Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Performance Management - Agent Option for Service Response


6.2.1 [IE Recorder](メイン)画面

IEシナリオを定義する画面です。[IE Recorder](メイン)画面には,画面上で行ったInternet Explorerの操作をIEシナリオとして記録する記録モード,IEシナリオを編集する編集モード,IEシナリオを再生して応答時間を計測する再生モードの3つのモードがあります。

図6‒3 [IE Recorder](メイン)画面

[図データ]

表示項目について説明します。

タイトルバー

IE RecorderのタイトルとIE Recorderに表示されているIEシナリオファイル名が表示されます。

ツールバー

[IE Recorder](メイン)画面でよく使う機能がボタンとして表示されます。

[図データ][前に戻る]ボタン

URL履歴の1つ前のページをIEウィンドウに表示します。

[図データ][次に進む]ボタン

URL履歴の1つあとのページをIEウィンドウに表示します。

[図データ][中止]ボタン

IEウィンドウへのページの表示を中止します。

[図データ][更新]ボタン

IEウィンドウに表示されているページを更新します。

[図データ][新規作成]ボタン

IEシナリオを新規に作成します。

[図データ][開く]ボタン

既存のIEシナリオファイルを開いて,IEシナリオを表示します。

[図データ][保存]ボタン

記録,編集したIEシナリオを上書きして保存します。

[図データ][記録]ボタン

IEシナリオを記録します。

[図データ][再生]ボタン

IEシナリオを再生します。

[図データ][ステップ再生]ボタン

IEシナリオの操作を1つずつ再生します。

[図データ][記録/再生の停止]ボタン

IEシナリオの記録または再生を停止します。

[図データ][スコープ起点の設定]ボタン

[スコープ起点の設定]画面を表示し,起点を設定したいスコープを選択します。起点として選択したスコープは,操作リストで選択している操作の前に追加されます。

[図データ][スコープ終点の設定]ボタン

[スコープ終点の設定]画面を表示し,終点を設定したいスコープを選択します。終点として選択したスコープは,操作リストで選択している操作のあとに追加されます。

[図データ][計測テスト]ボタン

記録したIEシナリオを再生して,計測をテストします。

アドレスバー

IEウィンドウで行われたナビゲーションの内容(URL)が表示されます。ナビゲーションの履歴は保持しないため,ドロップダウンリストにはIE Recorder動作条件定義ファイルに定義されているURLが表示されます。

また,URLを入力して[図データ]をクリックするか,Enterキーを押すと,IEウィンドウの部分にURLのページが表示されます。

[図データ][移動]ボタン

[アドレス]に入力されたURLのページをIEウィンドウの部分に表示します。

ホスト名をIPアドレスで指定する際,IPアドレスがIPv4アドレスの場合は,10進ドット表記(例:http://172.16.233.12/example.html)で指定してください。IPアドレスがIPv6アドレスの場合は,16進コロン表記を[ ]で囲んで(例:http://[ACE6:45:75:91::1]/example.html)指定してください。

IEウィンドウ

[アドレス]に入力したURLのページが表示されます。IEウィンドウでは,Internet Explorerと同様の操作ができます。なお,IEウィンドウをキーボードで操作すると,正しく記録されないことがあるため,マウスで操作してください。タブには,表示されたページのタイトルが表示されます。IEウィンドウ操作時に新規にウィンドウが表示されると,ウィンドウを表示するためのタブが追加されます。IE ウィンドウ内でスクリプトを用いてウィンドウを閉じるとタブが閉じます。ただし,タブが1つしかないときにはタブを閉じることはできません。

