JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)

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2.5.2 稼働状況を監視するための前提条件

稼働状況の監視対象は,JP1/NETM/DMのバージョンによって差異があります。

稼働状況の監視対象ごとに,監視できるWindows版のJP1/NETM/DMのバージョンを次の表に示します。

表2-22 稼働状況の監視対象ごとに必要なJP1/NETM/DMのバージョン

稼働状況の監視対象 必要なJP1/NETM/DMのバージョン
ソフトウェアの起動抑止
  • JP1/NETM/DM Manager(08-00以降)
  • JP1/NETM/DM Client(07-50以降)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(08-00以降)
印刷の抑止
  • JP1/NETM/DM Manager(08-50以降)
  • JP1/NETM/DM Client(08-50以降)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(08-50以降)およびJP1/NETM/DM Client - Operation Log Feature (08-50以降)
外部メディア操作の抑止
  • JP1/NETM/DM Manager(08-50以降)
  • JP1/NETM/DM Client(08-50〜09-10)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(08-50〜09-10)およびJP1/NETM/DM Client - Operation Log Feature(08-50〜09-10)
デバイス操作の抑止
  • JP1/NETM/DM Manager(09-12以降)
  • JP1/NETM/DM Client(09-12以降)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(09-12以降)およびJP1/NETM/DM Client - Operation Log Feature(09-12以降)
操作履歴
  • プロセスの起動
  • プロセスの停止
  • キャプションの変更
  • アクティブウィンドウの変更
  • マシンの起動/停止
  • ログオン/ログオフ

  • JP1/NETM/DM Manager(08-00以降)
  • JP1/NETM/DM Client(07-50以降)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(08-00以降)

  • ファイル操作※1

  • JP1/NETM/DM Manager(08-00以降)
  • JP1/NETM/DM Client(08-00以降)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(08-00以降)およびJP1/NETM/DM Client - Operation Log Feature(08-00以降)

  • Webアクセス※2
  • 印刷操作※3

  • JP1/NETM/DM Manager(08-50以降)
  • JP1/NETM/DM Client(08-50以降)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(08-50以降)およびJP1/NETM/DM Client - Operation Log Feature(08-50以降)

  • 外部メディア操作※4

  • JP1/NETM/DM Manager(08-50以降)
  • JP1/NETM/DM Client(08-50〜09-10)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(08-50〜09-10)およびJP1/NETM/DM Client - Operation Log Feature(08-50〜09-10)

  • デバイス操作※5

  • JP1/NETM/DM Manager(09-12以降)
  • JP1/NETM/DM Client(09-12以降)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(09-12以降)およびJP1/NETM/DM Client - Operation Log Feature(09-12以降)
ソフトウェアの稼働時間
  • JP1/NETM/DM Manager(08-10以降)
  • JP1/NETM/DM Client(08-10以降)
  • JP1/NETM/DM Client - Base(08-10以降)およびJP1/NETM/DM Client - Operation Log Feature(08-10以降)
注※1
クライアントのOSがWindows Vistaの場合,ファイル操作の履歴を取得するためには,バージョンが08-11以降のクライアントを使用する必要があります。
注※2
クライアントのMicrosoft Internet Explorerのバージョンを,5.01,5.5,6.0,7.0,8.0,9.0,10.0または11.0にする必要があります。
また,Microsoft Internet Explorer 6.0以降の場合,Microsoft Internet Explorerの[ツール]−[インターネットオプション]メニューから表示されるダイアログボックスの[詳細設定]タブで,「サードパーティー製のブラウザ拡張を有効にする」チェックボックスをオンにする必要があります。
注※3
クライアントのOSがWindows 98およびWindows Meの場合,印刷操作の履歴は取得されません。
また,JP1/秘文または秘文で印刷抑止を実施している場合は,JP1/NETM/DMでの印刷操作の履歴は取得されません。
注※4
クライアントのOSがWindows NT 4.0の場合,外部メディア操作の履歴は取得されません。
また,クライアントのOSがWindows 7,Windows Server 2008およびWindows Vistaの場合,USB接続のCD/DVDドライブおよび内蔵CD/DVDドライブの操作の履歴は取得されません。
注※5
OSがWindows 8エディションなしの場合,「書き込みを抑止する」機能は動作しません。

