2.9.1 クラスタ運用の前提条件とサポート範囲
JP1/Advanced Shellは,クラスタシステムでは論理ホスト環境で動作し,系切り替え時にジョブを実行する環境を引き継ぐことができます。ただし,系切り替え時に実行中のジョブを継続して実行することはできません。系切り替え後にジョブを再実行する場合は,手動でジョブを再実行してください。
JP1/Advanced Shellを論理ホスト環境で実行する場合,共有ディスクや論理IPアドレスの割り当て・削除・動作監視がクラスタソフトによって制御されている必要があります。また,次に示す前提条件を満たすよう,システム構成や環境設定を行ってください。
(1) 論理ホスト環境の前提条件
JP1/Advanced Shellを論理ホスト環境で実行する場合,論理IPアドレスと共有ディスクについて,次に示す前提条件があります。
論理ホストの構成要素 |
前提条件 |
---|---|
共有ディスク |
|
論理IPアドレス |
|
(2) 物理ホスト環境の前提条件
JP1/Advanced Shellを論理ホストで運用するクラスタシステムでは,各サーバの物理ホスト環境が次に示す前提条件を満たしている必要があります。
物理ホストの構成要素 |
前提条件 |
---|---|
サーバ本体 |
|
ディスク |
|
ネットワーク |
|
OS,クラスタソフト |
|
(3) JP1/Advanced Shellがサポートする範囲
クラスタシステムでJP1/Advanced Shellを運用する場合,JP1/Advanced Shellがサポートする範囲はJP1/Advanced Shell自体の動作だけです。論理ホスト環境(共有ディスクおよび論理IPアドレス)の制御はクラスタソフトの制御に依存します。
また,論理ホスト環境および物理ホスト環境の前提条件が満たされていない,または論理ホスト環境の制御に問題がある場合は,JP1/Advanced Shellが正常に動作しないことがあります。この場合は,物理ホスト環境および論理ホスト環境の前提条件を見直す,またはクラスタソフトの設定を見直してください。
(4) 論理ホスト名の条件
論理ホスト名の条件を次に示します。
-
使用できる文字数
Windowsの場合:1〜196バイト(推奨:63バイト以内)
UNIXの場合:1〜255バイト(推奨:63バイト以内)
ただし,使用するクラスタソフトやほかのJP1製品に上限がある場合,上限を超えないように論理ホスト名を設定してください。
-
使用できる文字
英数字,および-(ハイフン)