開かれているタブと操作の結果について次の表に示します。

表6‒1 開かれているタブの数と操作結果

項番

IEウィンドウ内のタブ数

操作

操作結果

1

1個※1

ウィンドウを開く※2

新規ウィンドウの内容を新規タブで開きます。

2

ウィンドウを閉じる※3

開いているタブを閉じ,直後に空白ページを表示した新しいタブを1つ作成します。

3

2個以上

ウィンドウを開く※2

新規ウィンドウの内容を新規タブで開きます。

4

ウィンドウを閉じる※3

タブを閉じます。閉じるタブは,スクリプトの内容に依存します。

5

タブを閉じる

タブを閉じます。

メニューからタブを閉じた場合はアクティブなタブを,コンテキストメニューからタブを閉じた場合はクリックしたタブを閉じます。

注1

これらの操作によってIE Recorderのモードは変更されません。

注2

新しいタブをメニューから開くことはできません。

注※1

タブが1つしかないときにはタブを閉じることはできません。

注※2

IEウィンドウ内での「ウィンドウを開く」操作とは,次の操作を表します。

・[Shift]を押しながらリンクをクリックする。

・HTMLソースにtarget=_blankが設定されているリンクをクリックする。

・スクリプトで新しいウィンドウを開く。

注※3

IEウィンドウ内での「ウィンドウを閉じる」操作とは,次の操作を表します。

・スクリプトでウィンドウを閉じる。

注意事項

IEシナリオを定義する際は,次の点に注意してください。

  • IEウィンドウの動作は,PFM - Agent for Service ResponseがインストールされているマシンのInternet Explorerの設定などに依存します。したがって,IEシナリオを定義する際,Internet Explorerの動作に影響を与えるようなアプリケーションが動作している環境では,IE Recorderも同じ影響を受けることになります。

  • IEウィンドウ内に表示されるページで,ウィンドウのリサイズなど,ウィンドウ自体を制御するスクリプトを実行した場合,正常に動作しないことがあります。なお,新規にウィンドウを起動してページを表示するようなスクリプトは実行できます。

操作リスト

記録した操作情報や,スコープの起点および終点がツリー状に表示されます。

操作リストの表示形式を次に示します。

操作情報
   +--タグ情報
   |    +--タグ名:タグ名
   |    +--属性
   |    |   +--属性名=属性値
   |    |   ...
   |    +--インナーテキスト:インナーテキストの内容
   |    +--タグ位置
   |    |   +--同一タグ:同一タグ中の順序
   |    |   +--同一インナーテキスト:同一インナーテキスト中の順序
   |    +--同一タグ数:同一タグ数
   |    +--同一インナーテキスト数:同一インナーテキスト数
   |    +--画面遷移:「あり」または「なし」

操作リストには設定したスコープ情報が表示されます。スコープ情報の表示形式を次に示します。

+操作情報1

+起点スコープ情報

+操作情報2

+終点スコープ情報

+操作情報3

操作情報

各操作の情報が次の形式で表示されます。

操作アイコン 操作番号 操作名 値

操作番号は,操作リスト内で操作に付けられる番号です。操作番号は1から始まり,先頭の操作から昇順に表示されます。操作が削除された場合は,先頭の操作から操作番号が採番されます。なお,スコープは採番の対象になりません。

操作リストに表示される操作情報のうち,操作アイコン,操作名,および値について次の表に示します。

表6‒2 操作リストに表示される操作情報

操作アイコン

操作名

説明

[図データ]

リンククリック

インナーテキストの値

IEウィンドウに表示されるページのリンクをクリックする操作です。

[図データ]

テキスト入力

テキストフィールドに入力された値(パスワードは表示されません)

IEウィンドウに表示されるページのテキストフィールドへの入力操作です。

[図データ]

チェック

インナーテキストの値

IEウィンドウに表示されるページのチェックボックスまたはラジオボタンをチェックする操作です。

[図データ]

選択

インナーテキストの値

IEウィンドウに表示されるページのドロップダウンメニューを選択する操作です。

[図データ]

ボタンクリック

インナーテキストの値

IEウィンドウに表示されるページのボタンをクリックする操作です。

[図データ]

アドレス入力

アクセスしたページのURL

IEウィンドウのアドレスバーにURLを入力し,[図データ]をクリックまたはEnterキーを押す操作です。 

[図データ]

進む

IEウィンドウのメニュー項目から[次に進む]を選択する操作,または[図データ]をクリックする操作です。

[図データ]

戻る

IEウィンドウのメニュー項目から[前に戻る]を選択する操作,または[図データ]をクリックする操作です。

[図データ]

更新

IEウィンドウのメニュー項目から[更新]を選択する操作,または[図データ]をクリックする操作です。

[図データ]

ナビゲーション

アクセスしたページのURL

URLアクセスを表す操作です。ただし,リンククリック(操作に依存するもの)ではなく,アドレスバーにURLを入力するなどの操作に依存しないURLにアクセスする操作です。

[図データ]

タブを閉じる

タブに表示されたページのタイトル

IEウィンドウに開かれているタブを閉じる操作です。

[図データ]

ポップアップダイアログ

IEウィンドウ操作時に表示されるポップアップダイアログへの操作です。

[図データ]

タグ名タグ

IE Recorderを使用して標準で記録するタグの中で,「リンククリック」,「テキスト入力」などの具体的な操作名を持たないタグへの操作です。

[図データ]

ユーザー定義操作名

ユーザーによって定義された操作を表します。なお,操作名のユーザー定義は,動作条件計測ファイル(jpcvierec.conf)に登録することで可能です。

(凡例)

