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JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 - Print Option


10.4.2 JP1/AJS3 - Print Optionの資料採取ツールの実行

JP1/AJS3 - Print Optionの資料採取ツールは,バッチファイルです。バッチファイルを実行すると,資料が一括で出力されます。

ここでは,資料採取ツールの実行手順,資料採取ツールの文法(オプション,戻り値,メッセージ一覧,実行時の注意事項など),および採取される資料の一覧について説明します。

〈この項の構成〉

(1) JP1/AJS3 - Print Optionの資料採取ツールの実行手順

JP1/AJS3 - Print Optionの資料採取ツールの実行例を次に示します。この例では,資料採取ツールを「C:\usertools」フォルダに格納しています。

c:\>c:\usertools\PO_ras.bat

資料採取ツールの実行結果は,「(資料採取ツールを格納したフォルダ)\jp1ajs2po\backlog」下の次のフォルダに出力されます。

\PO_1st

第一報用資料が出力されます。

\PO_2nd

第二報用資料が出力されます。

参考

(2) JP1/AJS3 - Print Optionの資料採取ツールの文法

形式
PO_ras.bat
     [-t]
     [-u]
機能

JP1/AJS3 - Print Optionの各種ログ,OS情報などの保守情報を取得します。

実行権限

Administrators権限

引数
-t

hostsファイルおよびservicesファイルを採取しないときに指定します。

-u

ユーザーダンプを採取しないときに指定します。

出力先
(資料採取ツールを格納したフォルダ)\jp1ajs2po\backlog
戻り値

0

正常終了

0以外の値

異常終了

メッセージ

メッセージ

説明

動作

Finished. Press any key.

処理が正常に終了しました。何かキーを押してください。

ユーザーの応答を待ちます。

Failed. Press any key.

処理が正常に終了しませんでした。何かキーを押してください。

出力されたOSのメッセージなどを参照し,エラー要因を取り除いたあとに再度実行してください。

ユーザーの応答を待ちます。

File ファイル名 is exist. Delete to continue? (y/n)

前回実行したときに作成されたファイルが存在します。削除して処理を継続する場合は「y」を,中止する場合は「n」を押してください。

ユーザーの応答を待ちます。

Directory フォルダ名 is exist. Delete to continue? (y/n)

前回実行したときに作成されたフォルダが存在します。削除して処理を継続する場合は「y」を,中止する場合は「n」を押してください。

ユーザーの応答を待ちます。

Error exists in option.

オプションの指定に誤りがあります。正しいオプションを指定して再度実行してください。

処理を終了します。

注意事項
  • 採取した資料は,このツールでは圧縮されません。別途圧縮ツールなどで圧縮してください。

  • バッチファイルの実行結果を出力したファイルが作成済みの場合,情報の上書きを確認するメッセージが出力されるので,上書きする場合は「y」を,中止する場合は「n」を応答してください。

  • 資料採取ツールの実行が終了した直後に,採取した資料の移動,削除などの操作を行うと「プロセスはファイルにアクセスできません。別のプロセスが使用中です。」とメッセージが出力される場合があります。これは,資料採取ツールの実行が終了しても,内部的にOSの情報を採取するためのプロセスが実行中のために出力されます。このメッセージが出力された場合は,しばらく待ってから採取した資料を操作してください。

  • Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaで資料採取ツールを実行する場合,コマンドプロンプトを管理者として起動する必要があります。コマンドプロンプトを起動する際は,Windowsの[スタート]メニューの[コマンドプロンプト]を右クリックし,ショートカットメニューから[管理者として実行]を選択してください。

    Administrators権限がない状態で資料採取ツールを実行した場合,Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaでは資料採取ツール実行中にUAC機能による確認ダイアログボックスが何度も表示されます。

    UAC機能が無効の場合は,コマンドプロンプトを管理者として起動する必要はありません。

  • 資料採取ツールは多重実行しないでください。

(3) JP1/AJS3 - Print Optionの資料採取ツールで採取される資料

JP1/AJS3 - Print Optionの資料採取ツールは,第一報用資料および第二報用資料の二つに分けて資料を採取します。それぞれで採取される資料のフォルダ名・ファイル名と内容を次に示します。

