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JP1 Version 10 JP1/IT Desktop Management 導入・設計ガイド


4.5.1 データベースの概要

JP1/IT Desktop Managementのデータベースフォルダおよびデータ保管用のフォルダは、データの種類に応じて複数のフォルダに分かれています。ここでは、JP1/IT Desktop Managementのデータベースごとにフォルダの詳細について説明します。

管理用サーバおよびデータベースサーバのデータベース

各フォルダの作成先は、シングルサーバ構成システムの場合は管理用サーバのセットアップで、マルチサーバ構成システムの場合は管理用サーバおよびデータベースサーバのセットアップで設定できます。

各フォルダの詳細について、次の表に示します。

フォルダの種類

説明

作成有無

データベースフォルダ※1

機器情報、資産情報、セキュリティポリシー、イベント、レポートなどの管理情報が保管されるデータベース領域が作成されます。

○ 

データフォルダ

登録済みのエージェント、配布機能で作成したパッケージなどのデータが保管されるフォルダです。

○ 

サーバ間で共有するデータフォルダ※1

管理用サーバおよびデータベースサーバの環境情報が保管されるフォルダです。

○ 

ローカルデータフォルダ※1

運用中に管理用サーバの一時フォルダとして使用されるフォルダです。

○ 

操作ログのデータベースフォルダ

コンピュータから収集された操作ログを、保持および参照するためのデータベース領域が作成されるフォルダです。 次の2種類の領域が作成されます。

オンライン用

現在から約30日分の容量の操作ログが保管される領域です。※2

セットアップで設定した、[管理対象の機器の台数]の値に応じて、自動的に容量が設定されます。

取り込み用

バックアップされた操作ログを取り込んで参照するための領域です。最大500日分までの操作ログを取り込めます。取り込んだ操作ログを削除することもできます。

セットアップで設定した、[管理対象の機器の台数]と[操作ログの最大取り込み期間]の値に応じて、自動的に容量が設定されます。

△ 

操作ログの保管先フォルダ

自動的にバックアップされた操作ログのデータを保存するためのフォルダです。操作画面から操作ログを取り込むことで、ここに格納されているデータを「操作ログのデータベースフォルダ」の「取り込み用」領域に格納して、過去の操作ログを参照できます。

△ 

変更履歴の出力先フォルダ

保存用の変更履歴を定期的に出力する先のフォルダです。

△ 

データベース退避フォルダ※1

データベースフォルダを変更するときに一時退避するためのフォルダです。通常運用では使用しません。

○ 

(凡例)○:必ず作成される △:設定に応じて作成される

注※1 マルチサーバ構成システムの場合、データベースサーバに作成されます。

注※2 件数が管理対象のコンピュータ数 ×30日×2,700件を超えた場合、または500日を経過した場合は、日付の古いものから削除されます。

ポイント

各フォルダは、管理用サーバのローカルディスクだけ指定できます。ただし、操作ログの保管先フォルダは、ローカルディスクのほかにネットワークフォルダも指定できます。そのため、操作ログの保管先フォルダは容量の大きいストレージを利用し、そのほかのフォルダは管理用サーバのハードディスクを利用する運用をお勧めします。

注意事項

操作ログの保管用のフォルダは任意のネットワークディスクを指定できます。ただし、リムーバブルディスクと認識される記憶装置は指定できません。

サイトサーバのデータベース

各フォルダの作成先は、サイトサーバのセットアップで設定できます。

各フォルダの詳細について、次の表に示します。

フォルダの種類

説明

作成有無

データベースフォルダ

操作ログの管理情報が保管されるデータベース領域が作成されます。

○ 

データフォルダ

管理用サーバに登録済みのエージェント、配布機能で作成したパッケージなどのデータが保管されるフォルダです。

○ 

操作ログのデータフォルダ

コンピュータから収集された操作ログが保管されるフォルダです。

○ 

(凡例)○:必ず作成される

注意事項

サイトサーバのデータベース容量は、収集される操作ログや作成したパッケージの量に応じて単調増加します。空きディスク容量が少なくなるとイベントが表示されるので、必要に応じてデータの削除やハードディスクの増設を検討してください。