−:表示されません。

タグ情報

タグ情報には,操作を記録したときの情報が表示されます。操作リストに表示されるタグ情報の内容について次の表に示します。

表6‒3 操作リストに表示されるタグ情報

表示される情報

説明

タグ名

記録した操作のタグ名が表示されます。

属性

タグに含まれる属性が表示されます。属性を複数持っている場合は,すべての属性が表示されます。

また,HTMLファイルに定義されていない属性であってもデフォルト値がある属性は表示されます。

インナーテキスト

開始タグと終了タグに囲まれたインナーテキストが表示されます。

タグ位置

同一タグ

HTMLファイル中に存在する同一のタグの中で,先頭から数えて何番目に位置しているのかが表示されます。

同一インナーテキスト

HTMLファイル中に存在する同一のインナーテキストを持つタグの中で,先頭から数えて何番目に位置しているのかが表示されます。

同一タグ数

記録時にHTMLファイル中に存在するタグのうち,[タグ名]に表示されるタグと同一のタグの個数が表示されます。同一タグ数には,操作したタグ自体も含まれます。

同一インナーテキスト数

記録時にHTMLファイル中に記録されるタグのうち,同じインナーテキストを持つタグの個数が表示されます。同一インナーテキスト数には,操作自体も含まれます。

画面遷移

画面遷移が発生したかどうかが,「あり」または「なし」で表示されます。※1

注※1

常に「なし」が表示されます。

[ステータスバー]

IEウィンドウでの操作状況,ページ処理状況,およびIE Recorderのモードが表示されます。

操作状況

Internet Explorerを操作したときと同様の情報が表示されます。例えば,ページを表示したときは「ページが表示されました」というメッセージが表示され,リンクをポイントしたときは,リンク先のページのURLが表示されます。

ページ処理状況

IEウィンドウに表示中のページの処理状況がプログレスバーで表示されます。

IE Recorderのモード

モードによって次の情報が表示されます。

  • 編集モード

    ステータスバーには何も表示されません。

  • 記録モード

    ステータスバーに「記録モード」と表示されます。

  • 再生モード

    ステータスバーに「再生モード」と表示されます。

[IE Recorder](メイン)画面のメニュー項目を次の表に示します。

表6‒4 [IE Recorder](メイン)画面のメニュー項目

メニューバー

メニューコマンド

機能

ファイル

新規作成

IEシナリオを新規に作成します。

開く

既存のIEシナリオファイルを開いて,IEシナリオを表示します。

上書き保存

記録,編集したIEシナリオを上書きして保存します。

名前を付けて保存

記録,編集したIEシナリオをファイル名を指定して保存します。

終了

[IE Recorder](メイン)画面を終了します。

編集

操作の削除

操作リストから選択した操作を1つ削除します。

選択された操作以降をすべて削除

操作リストから選択した操作以降の操作を一括して削除します。

操作の設定

[操作の設定]画面を表示し,操作ごとの設定項目を表示,編集できます。対象のHTMLファイルが記録後に変更される場合や,記録時の意図どおりに再生できない場合に設定します。

パスワードの変更

[パスワードの変更]画面を表示し,IEシナリオを記録したときのパスワードを変更できます。変更できるパスワードの種類については,「6.2.3 [パスワードの変更]画面」を参照してください。

IE Recorderの設定

[IE Recorderの設定]画面を表示し,IEシナリオの記録および再生に関して設定します。

表示

移動

前に戻る

URL履歴の1つ前のページをIEウィンドウに表示します。

次に進む

URL履歴の1つあとのページをIEウィンドウに表示します。

ホームページ

ホームページとして設定したページをIEウィンドウに表示します。

中止

IEウィンドウへのページの表示を中止します。

更新

IEウィンドウに表示されているページを更新します。

ソース

IEウィンドウに表示されているページのHTMLソースコードを表示します。なお,HTMLが存在しないページは表示できません。

ソース表示を禁止されているページのソースコードも表示できます。

タブを閉じる

IEウィンドウのタブを閉じます。

アクション

記録

IEシナリオを記録します。

操作が1つ以上記録されている場合,追加記録します。

再生

IEシナリオを再生します。記録したIEシナリオが正しく再生できることを確認するために使用します。

ステップ再生

IEシナリオの操作を1つずつ再生します。1ステップごとに再生されるため,再生されたページを確認し,次に操作するリンクを確認することができます。

停止

IEシナリオの記録および再生を停止します。

ブレークポイントの設定

指定した操作をブレークポイントとして設定します。ブレークポイントは複数設定することができます。IEシナリオを確認するために,再生を途中で停止するときに使用します。

