ajsembdbinstl
形式
ajsembdbinstl -s 組み込みDBインストール媒体格納ディレクトリ [-mh 論理ホスト名] [-i 組み込みDBインストール先ディレクトリ] [-id セットアップ識別子] [-v9standard]
機能
JP1/AJS3の標準データベース(組み込みDB)をインストールします。
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\tools\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1ajs2/tools/
引数
-s 組み込みDBインストール媒体格納ディレクトリ
組み込みDBインストール媒体を格納するディレクトリを絶対パスで指定します。
次のディレクトリを指定してください。
- Windowsの場合
-
JP1/AJS3のインストール先フォルダ\tools\AJS3DB
- UNIXの場合
-
/opt/jp1ajs2/tools/AJS3DB
指定する絶対パスに空白文字または括弧を含む場合は,パスを「"(ダブルクォーテーションマーク)」で囲んでください。
-mh 論理ホスト名
組み込みDBのインストール対象の論理ホスト名を指定します。指定できる文字数は,1〜32(単位:バイト)です。
物理ホストの場合は指定する必要はありません。
-i 組み込みDBインストール先ディレクトリ
組み込みDBのインストール先ディレクトリを絶対パスで指定します。指定できる文字数は,1〜118(単位:バイト)です。
指定するパスはドライブ名で始まります。
指定できる文字を次に示します。
- Windowsの場合
-
半角英数字,空白文字,パス区切りの\,「.(ピリオド)」,「_(アンダーバー)」,「(」,「)」
- UNIXの場合
-
半角英数字,「_(アンダーバー)」,「/(スラント)」
指定する絶対パスに空白文字または括弧を含む場合は,パスを「"(ダブルクォーテーションマーク)」で囲んでください。
このオプションを省略した場合は,次のディレクトリが仮定されます。
- Windowsの場合
-
JP1/AJS3のインストール先フォルダ\embdb\_JFn
- UNIXの場合
-
JP1/AJS3のインストール先ディレクトリ/embdb/_JFn
_JFnのnの値は,-idオプションに指定したセットアップ識別子と同じ値になります。このオプションに指定するディレクトリには,ローカルディスク上のディレクトリを指定してください。
このコマンド実行時は,組み込みDBインストール先ディレクトリのディスクに空き容量を確保する必要があります。必要な空き容量については,リリースノートを参照してください。
-id セットアップ識別子
組み込みDBを識別するセットアップ識別子を「_JFn」(nは0〜9またはA〜Zのどれか)の4文字で指定します。
このオプションを省略した場合は,_JF0が仮定されます。
-v9standard
このオプションは,バージョンが10-00より前の方式で組み込みDBを構築する際に指定する,互換用オプションです。通常は,指定する必要はありません。
このオプションを指定した場合と省略した場合では,次の点が異なります。
- Windowsの場合
-
- -v9standardオプションを指定したとき
-
-
JP1/AJS3 Database ClusterServiceサービスが作成される
-
JP1/AJS3 Databaseサービスのスタートアップの種類が「自動」になる
-
- -v9standardオプションを省略したとき
-
-
JP1/AJS3 Database ClusterServiceは作成されない
-
JP1/AJS3 Databaseサービスのスタートアップの種類が「手動」になる
-
- UNIXの場合
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- -v9standardオプションを指定したとき
-
inittabからpdprcdプロセスが起動される
- -v9standardオプションを省略したとき
-
pdmgrdプロセスからpdprcdプロセスが起動される
JP1/AJS3 Databaseサービスのスタートアップの種類が「手動」の組み込みDBに対して,-v9standardオプションを指定して上書きインストールしても,スタートアップの種類は「自動」になりません。
JP1/AJS3 Databaseサービスのスタートアップの種類が「自動」の組み込みDBに対して,-v9standardオプションを省略して上書きインストールした場合,スタートアップの種類が「手動」に変更されます。
注意事項
-
このコマンドの戻り値が0以外の場合,メッセージ「Database install failed(error code=yy)」が出力されます。「error code=yy」の「yy」には戻り値が表示されます。この場合,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 2.8.8(2) 組み込みDBのインストール中にエラーが発生したときの対処方法」を参照し,出力された戻り値yyに対応する方法で対処してください。
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Windows ファイアウォールを使用している場合は,Windows ファイアウォールへの例外登録を行う必要があります。
ajsembdbinstlコマンドを実行したあとに次のコマンドを実行してください。
組み込みDBインストール先ディレクトリ\bin\pdsetfw セットアップ識別子
-
UNIXでは,-v9standardオプションを指定して組み込みDBをインストールした場合,/etc/inittab(Linuxの場合は/etc/init)ディレクトリに組み込みDBのエントリーが登録されます。組み込みDBを上書きインストールした場合は,/etc/inittabディレクトリの組み込みDBのエントリーが一度削除されたあとにエントリーが追加登録されるため,/etc/inittabディレクトリのエントリーの順番が変わることがあります。
-v9standardオプションを指定しないで組み込みDBをインストールした場合,インストールしようとした組み込みDBのエントリーがすでにあるときは削除され,追加登録はされません。
-
組み込みDBのシステム共通定義pd_mode_conf=AUTOの場合,上書きインストール後に組み込みDBが自動で起動することがあります。組み込みDBが起動した場合は,JP1/AJS3サービス起動前に組み込みDBを停止してください。
-
このコマンドを同時に複数実行しないでください。
戻り値
0 |
正常終了。 |
0以外の値 |
異常終了。 |