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JP1 Version 10 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


5.11.20 仮想サーバ作成確認

機能

VMware vSphere環境に,指定されたテンプレートから新規仮想サーバが作成できることを確認します。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・vCenterサーバ

 VMware vCenter Serverがインストールされているサーバです。

・ESXサーバ

 VMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)がインストールされているサーバです。

・vCenter操作サーバ(実行対象サーバ)

 VMware vSphere PowerCLIがインストールされているサーバです。JP1/AOによりこのサーバに部品が転送され,実行されます。

・仮想サーバ

 vCenterサーバおよびVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)により管理されている仮想サーバです。

この部品で確認している項目を次に示します。

・指定されたテンプレートがvCenterサーバ上に登録されているかを確認します。

テンプレートがvCenterサーバ上に登録されていない場合はNGとなります。

・指定されたESXサーバがvCenterサーバ上に登録されているかを確認します。

ESXサーバがvCenterサーバ上に登録されていない場合はNGとなります。

・指定されたデータストアがESXサーバ上に登録されているかを確認します。

データストアがESXサーバ上に登録されていない場合はNGとなります。

・指定されたESXサーバ上のデータストアに,テンプレートを展開できる容量が空いているかを確認します。

テンプレートの容量が,データストアの空き容量を超過している場合はNGとなります。

比較に使用するテンプレートの容量は,テンプレートに設定している仮想ディスクの「プロビジョニングしたストレージ」の容量です。

・指定されたリソースプール(リソースプール,クラスタ,vApp)がvCenterサーバ上に登録されているかを確認します。

リソースプールがvCenterサーバ上に登録されていない場合はNGとなります。

・指定された仮想サーバ名がvCenterサーバ内で使用されていないかを確認します。

仮想サーバ名がvCenterサーバ内で既に使用されている場合はNGとなります。

利用場面

ESXサーバに新規仮想サーバを作成する場合に,ESXサーバに新規仮想サーバを作成できるかを事前確認することができます。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 10-12以降

【実行対象システム内前提製品】

(1)vCenterサーバの前提製品

 ・VMware vCenter Server 6.0,5.5,5.1,5.0,4.1,4.0

(2)ESXサーバの前提製品

 ・VMware vSphere ESXi 6.0,5.5,5.1,5.0 またはVMware ESX Server 4.1,4.0

(3)仮想サーバの前提OS

vCenterサーバの前提製品/仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)/vCenter操作サーバの前提製品がサポートする構成の範囲で,次のOSがサポート範囲です。

 ・Windows Server 2008 Standard/Enterprise (x86/x64),Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform (x86),Red Hat Enterprise Linux 5 (x86),Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform (AMD/Intel 64),Red Hat Enterprise Linux 5 (AMD/Intel 64)(vCenter4.1以降。vCenter4.0では未サポート)

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64) (vCenter4.1以降。vCenter4.0では未サポート)

【実行対象システム内前提製品の使用条件】

(1)VMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)がVMware vCenter Serverで管理されていること。

(2)VMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)上の設定に関する条件

 ・データストアが登録済みであること。

 ・ポートグループが設定済みであること。仮想サーバに設定するポートグループは,標準仮想スイッチ(vNetwork 標準スイッチ/vSphere 標準スイッチ)を使ったネットワーク上のポートグループを指定してください。

 ・デプロイに使用するテンプレートが作成済みであること。

 ・仮想サーバをリソースプールに格納する場合,リソースプール,クラスタ,vAppの名称が一意であること。

  クラスタとvApp,クラスタとリソースプールの組み合わせなど,種別が異なっていても,同じ名前にすることはできません。

(3)デプロイに使用するテンプレートに関する条件

 ・VMware Toolsがインストール済みであること。

 ・リモートコマンドが実行可能な設定であること。Windowsの場合は管理共有,Linuxの場合はSSHが有効になっていること。

 ・NICが設定してあること(最大2個まで)。

 ・Windowsの場合,Administrator のパスワードを空にしておくこと。

 ・仮想サーバのテンプレート化を実施する際には,仮想サーバが停止した状態でテンプレート化をすること。

(4)仮想サーバに関する条件

 ・同一のVMware vCenter Serverの管理下において,仮想サーバ名が重複しないこと。

【実行対象サーバ内前提製品】

 ・VMware vSphere PowerCLI 6.0 Release1,5.8 Release1,5.5 Release2,5.5 Release1,5.1 Release2,5.0

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

実行権限

(1)VMware vCenter Serverに接続するユーザーに,次の権限が必要です。

 システム管理者ロール

バージョン

01.12.00

カテゴリ

VirtualMachine/vSphere

タスクログに表示される部品の名称

vsphereCheckTemplateSpec

戻り値

戻り値

説明

0

正常

23

異常(環境不正) 前提環境不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

VMware.vCenterServerName

vCenterサーバ名

VMware vCenter Serverのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

VMware.userName

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名を指定します。

− 

入力

○ 

VMware.password

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワード

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワードを指定します。

− 

入力

○ 

VMware.portNumber

VMware vCenter Server接続用ポート番号

VMware vCenter Serverに接続するためのポート番号(VMware vCenter ServerのWebサービス用)を指定します。指定しなかった場合には,VMware vCenter Serverで設定されているデフォルト値で接続します。

443

入力

△ 

VMware.protocol

VMware vCenter Server接続用プロトコル

VMware vCenter Serverに接続するためのプロトコルを指定します。

https

入力

○ 

VMware.vmHostName

ESXサーバ名

VMware vCenter Serverが管理する[ホストおよびクラスタ]に表示されるESXサーバ名を指定します。

− 

入力

○ 

VMware.dataStoreName

データストア名

データストアの名称を指定します。

− 

入力

○ 

VMware.templateName

テンプレート名

仮想サーバの基となるテンプレート名を指定します。

− 

入力

○ 

VMware.vmName

仮想サーバ名

仮想サーバの名称を指定します(VMware vCenter Serverにおける仮想サーバの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。

− 

入力

○ 

VMware.resourcePoolName

リソースプール名

仮想サーバを格納するリソースプール,vApp,クラスタを指定します。

− 

入力

△ 

VMware.portGroupName

ポートグループ名

仮想サーバに現在設定されているポートグループ名(変更前)を指定します。

− 

入力

△ 

VMware.portGroupNameNew

ポートグループ名(変更後)

仮想サーバに新しく設定するポートグループ名を指定します。

− 

入力

△ 

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△ 

common.CheckTemplateResult

仮想サーバ作成確認のチェック結果

仮想サーバを作成できるかどうか確認した結果を格納します。

− 

出力

△