3.1.7 資料採取ツールのセットアップ
- 〈この項の構成〉
(1) セットアップ手順
トラブルが発生したときにログ情報を採取するための資料採取ツールをセットアップします。JP1/AJS3 - Definition Assistantは,資料採取ツールを提供しています。
資料採取ツールには次の2種類があります。
-
jajs_log.bat
ログファイルなどの出力先をデフォルトから変更していない場合や,その他の情報を採取しない場合に使用します。
このツールはカスタマイズできません。
-
_04.bat
ログファイルなどの出力先をデフォルトから変更した場合や,その他の情報を採取したい場合に使用します。
このツールは,ログファイルなどの出力先や採取するその他の情報の格納先をカスタマイズして使用します。
資料採取ツール(_04.bat)は,JP1/AJS3 - Definition Assistantをインストールしたあと,別のフォルダにコピーして使用してください。
資料採取ツール(_04.bat)のセットアップ手順を次に示します。
-
[エクスプローラ]などを使って,次に示す資料採取ツール(_04.bat)を任意のフォルダにコピーする。
JP1/AJS3 - Definition Assistantのインストール先フォルダ\tools\_04.bat
-
コピーした資料採取ツールを編集して,ユーザー固有のファイル名で保存する。
資料採取ツールの編集には,エディターを使用してください。
資料採取ツールに記述されている標準値を次に示します。この標準値と異なる場合は,資料採取ツールの記述を変更してください。
-
@set LOG_DIR_DRWTSN=%ALLUSERSPROFILE%\Documents\DrWatson※
ワトソン博士のログファイルパスを指定します。
-
@set DIR_BACKLOG=%TEMP%\jp1ajs2\backlog
ツールで採取した情報の退避先を指定します。
- 注※
-
Windows Vista,Windows Server 2008,Windows 7,Windows Server 2012,Windows 8,およびWindows 8.1の場合は取得できません。
-
なお,トラブルが発生した場合にメモリーダンプまたはクラッシュダンプ(トラブル時のデバッグ情報を書き出したファイル)が必要となることがあります。
Windows XP ProfessionalおよびWindows Server 2003の場合は,トラブル発生時にこれらのダンプを採取するとき,メモリーダンプまたはクラッシュダンプが出力されるように,あらかじめ次の設定をしてください。
- メモリーダンプの出力設定
-
-
Windowsの[コントロールパネル]で[システム]をダブルクリックする。
-
[詳細設定]タブの[起動と回復]の[設定]ボタンをクリックする。
-
[デバッグ情報の書き込み]で,[完全メモリ ダンプ]を選択し,[ダンプ ファイル]に出力先のファイルを指定する。
- 注意事項
-
メモリーダンプのサイズは,実メモリーのサイズによって異なります。搭載している物理メモリーが大きいと,メモリーダンプのサイズも大きくなります。メモリーダンプを採取できるだけのディスク領域を確保してください。詳細については,Windowsのヘルプの「STOPエラー」の項目を参照してください。
-
- クラッシュダンプの出力設定
-
-
Windowsの[スタート]メニューから[ファイル名を指定して実行]を選択する。
[ファイル名を指定して実行]ダイアログボックスが表示されます。
-
[名前]に「drwtsn32」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
[ワトソン博士]ダイアログボックスが表示されます。
-
[クラッシュ ダンプ]に出力先のファイルを指定する。
-
[オプション]の[クラッシュダンプファイルの作成]をチェックする。
-
[OK]ボタンをクリックする。
- 注意事項
-
クラッシュダンプに出力される情報には,JP1だけでなくほかのアプリケーションプログラムのトラブル情報も出力されます。また,クラッシュダンプが出力されると,その分ディスク容量が圧迫されます。クラッシュダンプが出力されるように設定する場合は,十分なディスク領域を確保しておいてください。
-
- Windows Vista,Windows Server 2008,およびWindows 7,Windows Server 2012,Windows 8,およびWindows 8.1上で資料を採取する場合の注意事項
-
Windows Vista,Windows Server 2008,Windows 7,Windows Server 2012,Windows 8,およびWindows 8.1では,ワトソンログを取得できません。また,クラッシュダンプやメモリーダンプを自動取得できないため,これに相当する情報については,別途採取する必要があります。採取方法については,「6.3.1(4) ユーザーダンプを採取する(Windows Vista,Windows Server 2008,Windows 7,Windows Server 2012,Windows 8,およびWindows 8.1の場合)」および「6.3.1(5) 問題レポートを採取する(Windows Vista,Windows Server 2008,Windows 7,Windows Server 2012,Windows 8,およびWindows 8.1限定)」を参照してください。
- 64ビット版のWindows上で資料を採取する場合の注意事項
-
64ビット版のWindowsを使用し,Windows on Windows 64環境下でJP1/AJSの資料採取ツールで資料採取する場合は,サンプルバッチファイルを修正する必要があります。次の手順で修正してください。
-
サンプルバッチファイルを任意のフォルダにコピーする。
-
テキストエディターを使用して,コピーしたバッチファイルを次のように編集し,任意のファイル名で保存する。
●修正前
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1BASE\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2V\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2V
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2C\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2C
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2CM\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2WOA\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2WOA
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2DA\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2DA
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2CFM\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2CFM
