1.1 JP1/AJS3 - User Job Operationとは

JP1/AJS3 - User Job Operationは,JP1/AJS3に定義されている業務のうち,不定期に実行される非定型業務,特定の利用者向けの個別業務など,一部の業務をその担当者が実行および監視できるようにするための製品です。

JP1/AJS3は,定期的・定型的に実行する業務を自動化することで,コストの削減や少ない人的資源での効率的な業務の運用をサポートしています。しかし,業務の中には業務の担当者の判断が契機となって実行する非定期・非定型な業務も数多くあります。従来,このような非定型業務をJP1/AJS3で運用する場合,各業務の担当者はJP1/AJS3の運用管理者に対して個別に業務の実行を依頼する必要がありました。

また,JP1/AJS3で運用している定型業務の中には,特定の利用者向けの個別業務があります。通常,このような個別業務は,JP1/AJS3 - Viewを使用してJP1/AJS3の運用管理者やデータセンターのオペレーターが監視しています。そのため,業務に異常が発生した場合,JP1/AJS3の運用管理者は,そのつど業務の担当者に異常の発生を連絡する必要がありました。また,業務の担当者は,異常の発生は把握できても,業務が正常に終了したことまでは確認できませんでした。

JP1/AJS3 - User Job Operationは,これらの問題を解決し,JP1/AJS3での運用が不便であった非定型業務や個別業務の効率的な運用をサポートします。

JP1/AJS3 - User Job Operationを使用すると,JP1/AJS3の知識がない業務の担当者でもGUIを使って任意のタイミングで簡単に業務を実行できるようになります。そのため,JP1/AJS3の運用管理者に処理を依頼することなく,迅速に業務を運用できます。また,業務の担当者が直接業務の実行状態を監視できるようになります。業務の異常終了や正常終了などの状態を自分のPCでいつでも確認できるので,安心して業務を運用できます。

JP1/AJS3 - User Job Operationによる業務の運用について,次の図に示します。

図1-1 JP1/AJS3 - User Job Operationによる業務の運用

[図データ]