ブレークポイントの解除

ブレークポイントを解除します。ステップ再生で一時停止していた操作をこの操作で解除しても,再生は再開されません。

計測テスト

記録したIEシナリオを再生して,計測をテストします。しきい値の目安,タイムアウト値,再生失敗時の要因の確認をするために使用します。

スコープ

起点の設定

[スコープ起点の設定]画面を表示し,起点を設定したいスコープを選択します。選択したスコープの起点が,操作リストで選択している操作の前に追加されます。

終点の設定

[スコープ終点の設定]画面を表示し,終点を設定したいスコープを選択します。選択したスコープの終点が,操作リストで選択している操作のあとに追加されます。

スコープの解除

IEシナリオに設定したスコープの起点と終点を解除します。

スコープ名の変更

操作リストで選択しているスコープの名称を変更します。

スコープ一覧

スコープ一覧を表示します。

ツール

計測条件の簡易登録

表示しているIEシナリオの情報を基に,計測条件登録ファイルに計測条件を簡易的に登録します。計測条件の簡易登録を実行するときは,必ずPFM - Agent for Service Responseを停止させてください。

IEシナリオファイルが存在する場合,計測条件登録ファイルに次の計測条件を新規登録します。

TASKID:若い番号から未使用のタスクIDを付加

TASKLABEL:「IE Scenario-<TaskID>」(<TaskID>には,TASKIDで取得した値が入ります)

INTERVAL:「180」

TIMEOUT:「30」

IESCENA_FILE:IEシナリオファイル名

計測条件登録ファイルの編集

テキストエディタで計測条件登録ファイルを開き,編集します。計測条件登録ファイルを編集するときは,必ずPFM - Agent for Service Responseを停止させてください。

インターネットオプション

Windowsの[インターネットのプロパティ]ダイアログを表示します。

ヘルプ

バージョン情報

PFM - Agent for Service Responseのバージョン情報を表示します。

計測条件登録ファイルの編集をPFM - Web Consoleで行う場合は,PFM - Agent for Service Responseを事前に停止する必要がありません。そのため,計測条件登録ファイルは,PFM - Web Consoleで編集することを推奨します。

IE シナリオ再生時の動作

記録したIEシナリオを再生すると操作する個所に色が付きます。

  • 再生時

    記録した操作を1つ再生するたびに次に操作する対象個所に色が付きます。

  • ステップ再生時

    ステップ再生するたびに次の操作対象に色が付いた状態で停止します。

  • ブレークポイントまでの再生時

    停止後で最初の操作対象に色が付いた状態で停止します。

  • 再生途中に[操作の設定]画面で[操作対象]の絞り込み条件またはタグの位置を変更した場合

    色を付ける位置を変更します。変更後に操作対象が見つからない場合は色が消えます。

Internet Explorerのウィンドウがアクティブな状態のときに使用できないIEレコーダのアクセラレータキーについて

Internet Explorerのウィンドウがアクティブな状態にあるときは,Internet Explorerのショートカットキーを動作させない設定が優先されて,IEレコーダのメニューバーに設定されているアクセラレータキーの一部が動作しません。

Internet Explorerのショートカットキーを動作させない設定が優先されたときに影響を受けるアクセラレータキーを次の表に示します。Internet Explorerのショートカットキーについては,Internet Explorerのヘルプで確認してください。

表6‒5 Internet Explorerのショートカットキーを動作させない設定で影響を受けるIEレコーダのアクセラレータキー

影響を受けるアクセラレータキー

Internet Explorer 7〜11でのIEレコーダ操作

ファイル(&F)

編集(&E)

表示(&V)

×

アクション(&A)

スコープ(&S)

×

ツール(&T)

×

ヘルプ(&H)

(凡例)

○:IEレコーダのアクセラレータキーを使用できる。

×:IEレコーダのアクセラレータキーを使用できない。

&A〜&V:IEのショートカットキーを示す。例えば,「&A」の場合,[Alt]キーと[A]キーを同時に押すことを示す。

注意事項

次の場合にIEレコーダのアクセラレータキーの有効・無効の状態が上の表と比べて変わる場合があります。

  • Internet ExplorerのServicePackやServiceRelease,Windows Updateなどによって,変わる場合があります。

  • HTMLドキュメントやスクリプトの作りによっては,変わる場合があります。

  • アドオン(ActiveXコンポーネント,BHO(Browser Helper Object)など)によって,変わる場合があります。