6.4　定義したスケジュールの確認

この節では，定義したスケジュールを確認する方法について説明します。この方法を実施することで，未登録ユニットに定義したスケジュールから生成される実行予定を，［マンスリースケジュール］ウィンドウで確認できます。

未登録ユニットの実行予定は，次の条件を満たす場合だけ表示できます。

• 接続先JP1/AJS3 - Managerのバージョンが10-10以降

• JP1/AJS3 - Viewのバージョンが10-10以降

• 接続先JP1/AJS3 - ManagerのDB構成が標準構成または標準構成（ISAMレス構成）

未登録ユニットの実行予定を確認する手順を次に示します。

1. ツリーエリアまたはリストエリアで，未登録のルートジョブネットを含むジョブグループまたは未登録のジョブネットをクリックする。

   クリックしたジョブグループ，またはジョブネットが選択状態になります。

2. ［表示］−［マンスリースケジュール］を選択する。

   ［マンスリースケジュール］ウィンドウが表示されます。

   なお，機能メニューで［スケジュール定義］を選択している場合は，［マンスリースケジュール − スケジュール定義確認用］ウィンドウが表示されます。

3. 未登録ユニットの実行予定を示す三角が表示されていない場合，［表示］−［未登録の実行スケジュール］をチェックする。

   ［マンスリースケジュール］ウィンドウに，未登録ユニットの実行予定が，三角で表示されます。次回からは，［マンスリースケジュール］ウィンドウを開くと，自動的に未登録ユニットの実行予定が表示されるようになります。この設定は，［マンスリースケジュール］ウィンドウと［マンスリースケジュール − スケジュール定義確認用］ウィンドウで，共通に保存されます。

   表示される［マンスリースケジュール − スケジュール定義確認用］ウィンドウを次に示します。

   図6‒2　［マンスリースケジュール − スケジュール定義確認用］ウィンドウ

4. スケジュールエリアおよび実行結果リストで，実行スケジュールを確認する。

   スケジュールエリアおよび実行結果リストについて，次に説明します。

   スケジュールエリア

   • スケジュールエリアには，ジョブネットの1世代分の実行予定を表す三角が表示されます。三角は「未登録」状態のアイコン表示色（デフォルト：指定なし）で表示されます。［環境設定］ダイアログボックス（［全般］タブ）の［保留予定］で［表示する］を設定している場合，保留属性を設定しているユニットの実行予定は，「保留」状態のアイコン表示色（デフォルト：黄色）で表示されます。三角の色は，［環境設定］ダイアログボックスで変更できます。色の変更については，「15.3.42 ［環境設定］ダイアログボックス」を参照してください。

   • 未登録ユニットの実行予定が表示される期間は，［マンスリースケジュール］ウィンドウを開いた実行日，または表示を更新した実行日の基準時刻からです。選択したジョブネットの開始日時が，［マンスリースケジュール］ウィンドウを開いた実行日，または表示を更新した実行日の基準時刻よりも前の日時の場合，実行予定は表示されません。

   • スケジュールエリアの三角をクリックし，［表示］−［詳細情報］を選択すると，［詳細スケジュール］ダイアログボックスが表示されます。

   • 表示月変更ボタンをクリックすることで，前月または翌月の情報を表示させることもできます。

   実行結果リスト

   • 未登録ユニットの実行予定は，デフォルトでは実行結果リストには表示されません。未登録ユニットの実行予定を実行結果リストに表示する方法については，「11.9.8 未登録ユニットの実行予定を実行結果リストに表示する」を参照してください。

   • 未登録ユニットの実行予定を表示する設定をしている場合，実行結果リストには，ツリーエリアで選択状態のジョブネットまたはジョブの情報が一覧で表示されます。表示される情報は，ユニット名，開始日時，終了日時（常に「−（ハイフン）」），および状態（常に「未登録」）です。

   • スケジュールエリアの三角をクリックすると，実行結果リストの対応する情報の行が選択状態になります。

   • 日付エリアの日付や曜日の部分をクリックして選択枠を移動させると，選択枠内にあるすべての三角の情報が実行結果リストに表示されます。

実行予定の確認例

ジョブネット「net01」の実行予定の確認例を次に示します。

図6‒3　ジョブネットの実行予定の確認例

注意事項

• ジョブネットが2日間にわたって実行される場合，実行開始日にだけ実行状態が表示されます。JP1/AJS3 - Managerで48時間スケジュールを設定していて，実行開始時刻が24:00以降のジョブネットを表示した場合も，スケジュール上の実行日に実行予定が表示されます。

• 未登録ユニットの実行予定の表示では，実行シミュレーションはされません。定義したスケジュール情報を確認できるように，開始日時や開始予定日時は，スケジュール定義の情報がそのまま表示されます。先行・後続，または上位・下位ユニットがある場合でも，ユニットの順序性は考慮しません。ユニットの実行順序と開始日時が異なる例を次に示します。

