6.5.3 JP1/Baseのイベントサービスを設定する(クラスタ環境)
イベントサービスを使用するために,監査ログ収集対象サーバで監査ログ専用イベントサーバを設定します。
共有ディスク上の監査ログを収集する場合は,論理ホスト用の監査ログ専用イベントサーバを設定します。複数の論理ホストが存在し,それぞれの共有ディスク上の監査ログを収集する場合は,各論理ホストに監査ログ専用イベントサーバを設定します。次に,設定手順についてサーバごとに説明します。
- 実行系サーバでの設定手順
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実行系サーバでの設定手順は,次の設定を除いて,クラスタ環境で運用しない場合の手順と同様です。
- IPアドレス,ホスト名およびイベントサーバ名
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IPアドレスは「論理IPアドレス」,ホスト名は「論理ホスト名」,イベントサーバ名は「論理ホスト名-adm」にそれぞれ置き換えてください。
- 監査ログ専用イベントサーバの構築時に指定する環境情報
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実行系サーバで論理ホスト用の監査ログ専用イベントサーバを設定します。
環境情報をコマンドの引数で指定する場合は,「-c online」を指定してください。監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイルで指定する場合は,ファイル内の[Cluster]セクションで「ClusterFlag=Y」,「ClusterMode=ONLINE」を指定してください。
クラスタ環境で運用しない場合の手順については「5.4.2 JP1/Baseのイベントサービスを設定する」を参照してください。また,待機系サーバで監査ログ専用イベントサーバの情報をコピーするために,実行系サーバの監査ログ専用イベントサーバの情報をファイルに出力します。監査ログ専用イベントサーバの情報をファイルに出力するには,admagtsetupコマンドを実行します。
admagtsetupコマンドの実行例を次に示します。
admagtsetup -v -h 論理ホスト名 > 監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイル
admagtsetupコマンドの詳細については「12. コマンド」の「admagtsetup(監査ログ専用イベントサーバの環境セットアップ)」を参照してください。
- 待機系サーバでの設定手順
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待機系サーバでは,次に示す設定を実施します。
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監査ログ専用イベントサーバの情報をコピーする。
実行系サーバで出力した監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイルを待機系サーバにコピーします。コピー先フォルダは任意です。
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コピーした監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイルを編集する。
コピーした監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイルを待機系サーバ用の定義に変更します。変更するパラメーターを次に示します。
変更前
ClusterMode=ONLINE
変更後
ClusterMode=STANDBY
監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイルの詳細については「13.9 監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイル」を参照してください。
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監査ログ専用イベントサーバを構築する。
admagtsetupコマンドを実行して,論理ホスト用の監査ログ専用イベントサーバを構築します。なお,admagtsetupコマンドの-fオプションには,待機系サーバ用に編集した監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイルを指定します。
admagtsetupコマンドの実行例を次に示します。
admagtsetup -f 監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイル
admagtsetupコマンドの詳細については「12. コマンド」の「admagtsetup(監査ログ専用イベントサーバの環境セットアップ)」を参照してください。
監査ログ収集対象サーバセットアップ定義ファイルは,セットアップが完了したあとは不要になります。
なお,監査ログ専用イベントサーバの構築の詳細については「5.4.2 JP1/Baseのイベントサービスを設定する」を参照してください。
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- 注意事項
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実行系サーバの環境設定は共有ディスクを実行系に切り替えてから,待機系サーバの環境設定は共有ディスクを待機系に切り替えてから実施してください。