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JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)


4.2.1 JP1/AJS3のサービスの種類

JP1/AJS3 - Managerのサービス一覧を次の表に示します。

表4‒2 JP1/AJS3 - Managerのサービス一覧

サービス名

サービスの内容

JP1/AJS3サービス

ジョブやジョブネットの定義と実行を管理します。JP1/AJS3サービスの中には,スケジューラーサービスが含まれています。

JP1/AJS3 Databaseサービス

データベースの操作と運用コマンドを管理します。

JP1/AJS3 Mailサービス

Windows上のメールシステム連携で,メールの送信と受信監視を制御します。

JP1/AJS3 Console Managerサービス

JP1/AJS3 Console Viewで定義した監視対象の情報を保存したり,JP1/AJS3 Console Agentに指示して,監視対象の状態を取得したりします。

JP1/AJS3 Console Agentサービス

JP1/AJS3 Console Managerから指示を受け,自ホスト上の監視対象(ルートジョブネット)の状態を定期的に監視します。監視対象の状態に変更があれば,JP1/AJS3 Console Managerに通知します。

JP1/AJS3 Check Managerサービス

JP1/AJS3で定義したジョブの実行前チェックを行うために,JP1/AJS3 Check Agentサービスに指示して,チェック状態を取得します。

JP1/AJS3 Check Agentサービス

JP1/AJS3 Check Managerから指示を受け,JP1/AJS3で定義したジョブの実行前チェックを行います。

JP1/AJS3 Queueless Agentサービス

JP1/AJS3 - Managerからのキューレスジョブの実行要求を受け付けます。キューレスジョブを実行します。

JP1/AJS3 Queueless File Transferサービス

キューレスジョブ管理プロセスからのファイル転送要求を受け付けます。キューレスジョブ管理プロセスに対して,転送ファイル,および標準エラー出力ファイルのデータを転送します。

組み込みDBがバージョン10-00より前の方式の場合は,JP1/AJS3 Database ClusterServiceサービスも起動します。JP1/AJS3 Database ClusterServiceサービスは,データベースのクラスタ環境での動作を管理します。

JP1/AJS3 - Agentのサービス一覧を次の表に示します。

表4‒3 JP1/AJS3 - Agentのサービス一覧

サービス名

サービスの内容

JP1/AJS3サービス

業務を実行します。

JP1/AJS3 Mailサービス

Windows上のメールシステム連携で,メールの送信と受信監視を制御します。

JP1/AJS3 Queueless Agentサービス

JP1/AJS3 - Managerからのキューレスジョブの実行要求を受け付けます。キューレスジョブを実行します。

JP1/AJS3 Check Agentサービス

JP1/AJS3 Check Managerから指示を受け,JP1/AJS3で定義したジョブの実行前チェックを行います。

注意事項
  1. JP1/AJS3 Databaseサービスのサービス名には,インストール時に設定するセットアップ識別子が表示されます。組み込みDBがバージョン10-00より前の方式の場合に起動するJP1/AJS3 Database ClusterServiceサービスのサービス名にも,インストール時に設定するセットアップ識別子が表示されます。セットアップ識別子については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス2 2. セットアップコマンド ajsembdbsetup」の-idオプションの説明を参照してください。

  2. UNIXの場合は,スーパーユーザーで各サービスを起動してください。

  3. JP1/AJS3で業務を定義・実行するときには,JP1/BaseサービスおよびJP1/AJS3サービスを起動しておきます。JP1/AJS3サービスを起動する前に,JP1/Baseサービスを起動しておいてください。業務の定義・実行を終了する場合は,JP1/BaseサービスおよびJP1/AJS3サービスを終了します。

  4. マネージャー・エージェント構成の場合は,JP1/AJS3 - ManagerおよびJP1/AJS3 - Agentの両方で,JP1/AJS3サービスを起動・終了します。

  5. JP1/AJS3サービスを起動したあとは,システム日時を変更しないでください。JP1/AJS3サービス起動後のシステム日時の変更は,ジョブネットの実行スケジュールに影響を与えます。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 8.9.3 システムの日時を変更する」を参照してください。

  6. JP1/AJS3 - Viewから実行登録したジョブネットを操作する場合は,JP1/AJS3 - Viewの起動時に,JP1/AJS3 - View側のタイムゾーンを接続先のJP1/AJS3サービスのタイムゾーンに合わせてください。

    JP1/AJS3 - Viewからジョブネットを操作する際,JP1/AJS3サービスが起動しているタイムゾーンの時刻がJP1/AJS3 - Viewに反映(表示)されます。そのため,タイムゾーンが異なると,実際に操作した時間とJP1/AJS3 - Viewに表示される時間がタイムゾーンの時差の分ずれることになります。詳細については,「2.4.1 システムのタイムゾーンについて検討する」を参照してください。

  7. Windowsのメールシステム連携機能を使用する場合は,JP1/AJS3 Mailサービスとデスクトップ上のメール監視プロセスのどちらを使用するか選択します。メール監視プロセスを選択した場合,JP1/AJS3 Mailサービスは起動されません。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド 2.3.4 メールシステム連携のための環境設定をする」を参照してください。

  8. JP1/AJS3 Databaseサービスは,JP1/AJS3によって制御されているため,通常の運用では操作する必要はありません。組み込みDBがバージョン10-00より前の方式の場合は,JP1/AJS3 Database ClusterServiceサービスも起動しますが,通常の運用では操作する必要はありません。組み込みDBを手動で操作する必要がある場合だけ操作してください。