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JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)


4.5.8 JP1/AJS3 Console Viewの環境設定について検討する

JP1/AJS3 Console Viewの環境設定項目について説明します。運用が始まったらすぐに,運用形態に合わせてJP1/AJS3 Console Viewを使用できるようにするために,次に示す内容について検討しておいてください。

JP1/AJS3 Console Viewの環境設定もJP1/AJS3 - Viewと同様に,JP1/AJS3 Console Viewを起動しているホストごとや,ログインするJP1ユーザーごとに,運用形態や目的に合わせて設定することができます。

〈この項の構成〉

(1) [環境設定]ダイアログボックスの設定項目について検討する

JP1/AJS3 Console Viewの[環境設定]ダイアログボックスの設定項目について説明します。運用が始まったらすぐに,運用形態に合わせてJP1/AJS3 Console Viewを使用できるようにするために,次の表に示す内容について事前に検討しておきます。

注意事項

JP1/AJS3 Console Viewの[環境設定]ダイアログボックスの項目は,JP1/AJS3 - Viewの[環境設定]ダイアログボックスの項目とは異なります。

表4‒12 検討しておく[環境設定]ダイアログボックスの設定項目

タブ名

項目

起動

自動ログイン

操作

AJS3ユニット監視オブジェクトをダブルクリック

JP1/AJS3 - View起動時

業務スコープをダブルクリック(監視モード)

ウィンドウ

名称の改行

コメントの表示

ツールチップ表示(監視モード)

その他

トレースレベル

ログファイルの上限値

(a) [起動]タブ

JP1/AJS3 Console Viewの起動時に,自動的にJP1/AJS3 Console Managerにログインするかどうかを検討します。[ログイン]画面でログイン操作を省略したい場合に設定します。だたし,ログイン操作をしなくても,どんな人でもJP1/AJS3 Console Managerにログインできてしまうので,セキュリティ上に問題がある場合は使用しないでください。また,[起動]タブで指定された値は,JP1/AJS3 - Viewマシンのローカルファイルに保存されます。このローカルファイルには,特別なセキュリティは掛かっていません。自動ログイン機能を使用する場合は,OSのセキュリティを前提とした環境で使用してください。

なお,JP1/AJS3 Console ViewをJP1/IM - Viewから起動する場合,およびJP1/AJS3 Console Viewの起動コマンドでログイン情報を指定して起動した場合は,自動ログインの設定は無効となります。

(b) [操作]タブ

マップエリア上のアイコンをダブルクリックしたときの動作およびJP1/AJS3 Console ViewからJP1/AJS3 - Viewを起動するときの動作について検討します。

AJS3ユニット監視オブジェクトをダブルクリック

マップエリア上に表示されているAJS3ユニット監視オブジェクトアイコンをダブルクリックしたときに,[詳細定義]ダイアログボックス(定義モード),[詳細情報]ダイアログボックス(監視モード)を表示するのか,監視対象となるジョブネットに対してJP1/AJS3 - Viewを起動して表示させるのかどうかを選択できます。

JP1/AJS3 - View起動時

JP1/AJS3 Console ViewからJP1/AJS3 - Viewを起動する際に,[JP1/AJS3 - View]ウィンドウを表示するのか,[ジョブネットモニタ]ウィンドウを表示させるのかどうかを選択できます。

業務スコープをダブルクリック(監視モード)

マップエリア上の業務スコープアイコンをダブルクリックしたときに,ダブルクリックした現在のウィンドウで指定した業務スコープの内容を表示するのか,別のウィンドウで業務スコープの内容を表示するのかどうかを選択できます。

なお,この設定は監視モード時だけで有効です。定義モード時は常に現在のウィンドウで表示します。

(c) [ウィンドウ]タブ

マップエリア上のオブジェクトの名称,コメントの表示方法,およびアイコンにマウスカーソルを近づけたときに表示するツールチップの内容について検討します。

名称の改行

マップエリア上に表示されるオブジェクトの名称は,アイコン幅に収まる位置で改行されて表示されるようになっています。そのため,アイコン幅に収まらない名称を指定した場合は,途中で改行されて表示されるので名称が確認しにくいときがあります。そのようなときには,名称の命名規則などを考慮して必要に応じて改行する位置(文字数)を検討してください。

コメントの表示

マップエリア上の名称の下にコメントを表示したい場合は,コメントの先頭からの文字数を指定すると,指定した文字数分のコメントが表示されます。

特定のコメントだけ表示したい場合は,表示したくないコメントの先頭を非表示文字で指定するようにします。

また,特定の文字でコメントを改行表示させることもできます。

ツールチップ表示(監視モード)

マップエリア上のアイコンにマウスカーソルを近づけたときに表示するツールチップの表示内容として,オブジェクトのコメントを表示するか状態名を表示するかどうかを選択できます。

ツールチップに状態名を表示させると,[詳細情報]ダイアログボックスを表示しなくてもオブジェクトの状態が確認できるので,一時的にあるオブジェクトの状態を確認したいときなどには有効です。

なお,この設定は監視モード時だけで有効です。定義モード時は常にコメントを表示します。

(d) [その他]タブ

JP1/AJS3 Console Viewのログファイルに関する設定を検討します。

トレースレベル

ログファイルに出力する情報のレベルを選択します。指定できる値は,1,3,5です。値が大きいほど出力レベルが詳細になり,大量のログが出力されます。ログファイルの切り替えが頻繁に発生し,JP1/AJS3 Console Viewの処理速度が遅くなるおそれがあります。処理速度を遅くしたくない場合は,3以下を選択してください。

デフォルトは3です。

各トレースレベルの内容については,次のとおりです。

  • トレースレベル[1]

    エラー発生時の情報をログ出力する。

  • トレースレベル[3]

    エラー発生時の情報と,ユーザーがどのような操作をしたかを識別できる情報をログ出力する。

  • トレースレベル[5]

    エラー発生時の情報,ユーザーがどのような操作をしたかを識別できる情報,送受信データの内容についてログ出力する。

ログファイルの上限値

ログファイルサイズを設定できます。1〜512(単位:メガバイト)の値を設定できます。ここで設定した値を超えた場合,二つ目のログファイルが自動的に作成されます。二つ目のログファイルのサイズも,ここで設定した値になります。二つ目のログファイルも設定した値を超えた場合は,一つ目のログファイルに上書きされます。

ログファイルサイズの見積もりについては,「3.4.5 JP1/AJS3 - Viewのログファイルのサイズを見積もる」を参照してください。

(2) [表示色の設定]ダイアログボックスの設定項目について検討する

マップエリア上のアイコンの状態を表す色について検討します。設定する項目は次の二つです。

デフォルトのまま使用する場合は,検討する必要はありません。ただし,JP1/AJS3 - Viewでデフォルト以外の表示色を使用して,JP1/AJS3 - Viewと同じ表示色をJP1/AJS3 Console Viewでも使用したい場合は,JP1/AJS3 - Viewでの設定に従うようにすることを推奨します。