第一報用資料((資料採取ツールを格納したフォルダ)\jp1ajs2po\backlog\PO_1st)
表10‒5 JP1/AJS3 - Print Optionの第一報用資料

採取された資料のフォルダ名・ファイル名

内容

\FILELIST.txt

JP1/AJS3 - Print Optionのインストール先フォルダ以下のファイルリスト

\GETERROR.log

資料採取ツール(PO_ras.bat)が出力するログ

\HOSTS

hostsファイル

\services

servicesファイル

  1. \JP1AJS2PO.DAT

  2. \NETFRAMEWORK.DAT

  3. \OFFICE.DAT

各製品のレジストリ情報

\WIN.DAT

Windowsレジストリ情報

\OSINFO.txt

OSバージョン,Windowsの環境変数情報,IPコンフィギュレーション情報,Network構成情報,統計情報

\PERMISSIONINFO.TXT

JP1/AJS3 - Print Optionのフォルダ,ログファイル格納フォルダ,ログファイルのアクセス権限情報

\SECEDIT.txt(Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合)

seceditコマンドで採取されるローカルセキュリティポリシーの設定情報(アカウントポリシー,監査ポリシー,イベントログ設定,セキュリティ・オプション)

\WINMSD.TXT

msinfo32コマンドで採取されるシステムの概要,実行中のタスク,サービスの情報などの情報

Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合は,msinfo32コマンドで採取されるすべてのシステム情報

  1. \ALLUSERSPROFILE\INI(Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合)

  2. \INI(Windows Server 2003およびWindows XPの場合)

環境設定ファイル格納フォルダ

  1. \ALLUSERSPROFILE\Format(Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合)

  2. \Format(Windows Server 2003およびWindows XPの場合)

書式定義ファイル格納フォルダ

  1. \ALLUSERSPROFILE\FlowFormat(Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合)

  2. \FlowFormat(Windows Server 2003およびWindows XPの場合)

ジョブネットフロー書式定義ファイル格納フォルダ

  1. \ALLUSERSPROFILE\Map(Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合)

  2. \Map(Windows Server 2003およびWindows XPの場合)

マップ出力・フロー出力の中間ファイル

  1. \drwtsn\WindowsXP\drwtsn32.log(Windows Server XPの場合)

  2. \drwtsn\Windows2003\drwtsn32.log(Windows Server 2003の場合)

ワトソンログ※1

  1. \ALLUSERSPROFILE\Log(Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合)

  2. \Log(Windows Server 2003の場合およびWindows XPの場合)

ログファイル格納フォルダ

  1. \HITACHI_JP1_INST_LOG

  2. \HCDINST

統合インストーラのログファイル

\LicLog(Windows Server 2003およびWindows XPの場合)

インストーラのライセンスチェックログファイル※2

\common

ライセンス登録情報ファイル

注※1

Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaでは採取できません。

注※2

Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合,ログファイル格納フォルダに出力されます。

第二報用資料((資料採取ツールを格納したフォルダ)\jp1ajs2po\backlog\PO_2nd))
表10‒6 JP1/AJS3 - Print Optionの第二報用資料

採取された資料のフォルダ名・ファイル名

内容

  1. \eventlog\AppEvent.csv(Windows Server 2003の場合およびWindows XPの場合)

  2. \eventlog\AppEvent.txt(Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合)

アプリケーションイベントログ

  1. \eventlog\SysEvent.csv(Windows Server 2003の場合およびWindows XPの場合)

  2. \eventlog\SysEvent.txt(Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合)

システムイベントログ

\eventlog\UACVirtualEvent.txt(Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合)

UACファイル仮想化に関するイベントログ

  1. \USERDUMP\*.dmp

  2. \WTSNDUMP\*.dmp

ユーザーダンプ

注※

Windows 8.1,Windows Server 2012,Windows 8,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合,資料採取ツールでユーザーダンプファイルを採取するには,あらかじめユーザーダンプファイルを出力しておく必要があります。