稼働状況の監視対象を限定する場合,表2-23に稼働状況の監視対象ごとに示しているJP1/NETM/DMがあれば実行できます。例えば,ソフトウェアの稼働時間だけを監視したい場合,08-10以降のJP1/NETM/DM ManagerとJP1/NETM/DM Client(またはJP1/NETM/DM Client - BaseおよびJP1/NETM/DM Client - Operation Log Feature)があれば,ほかのプログラムは必要ありません。

なお,ジョブを中継するシステムは,すべての監視対象に共通して,次のプログラムのうちどれか一つが必要です。

仮想化環境で稼働監視するための前提条件

次に示すバージョンの場合,仮想化環境の稼働状況を監視できます。

稼働監視機能でサポートする仮想化環境とOSを次の表に示します。

表2-23 稼働監視機能でサポートする仮想化環境とOS

仮想化環境 OS 推奨OS
ユーザの簡易切り替え機能※1
  • Windows Server 2008
  • Windows Server 2012

  • 64ビット版のWindows Server 2008
  • Windows Server 2008 R2
  • Windows Server 2012
ターミナルサーバ※1
  • Windows Server 2003※2
  • Windows Server 2008
  • Windows Server 2012

  • Windows Server 2003 (x64)
  • 64ビット版のWindows Server 2008
  • Windows Server 2008 R2
  • Windows Server 2012
Citrix XenApp※1※3
  • Windows Server 2003※2
  • Windows Server 2008

  • Windows Server 2003 (x64)
  • 64ビット版のWindows Server 2008
  • Windows Server 2008 R2
Windows XP Mode※4 Windows 7
注※1
仮想化環境に同時にログオンするユーザ数のサポート上限は,60ユーザです。また,同時にログオンしているユーザ数が60ユーザを超えた場合,稼働監視の情報を取得できるのは先にログオンしている60ユーザだけです。
なお,61番目以降にログオンしたユーザは,一部の機能が動作しなくなります。このユーザは,別のユーザがログオフして同時にログオンしているユーザ数が60ユーザ以下になっても,一部の機能が動作しない状態のままです。このユーザが,再ログオンしたときのログオンユーザ数が60ユーザ以下の場合,すべての稼働監視機能が有効になります。
注※2
Windows Server 2003(IPF)は含みません。
注※3
「公開デスクトップ」だけをサポートします。
注※4
Windows XP Mode環境については,稼働状況を監視できるバージョンが異なります。Windows XP Mode環境でのJP1/NETM/DM Client(クライアント)の運用については,マニュアル「構築ガイド」の「付録C Windows XP Mode環境でのJP1/NETM/DM Client(クライアント)の運用」を参照してください。

仮想化環境の場合の注意事項

ソフトウェア稼働監視機能で「ファイル操作」「キャプションの変更」「アクティブウィンドウの変更」の履歴を取得する,または,「ソフトウェア起動抑止」を行うソフトウェア稼動監視ポリシーを適用している場合,稼働監視のプロセス(smcusapp.exe)でアプリケーションエラーが発生する可能性があります。

この問題を回避するために,ポリシーを適用したPC上でデータ実行防止(DEP)の対象からsmcusapp.exeを外して運用してください。

なお,JP1/NETM/DMをアンインストールして別のパスに再インストールする場合は,DEPの対象も再度設定する必要があります。

設定方法(Windows OS共通)
  1. [システムのプロパティ]の[詳細設定]タブにある[パフォーマンス]−[設定]をクリックする。
  2. [データ実行防止]タブを選択し,[次に選択するものを除くすべてのプログラムおよびサービスについてDEPを有効にする(U)]のラジオボタンを選択し,[smcusapp.exe]を追加する。