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JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)


3.1.3 JP1/AJS3 Console Viewのレスポンス

JP1/AJS3 Console Viewのレスポンス時間は,次の式で近似値を算出できます。

レスポンス時間=

JP1/AJS3 Console Managerでの処理時間

+ データ転送時間

+ 描画時間

〈この項の構成〉

(1) JP1/AJS3 Console Managerでの処理時間

JP1/AJS3 Console Managerとして使用するマシンの処理性能が低い場合は,JP1/AJS3 Console Managerの処理時間が長くなります。

JP1/AJS3 Console Managerでの処理を次に示します。

(a) 接続(ユーザー認証)

JP1/AJS3 Console ViewからJP1/AJS3 Console Managerに接続する場合は,ユーザー認証の処理のため,認証サーバにアクセスします。

このため,認証サーバのマシンが起動していない場合や,複数の認証サーバを使用するような運用をしている場合は,その分処理時間が長くなり,JP1/AJS3 Console Viewでは通信処理がタイムアウトし,エラーメッセージ「KAVC4506-E 接続先からの応答待ちにタイムアウトしました。」が表示されることがあります。

この認証時のタイムアウト値のデフォルトは300秒です。このタイムアウト値はカスタマイズできます。ただし,適切なタイムアウト値は,ネットワークの状態,マシン性能などによって大きく異なります。使用している環境でレスポンス時間を測定し,適切な値を見積もってください。

タイムアウト値のカスタマイズについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 14.2.4 通信オプションを設定する」を参照してください。

(b) 定義データの取得および更新

JP1/AJS3 Console ViewからJP1/AJS3 Console Managerに定義データを取得する場合,および定義データを更新する場合,JP1/AJS3 Console Manager側の処理は,ディスクに格納されている定義を参照・更新することが中心となるため,ディスクI/O性能に影響を受けます。

JP1/AJS3 Console Viewで通信処理がタイムアウトした場合は,エラーメッセージ「KAVC4506-E接続先からの応答待ちにタイムアウトしました。」が表示されることがあります。

この時のタイムアウト値のデフォルトは300秒です。このタイムアウト値はカスタマイズできます。ただし,適切なタイムアウト値は,ネットワークの状態,マシン性能などによって大きく異なります。使用している環境でレスポンス時間を測定し,適切な値を見積もってください。

また,より安定した性能を実現するためには,ほかの業務のディスクI/O頻度など,サーバマシン全体の負荷を見積もる必要があります。

タイムアウト値のカスタマイズについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 14.2.4 通信オプションを設定する」を参照してください。

(2) データ転送時間

データ転送時間は,JP1/AJS3 Console ViewとJP1/AJS3 Console Manager間のネットワーク性能に影響を受けます。また,多数のオブジェクトを画面に表示している場合は,その分,画面を表示するまでの時間が長くなります。

(3) 描画時間

JP1/AJS3 Console Viewの表示性能は,基本的にはJP1/AJS3 Console Viewホストのマシン性能の影響を受けます。JP1/AJS3 Console Viewホストの処理速度が遅い場合,描画時間が長くなります。