Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2


2.9.2 JP1/AJS3共通情報の環境設定パラメーターの詳細

〈この項の構成〉

(1) "LARGEFILEUSE"="{yes|no}"

ファイル監視ジョブでラージファイルを監視,および判定ジョブでラージファイルを判定するかどうかを指定します。

詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 6.3.17 ラージファイルを監視するための設定」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 15.3.12 ラージファイルを監視するための設定」(UNIXの場合)を参照してください。

指定できる値
yes

ファイル監視ジョブでサイズが2ギガバイト以上のファイルを監視,および判定ジョブでサイズが2ギガバイト以上のファイルの有無を判定できます。

no

ファイル監視ジョブで,サイズが2ギガバイト以上のファイルは監視できません。「no」を指定して,2ギガバイト以上のファイルを監視対象に指定した場合,ファイル監視ジョブの実行時にエラーメッセージが統合トレースログに出力され,ジョブは異常終了します。このため,監視対象ファイルには2ギガバイト以上のファイルを指定しないでください。

判定ジョブでサイズが2ギガバイト以上のファイルの有無を判定できません。「no」を指定して,2ギガバイト以上のファイルを判定条件で指定した場合,常にファイルがないものとして判定されます。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3の再起動後

(2) "SYSLOGJOBMSG" ="{none|error}"

ジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogにも出力するかどうかを指定します。

詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 15.6.1 ジョブ実行時のエラーメッセージをsyslogに出力するための設定」を参照してください。

指定できる値
none

ジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogに出力しません。JP1/AJS3の状態は,統合トレースログで監視します。

error

ジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogに出力します。JP1/AJS3のエラー状態は,syslogで監視します。なお,このオプションを指定しても,統合トレースログプロセスは停止しないでください。

このパラメーターに「error」を指定した場合は,スケジューラーサービスの設定で環境設定パラメーターJOBSYSLOG(ジョブ実行開始・終了に関するメッセージのsyslogへの出力)の指定に関係なくジョブの異常終了メッセージ(KAVS0265-E)がsyslogへ出力されます。

環境設定パラメーターSYSLOGJOBMSGJOBSYSLOGの指定値によって出力されるメッセージを次の表に示します。

表2‒12 SYSLOGJOBMSGとJOBSYSLOGの指定値によって出力されるメッセージ

SYSLOGJOBMSGの指定値

JOBSYSLOGの指定値

none

abend

warning

hold

enddelay

all

none

KAVS0265-E

KAVS0269-W

KAVS0271-I

KAVS0248-I

KAVS0263-I

KAVS0264-I

KAVS0265-E

KAVS0266-I

KAVS0269-W

KAVS0271-I

error

KAVS0265-E

KAVS0265-E

KAVS0265-E

KAVS0269-W

KAVS0265-E

KAVS0271-I

KAVS0265-E

KAVS0248-I

KAVS0263-I

KAVS0264-I

KAVS0265-E

KAVS0266-I

KAVS0269-W

KAVS0271-I

(凡例)

−:該当なし

デフォルト値

none

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3の再起動後

(3) "MACROCHANGEFAIL"="{yes|no}"

ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗した場合に,状態を「起動失敗」にするかどうかを指定します。

詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 6.2.10 マクロ変数の展開失敗時の動作の設定」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 15.2.10 マクロ変数の展開失敗時の動作の設定」(UNIXの場合)を参照してください。

指定できる値
yes

ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗した場合に,状態を「起動失敗」にし,展開に失敗したマクロ変数が確認できるエラーメッセージを統合トレースログおよび実行結果詳細に出力します。

no

ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗しても,マクロ変数に定義した情報をそのまま文字列として扱い,処理を続行します。

デフォルト値

no

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3の再起動後

(4) "ADMACLIMIT"="{yes|no}"

スーパーユーザー権限またはAdministrators権限を持つOSユーザーにマッピングされたJP1ユーザーに対する,ユニット操作の権限を設定します。

指定できる値
yes

マッピングするOSユーザーに関係なく,JP1ユーザーに設定されたJP1権限レベルに従ってアクセス制限を行います。

no

スーパーユーザー権限またはAdministrators権限を持つOSユーザーにマッピングされたJP1ユーザーは,JP1権限レベルに関係なく,すべての操作を実行できます。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3の再起動後

注意事項

環境設定パラメーターADMACLIMIT「yes」に設定した環境で,JP1/AJS2 - Manager for Mainframeとサーバリンクジョブで連携する場合,JP1/AJS2 - Manager for Mainframeの環境設定パラメーターSVJOBEXECUSERに設定するサーバリンクジョブの実行ユーザーには,リンク先ルートジョブネットおよびその配下のユニットに対してJP1_AJS_Operator,JP1_AJS_Manager,またはJP1_AJS_AdminのJP1権限レベルを持つJP1ユーザーを設定するようにしてください。

(5) "CONNECTIONRESTRICTION"="{none|manager|agent|all}"

JP1/AJS3への接続を制限するための,接続元制限を有効にするかどうかを指定します。

JP1/AJS3のデータベース構成が互換用ISAM構成の場合,この環境設定パラメーターの設定は無視されます。

指定できる値
none

マネージャー用接続許可設定ファイルおよびエージェント用接続許可設定ファイルの設定を無効にします。

manager

マネージャー用接続許可設定ファイルの設定を有効にして,エージェント用接続許可設定ファイルの設定を無効にします。

JP1/AJS3 - Agentでは指定できません。

agent

JP1/AJS3 - Managerの場合は,エージェント用接続許可設定ファイルの設定を有効にして,マネージャー用接続許可設定ファイルの設定を無効にします。

JP1/AJS3 - Agentの場合は,エージェント用接続許可設定ファイルの設定を有効にします。

all

JP1/AJS3 - Managerの場合は,マネージャー用接続許可設定ファイルおよびエージェント用接続許可設定ファイルの設定を有効にします。

JP1/AJS3 - Agentの場合は,エージェント用接続許可設定ファイルの設定を有効にします。

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービスおよびJP1/AJS3 Queueless Agentサービスの両方が停止した状態から,どちらかのサービスを再起動したとき

注意事項
  • この環境設定パラメーターは,JP1/AJS3サービスおよびJP1/AJS3 Queueless Agentサービスの両方を停止した状態で変更し,変更後に各サービスを起動してください。

    JP1/AJS3サービスまたはJP1/AJS3 Queueless Agentサービスのどちらかが起動している状態でこの環境設定パラメーターを変更した場合は,両方のサービスを停止してから,各サービスを起動してください。

  • この環境設定パラメーターに「none」以外を指定していて,指定した値に対応する接続許可設定ファイルが環境設定ファイル格納フォルダにない場合,または接続許可設定ファイルの読み込みに失敗した場合,JP1/AJS3サービスまたはJP1/AJS3 Queueless Agentサービスが異常終了します。

(6) "LOGIPV6INFOALL"="{yes|no}"

統合トレースログ,イベントログ,syslog,実行結果詳細などの各種ログに出力するメッセージに,IPv6アドレスを追加で出力するかどうかを指定します。

追加でIPv6アドレスが出力されるメッセージを次に示します。メッセージの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 メッセージ1」を参照してください。

KAVT0009-E,KAVT0145-E,KAVT0268-W,KAVT0293-W,KAVT0559-E,KAVT0606-W,KAVT0612-W,KAVT0613-W,KAVT8343-W

指定できる値
yes

メッセージにIPv6アドレスを追加で出力します。

no

メッセージにIPv6アドレスを追加で出力しません。

デフォルト値

no

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3の再起動後