  図6‒4　先行ユニット・後続ユニットのスケジュール定義と，算出される開始日時の例

  図6‒5　上位ユニット・下位ユニットのスケジュール定義と，算出される開始日時の例

  なお，JP1/AJS3 - Viewの［環境設定］ダイアログボックスの［スケジュール］タブで，［マンスリー実行シミュレーション］−［シミュレーションの有無］を［行う］に設定していても，未登録ユニットの実行予定の表示では，実行シミュレーションはされません。

  実行シミュレーションについては，マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド　4.4.2(2) 実行シミュレーション」を参照してください。

• 未登録ユニットの実行予定を表示するには，次のすべてのユニットに対する参照権限が必要です。参照権限がない場合，実行予定は表示されません。

  ・選択したルートジョブネット，および配下のユニット

  ・［スケジュールの設定］ダイアログの［排他スケジュール］−［排他ジョブネット名］で設定したジョブネット

  ・［スケジュールの設定］ダイアログの［他のジョブグループのカレンダーを参照］−［ジョブグループ名］で設定したジョブグループ

• 未登録ユニットの実行スケジュールは，JP1/AJS3サービス起動時の環境変数TZで設定されたタイムゾーンに基づいて計算されます。そのため，JP1/AJS3サービス起動時のタイムゾーンと異なるタイムゾーンを指定してジョブネットを登録する場合，未登録ユニットのスケジュールと実際に登録される実行スケジュールが異なります。タイムゾーンの詳細については，「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド（システム構築編）　2.4.1 システムのタイムゾーンについて検討する」を参照してください。

• 複数のジョブネットを含むジョブグループを選択して［マンスリースケジュール］ウィンドウを開き，一部のジョブネットに対して次に示す操作をした場合，操作をしたジョブネットの表示だけが更新されます。

  ・スケジュール情報の定義を変更する

  ・全世代を実行登録解除する

  ・確定登録済みのルートジョブネットの全世代を実行中止する

  表示が更新されたジョブネットは，［マンスリースケジュール］ウィンドウを開いた実行日ではなく，操作した実行日の基準時刻から実行予定が表示されます。

  例えば，実行登録済みの複数のジョブネットを含むジョブグループを選択して1月1日に［マンスリースケジュール］ウィンドウを開き，一度も表示を更新しないで1月3日になったとします。1月3日に，一部のジョブネットの全世代を実行登録解除した場合，そのジョブネットは「未登録」状態になるため，1月3日以降の実行予定が三角で表示されます。このとき，1月1日および1月2日の実行予定は表示されません。ただし，同じ［マンスリースケジュール］ウィンドウに表示されているほかのジョブネットは［マンスリースケジュール］ウィンドウを開いた1月1日からの実行予定が表示されます。

• プランニンググループを選択してスケジュール情報を表示する場合，スケジュールエリア，および実行結果リストには，プランニンググループの下にあるユニットのスケジュール情報が統合されて，次のように表示されます。

  ・同じ日に確定実行登録済みのユニットのスケジュール情報だけが複数含まれている場合

  スケジュールエリア：確定実行登録を表す丸が表示される。

  実行結果リスト：複数のユニットのうち，開始日時の遅いユニットが選択されて，表示される。

  ・同じ日に未登録のユニットおよび確定実行登録済みのユニットのスケジュール情報が，両方含まれている場合

  スケジュールエリア：確定実行登録を表す丸が表示される。

  実行結果リスト：確定実行登録された複数のユニットのうち，開始日時の遅いユニットが選択されて，表示される。

  ・同じ日に未登録のユニットのスケジュール情報だけが複数含まれている場合

  スケジュールエリア：未登録を表す三角が表示される。

  実行結果リスト：複数のユニットのうち，開始日時の遅いユニットが選択されて，表示される。

補足事項

スケジュールエリアに実行予定が表示されない場合は，次の操作を試してください。

• ［編集］−［スケジュール］を選択し，次の設定内容を変更する。

  ・スケジュールルール

  ・有効範囲

  ・排他ジョブネット

  ・参照するカレンダー

• ［表示］−［最新情報に更新］を選択し，最新の情報を表示する。

  ［マンスリースケジュール］ウィンドウの情報は，自動的には更新されません。

• ［表示］−［表示月変更］−［指定月］を選択，または表示月変更ボタンをクリックし，実行予定がある月の情報をウィンドウに表示する。

  ［マンスリースケジュール］ウィンドウには，一月分の情報だけが表示されます。表示された期間に実行予定が存在しない場合，実行予定が生成される期間に表示範囲を設定してください。

• ［オプション］−［フィルタ］を選択し，［実行待ち］または［保留中］をチェックする。

  フィルタの設定を有効にしている場合，未登録ユニットの実行予定もフィルタの対象となります。［実行待ち］または［保留中］を非表示にしているときは，実行予定は表示されないことがあります。

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