPOLOGCount ユーザ指定値
(500〜9999の範囲)
700
FUNCログエントリ数 FUNCLOGCount ユーザ指定値
(500〜9999の範囲)
2000
LONGログエントリ数 LONGLOGCount ユーザ指定値
(500〜9999の範囲)
700
イベントビューアへメッセージを出力する※9 EventLogEnable
  • YES(出力する)
  • NO(出力しない)
YES
イベントビューアへ出力するメッセージ種別 EventLogLevel
  • ERR(エラーメッセージを出力)
  • WAR(エラーメッセージ,警告メッセージを出力)
  • INF(エラーメッセージ,警告メッセージ,情報メッセージを出力)
ERR
システム監視 システムを監視する AlertStay
  • YES(監視する)
  • NO(監視しない)
NO
システム監視アイコンをタスクバーの通知領域に表示する AlertIcon
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
NO
アラートメッセージを表示する AlertMessage
  • YES(表示する)
  • NO(表示しない)
NO
アラートを上位システムに通知する NotifyAlert
  • YES(通知する)
  • NO(通知しない)
NO
システム変更時にインベントリ情報を上位システムへ通知する EnableRealtimeInventory
  • YES(通知する)
  • NO(通知しない)
NO
ジョブオプション ジョブを保留する Suspend
  • YES(保留する)
  • NO(保留しない)
NO
ダイアログ表示時間
([ジョブの保留・キャンセル]ダイアログボックス)
SuspendDiagWTime ユーザ指定値
(0〜1800(秒)の範囲)
(0秒指定時はユーザが閉じるまで表示)
180
運用管理者の指示でコンピュータをシャットダウンまたは再起動する shutdownauto
  • YES(シャットダウンまたは再起動する)
  • NO(シャットダウンまたは再起動する)
NO
確認ダイアログの表示時間
(シャットダウンまたは再起動の前に表示される確認ダイアログボックス)
shutdowncount
  • 0(無制限)
  • ユーザ指定値
(60〜3600(秒)の範囲)
180
ダイナミックインベントリを通知する DynInventryOpt
  • YES(通知する)
  • NO(通知しない)
NO
接続先以外の定期実行ジョブを抑止する RegularJobNoServerNoExec
  • YES(抑止する)
  • NO(抑止しない)
YES
ジョブのインストール/収集待ち通知を抑止する DeterrenceCD000000
  • YES(抑止する)
  • NO(抑止しない)
NO
日立プログラムプロダクトを[アプリケーションの追加と削除]ソフトウェアとしても扱う HitachiPPIncludeApp
  • YES(扱う)
  • NO(扱わない)
NO
ソフトウェア検索時パッケージ識別IDの重複を抑止する※10 EnableMD5PackageID
  • YES(抑止する)
  • NO(抑止しない)
NO
インストールオプション インストール・収集リトライ回数 UnArchiveRetryCount ユーザ指定値
(0〜100の範囲)
10
インストール・収集リトライ間隔 UnArchiveRetryInterval ユーザ指定値
(0〜3600(秒)の範囲)
1
分割配布する Transsplitoption
  • YES(分割配布する)
  • NO(分割配布しない)
YES
分割サイズ Transsplitsize ユーザ指定値
(1024〜2147482624(バイト)の範囲)
2147482624
転送休止時間 Transintervaltime ユーザ指定値
(1〜1440(分)の範囲)
60
ダウンロード時にサイズチェックする DownLoadSizeCheck
  • YES(サイズチェックする)
  • NO(サイズチェックしない)
YES
以前の接続先システムに対応するパッケージ情報を削除する DelResource
  • YES(削除する)
  • NO(削除しない)
YES
パッケージのインストールエラー時にインストール履歴を保管する InstallPackageNOErrorSet
  • YES(保管する)
  • NO(保管しない)
NO
日立PPインストールワークディレクトリをインストール時に作成・削除する HitacPpInstWorkDelOption
  • YES(作成・削除する)
  • NO(作成・削除しない)
YES
インストールシールドからの応答待ち時間 InstallShieldTimer ユーザ指定値
(180〜7200(秒)の範囲)
1800
マルチキャスト配布 マルチキャスト配布のジョブを受信する MulticastOptionClt
  • YES(ジョブを受信する)
  • NO(ジョブを受信しない)
NO
マルチキャストアドレス MulticastAddressClt ユーザ指定値
(224.0.1.0〜239.255.255.255の範囲)
239.255.0.1
スタートアップ関連 NETM_DM_Pスタートアップフォルダを作成する NETMDMPStartupOption
  • YES(作成する)
  • NO(作成しない)
NO
NETM_DM_Pスタートアップへの移行 MoveStartup
  • YES(移行する)
  • NO(移行しない)
NO
注※1
「実行要求の送信による接続先の自動設定」と併用できません。
注※2
マルチポーリング環境のPCでは,接続先を変更しないでください。クライアントセットアップの[接続先]パネルで「複数の上位システムへポーリングする」を設定している場合,接続先を変更すると,接続先の上位システムの優先順位が変更されてしまいます。
注※3
接続先を変更する場合,新しい接続先はクライアントセットアップの[リモートコレクトオプション]パネルの「リモートコレクト許可サーバ一覧」には追加されません。
注※4
クライアントの接続先を自動変更する設定をしているPCでは,接続先を変更しないでください。クライアントの接続先の自動変更については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「6.5.4 クライアントの接続先の自動変更」を参照してください。
注※5
「複数の上位システムへポーリングする」はリモートインストールで設定できません。
注※6
「ポーリングする」,「システム起動時からのポーリングする」,「システム起動時から一定間隔」が設定されている場合だけリモートインストールで設定できます。
注※7
「使用するネットワークアダプタの優先順位を設定する」はリモートインストールで設定できません。
注※8
「上位システムに送信していない通知ファイルをリトライ送信するリトライ回数」はリモートインストールで設定できません。
注※9
09-50以降設定できます。
注※10
09-12以降設定できます。