11.5.1 資料採取コマンドの実行によるトラブルシューティング資料の採取方法

トラブルの要因を調べるための資料の採取には,jpcrasコマンドを使用します。資料採取コマンドの実行手順を次に示します。なお,ここで説明する操作は,OSユーザーとしてrootユーザー権限を持つユーザーが実行してください。

  1. 資料採取するサービスがインストールされているホストにログインする。
  2. 採取する資料および資料の格納先ディレクトリを指定して,jpcrasコマンドを実行する。
    jpcrasコマンドで,採取できるすべての情報を/tmp/jpc/agtディレクトリに格納する場合の,コマンドの指定例を次に示します。
     

    jpcras /tmp/jpc/agt all all

     
    資料採取コマンドで,収集された資料はtarコマンドおよびcompressコマンドで圧縮された形式で,指定されたディレクトリに格納されます。ファイル名を次に示します。
    jpcrasYYMMDD.tar.Z
    YYMMDDには年月日が付加されます。

jpcrasコマンドを実行すると,PFMサービスの一覧取得および起動状態の確認のため,内部的に「jpctool service list -id * -host * (jpcctrl list * host=*)」コマンドが実行されます。コマンド実行ホストとほかのPerformance Managementシステムのホストとの間にファイアウォールが設定されていたり,システム構成が大規模だったりすると,「jpctool service list -id * -host * (jpcctrl list * host=*)」コマンドの実行に時間が掛かる場合があります。そのような場合は,環境変数JPC_COLCTRLNOHOSTに1を設定することで「jpctool service list -id * -host * (jpcctrl list * host=*)」コマンドの処理を抑止し,コマンドの実行時間を短縮できます。

jpcrasコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。