Asset Information Managerでは,ソフトウェアのさまざまなライセンス形態に対応して,ライセンスが適正に運用されているかどうかを管理できます。
一般的なライセンスの種類とライセンスの管理方法,およびAsset Information Managerでのライセンス管理方法について説明します。
ライセンスにはさまざまな種類がありますが,大別すると次のものが挙げられます。
また,これらのライセンスの種類とは別に,アップグレード保証の有無や,ダウングレードソフトウェアへの適用が可能かどうかなどの,さまざまなオプションがあります。
ライセンスの管理方法には,大別すると総数管理と割り当て管理があります。資産管理システムとして(またはソフトウェアに応じて),どちらの方法で管理するかを選択します。
Asset Information Managerでは,ライセンスの種類や管理方法の違いに応じて,柔軟にライセンスの情報を作成できるので,きめ細かなライセンス管理ができます。
例えば,全社で統一しているライセンスは総数管理,個別に購入しているライセンスは割り当て管理というように,個々のライセンスに合った管理方法を適用することで,効率良くライセンスを管理できます。
Asset Information Managerでの総数管理および割り当て管理の方法と,ボリュームライセンスの管理方法を次に示します。
総数管理を行う場合の管理方法です。
ライセンスを購入した際に保有数を登録し,機器にインストールされているライセンスから利用数を算出して比較します。
保有数と利用数を基に管理する概念を次の図に示します。
図1-8 保有数と利用数を基に管理する概念
総数管理の運用例については,「2.4(1) ライセンスの保有数と利用数を基に運用状況を確認する」を参照してください。
割り当て管理を行う場合の管理方法です。
図1-9 機器にライセンスを割り当てて管理する概念
図1-10 ユーザにライセンスを割り当てて管理する概念
また,セカンドライセンスや同時実行ライセンスの場合は,次のように管理します。
割り当て管理の運用例については,「2.4(2) ライセンスの形態に合わせて利用先を正確に管理する」を参照してください。
購入したライセンスを流用して,旧バージョンのソフトウェアを使用する場合(例えば,Windows XP Professionalを購入して,実際はWindows 2000 Professionalを使用する場合),その旧バージョンのソフトウェアをダウングレードソフトウェアといいます。ダウングレードソフトウェアを管理する場合は,(b)で示した割り当て管理を行う必要があります。
ここでは,機器にライセンスを割り当てて,マシン許諾ライセンスとして管理する場合を例に,ダウングレードソフトウェアを管理する概念を次の図に示します。
図1-11 ダウングレードソフトウェアを管理する概念
ダウングレードソフトウェアを管理するには,割り当て管理を行うだけでなく,幾つかの設定が必要となります。詳細は,マニュアル「運用ガイド」の「4.6.9 ダウングレードソフトウェアを追加する」を参照してください。
ボリュームライセンスの情報を登録し,該当するライセンスと対応づけて,ポイントの達成状況を管理します。
ボリュームライセンスのオプション(アップグレード保証の有無など)は,各ソフトウェアのライセンス情報として管理します。
ボリュームライセンスのポイントを管理する概念を次の図に示します。
図1-12 ボリュームライセンスのポイントを管理する概念