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\HITACHI\
JP1AJS2RP\PathName
@set REG_NAME=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\JP1
@set REG_NAME_BASE=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\
JP1BASE
@set REG_NAME_MANAGER=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\
JP1AJS2
@set REG_NAME_VIEW=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\
JP1AJS2V
@set REG_NAME_CLIENT=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\
JP1AJS2C
@set REG_NAME_AJS2CONSOLE=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\
JP1AJS2CM
@set REG_NAME_WOA=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\
JP1AJS2WOA
@set REG_NAME_DA=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\
JP1AJS2DA
@set REG_NAME_CFM=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\
JP1AJS2CFM
@set REG_NAME_REPLI=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\
JP1AJS2RP
●修正後
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1BASE\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2V\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2V
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2C\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2C
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2CM\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2WOA\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2WOA
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2DA\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2DA
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2CFM\PathName
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2CFM
@regedit /e "%reg_temp%" HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\HITACHI\JP1AJS2RP\PathName
@set REG_NAME=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\
Hitachi\JP1
@set REG_NAME_BASE=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\Hitachi\JP1BASE
@set REG_NAME_MANAGER=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\Hitachi\JP1AJS2
@set REG_NAME_VIEW=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\Hitachi\JP1AJS2V
@set REG_NAME_CLIENT=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\Hitachi\JP1AJS2C
@set REG_NAME_AJS2CONSOLE=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\Hitachi\JP1AJS2CM
@set REG_NAME_WOA=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\Hitachi\JP1AJS2WOA
@set REG_NAME_DA=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\Hitachi\JP1AJS2DA
@set REG_NAME_CFM=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\Hitachi\JP1AJS2CFM
@set REG_NAME_REPLI=HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\
Wow6432Node\Hitachi\JP1AJS2RP
-
(2) 資料採取ツールの注意事項
-
JP1/AJS3 - Definition Assistant 09-00以降,またはJP1/AJS2 - Definition Assistant 07-10以降の資料採取ツールとJP1/AJS2 - Definition Assistant 07-10より前のバージョンの資料採取ツールでは,次の表に示す相違があります。
表3‒4 資料採取ツールの相違点 機能
JP1/AJS3 - Definition Assistant 09-00以降,またはJP1/AJS2 - Definition Assistant 07-10以降
JP1/AJS2 - Definition Assistant 07-10より前のバージョン
次の資料の採取
-
Windowsレジストリ情報
-
マシン構成情報
-
サービス起動されているPP一覧
採取する。
採取しない。
初期調査ファイルの分離
初期調査ファイルを専用ディレクトリに保存する。
初期調査に必要なファイルが分散して出力される。
-
-
JP1/AJS2 - Definition Assistant 07-10より前のバージョンの資料採取ツールをカスタマイズして,既存の情報以外の情報を取得していた場合,JP1/AJS2 - Definition Assistant 07-10より前のバージョンからJP1/AJS3 - Definition Assistant 09-00以降にバージョンアップしてもJP1/AJS3 - Definition Assistant 09-00以降の資料採取ツールには反映されません。