5.6.2 Windowsネットワークの設定
機能
この部品は,仮想サーバ(Windows)のOSが認識しているNICに対してIPアドレスを設定します。IPアドレス設定をするとき,ドメイン設定もあわせて行えます。
この部品が前提とするサーバを次に示します。
・実行対象サーバ
部品を実行し,IPアドレスを設定する仮想サーバです。
最大4個までIPアドレスを設定することができます。IPアドレスを設定するNICが無効になっていた場合,NICを有効にしたあと,IPアドレスの設定を行います。仮想サーバが持つNICの数によってIPアドレスの設定順序は次のようになります。
・仮想サーバがNICを1個持つ場合
NICには,IPアドレス(1個目用)>IPアドレス(2個目用)>IPアドレス(3個目用)>IPアドレス(4個目用)の順で最初に指定されていたIPアドレスを設定します。その他のIPアドレスは破棄されますのでご注意ください。
・仮想サーバがNICを2個以上の場合
NICには,IPアドレス(1個目用)>IPアドレス(2個目用)>IPアドレス(3個目用)>IPアドレス(4個目用)の順でIPアドレスを設定します。IPアドレスの指定に空きがある場合,詰めて設定します。例えば,指定するIPアドレスがIPアドレス(1個目用),IPアドレス(2個目用),IPアドレス(4個目用)の場合(IPアドレス(3個目用)がない場合),IPアドレス(4個目用)は仮想マシンの3つ目のNICに設定します。入力したIPアドレスの数が,仮想サーバが持つNICの数より多い場合,超えた分のIPアドレスは破棄されますのでご注意ください。
指定されたNICに既に同一IPアドレスが設定されていた場合,そのNICのIPアドレス設定を行いません。
利用場面
この部品は,OSの認識しているNICにIPアドレスを設定する場合,およびドメイン参加をする場合に使用できます。
前提条件
【システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。
【システム内前提製品】
JP1/Automatic Operation 10-12以降
【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】
・Windows Server 2008 Standard/Enterprise (x86/x64),Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter
・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter
ただし,Server Coreインストール環境は除く。
【実行対象サーバ内前提製品の使用条件】
なし。
注意事項
(1)JP1/AOサーバとの通信に使用しているNICのIPアドレスは変更しないでください。JP1/AOサーバとの通信が切断され,タスクが異常終了します。例えば,ローカル エリア接続のNICをJP1/AOサーバとの通信に使用している場合は,既に設定されているIPアドレスをIPアドレス(VM1個目用)に指定し,ローカル エリア接続のNICに対してIPアドレス設定が行われないようにしてください。
(2)仮想サーバのOSに設定するIPアドレスについて,IPアドレスとして設定できない値は入力しないでください。例えば,ネットワークアドレスやブロードキャストアドレス,「0.0.0.0」や「255.255.255.255」などの特殊なアドレスは指定できません。入力した場合,仮想サーバのデプロイはエラーとなります。また,IPアドレス(管理用)には,JP1/AOサーバと通信できるIPアドレスを入力してください。正しいアドレスであっても,デプロイに失敗するおそれがあります。
(3)仮想サーバに設定するIPアドレスは,他のサーバと重複しないようにしてください。他のサーバとIPアドレスが重複していると,仮想サーバのNICが無効状態となり,タスクが異常終了する場合があります。
(4)ドメイン参加をする場合は,ドメイン名,ドメイン ユーザー名,ドメイン パスワードが必須となります。どれかの指定がない場合,またはドメイン参加に失敗した場合,OSの現在の設定を引き継ぎます。
(5)IPアドレス,サブネットマスクは,2つの情報をすべて指定してください。どれかの指定がない場合,IPアドレス,サブネットマスク,およびデフォルトゲートウェイの設定は行われません。
バージョン
01.12.00
カテゴリ
OperatingSystem/Windows/Basic
タスクログに表示される部品の名称
osSetNetworkSetting
戻り値
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
正常 |
27 |
異常(エラー内容はタスクログで確認) |
41 |
異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知) |
プロパティ一覧
プロパティ一覧を次の表に示します。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
デフォルト値 |
入出力種別 |
必須区分 |
---|---|---|---|---|---|
plugin.destinationHost |
実行対象サーバのホスト名 |
この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
○ |
OS.ipAddressMan |
IPアドレス(VM1個目用) |
仮想サーバに設定する1個目のIPアドレスを指定します。 IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.subnetMaskMan |
サブネットマスク(VM1個目用) |
仮想サーバに設定する1個目のサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.defaultGWMan |
デフォルトゲートウェイ(VM1個目用) |
仮想サーバに設定する1個目のデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.dnsMan |
DNSサーバのIPアドレス(VM1個目用) |
仮想サーバに設定する1個目のDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.ipAddress2 |
IPアドレス(2個目用) |
仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.subnetMask2 |
サブネットマスク(2個目用) |
仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.defaultGW2 |
デフォルトゲートウェイ(2個目用) |
仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.dns2 |
DNSサーバのIPアドレス(2個目用) |
仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.ipAddress3 |
IPアドレス(3個目用) |
仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.subnetMask3 |
サブネットマスク(3個目用) |
仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.defaultGW3 |
デフォルトゲートウェイ(3個目用) |
仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.dns3 |
DNSサーバのIPアドレス(3個目用) |
仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.ipAddress4 |
IPアドレス(4個目用) |
仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.subnetMask4 |
サブネットマスク(4個目用) |
仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.defaultGW4 |
デフォルトゲートウェイ(4個目用) |
仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.dns4 |
DNSサーバのIPアドレス(4個目用) |
仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
△ |
OS.domainName |
ドメイン名 |
仮想サーバが所属するドメイン名を指定します。 |
− |
入力 |
△ |
OS.domainUserName |
ドメインのユーザー名 |
仮想サーバが所属するドメインのユーザー名を指定します。ワークグループ/ドメインの選択で"DOMAIN"を選択した場合,入力する必要があります。 |
− |
入力 |
△ |
OS.domainUserPassword |
ドメインのパスワード |
仮想サーバが所属するドメインのパスワードを指定します。ワークグループ/ドメインの選択で"DOMAIN"を選択した場合,入力する必要があります。 |
− |
入力 |
△ |
common.flagSucceedDomain |
ドメイン参加処理の成否 |
ドメインに参加できたとき(TRUE),ドメインに参加できなかったとき(FALSE)を格納します。 |
− |
出力 |
△ |
common.returnValue |
部品の戻り値 |
この部品の戻り値が格納されます。 |
− |
出力 |
△ |