Device DetailPI_DEVD

機能

Device Detail(PI_DEVD)レコードには,ローカルディスクデバイスの使用状況についての,ある一定の時間を単位としたパフォーマンスデータが格納されます。パフォーマンスデータを収集するごとに,1つのローカルディスクデバイスにつき1件のレコードが作成されます。このレコードは,複数インスタンスレコードです。

注意
  • AIXでDevice Detail(PI_DEVD)レコードを収集する場合,smitty chgsysコマンドを実行して,Continuously maintain DISK I/O histroyをtrueにしてください。
  • AIXでは,デバイス名が「vscsi」または「vhost」で始まるデバイスのパフォーマンスデータを収集しません。
  • Linuxでは,Device Detail(PI_DEVD)レコードは,/proc/partitionsに記録されている情報の内,次のファイルにメジャー番号とblockの情報が記載されているブロック型デバイスのパフォーマンスデータを収集します。
    ・Linux 6 :/usr/share/doc/MAKEDEV-3.24/devices-2.6+.txt
  • PFM - Agent for Platformのサービス起動中に,Solaris 10以降のDR機能を使用してシステムリソースを変更した場合に,正しく収集できないパフォーマンスデータがあります。変更の影響を受けるシステムリソースの種類と変更後に正しくレポートを表示するための対処方法を次の表に示します。
    システムリソースの種類レポートの種類変更後の対処方法
    デバイスリアルタイムレポートを再表示する。
    履歴表示期間にシステムリソースを変更した日時を含めないように指定する。
    システムリソースの変更の影響を受けるフィールドは,次に示す以外のフィールドです。
    ・Interval(INTERVAL)
    ・Record Time(RECORD_TIME)
    ・Record Type(INPUT_RECORD_TYPE)
    ・Storeデータベースに記録されるときだけ追加されるフィールド
    なお,システムリソースを変更する場合の注意事項の詳細は,「レコードの注意事項」の「システムリソースを変更する場合の性能情報」を参照してください。
  • HP-UX 11i V3 (IPF)では,Legacy DSFおよびPersistent DSFの両方のローカルディスクデバイスが収集されます。

デフォルト値および変更できる値

項目デフォルト値変更可否
Collection Interval60
Collection Offset0
LogNo
LOGIF空白
注※
指定できる値は,0~32,767秒(Collection Intervalで指定した値の範囲内)です。これは,複数のデータを収集する場合に,一度にデータの収集処理が実行されると負荷が集中するので,収集処理の負荷を分散するために使用します。なお,データ収集の記録時間は,Collection Offsetの値に関係なく,Collection Intervalと同様の時間となります。
Collection Offsetの値を変更する場合は,収集処理の負荷を考慮した上で値を指定してください。

ODBCキーフィールド

PI_DEVD_DEVICE_NAME

ライフタイム

なし

レコードサイズ

フィールド

PFM-View名
(PFM-Manager名)
説明要約形式デルタサポート対象外データソース
Avg Service Time(AVG_SERVICE_TIME)デバイスに対するI/Oの平均動作時間(秒単位)。AVGutimeNoTOTAL_SERVICE_TIME / TOTAL_OPS
Avg Wait Time(AVG_WAIT_TIME)デバイスに対するI/Oの平均待ち時間(秒単位)。AVGutimeNoAIXTOTAL_WAIT_TIME / TOTAL_OPS
Busy %(BUSY_PERCENT)ディスクのビジー率(%)。
デバイスに対する処理が連続で行われる場合に「100」を超えることがあります。
%floatNo(TOTAL_BUSY_TIME / INTERVAL)* 100
Device Name(DEVICE_NAME)デバイス名。COPYstring(40)No
Device Type(DEVICE_TYPE)デバイス種別。「disk(ディスクデバイス)」または「tape(テープデバイス)」。COPYstring(5)No
I/O Mbytes(TOTAL_IO_MBYTES)I/O処理の合計転送サイズ(メガバイト単位)。AVGfloatYes
Interval(INTERVAL)Device Detail(PI_DEVD)レコードが格納されたインターバル時間(秒単位)。COPYulongYes・ リアルタイムの場合RECORD_TIME - 最後のブート時刻
・ その他の場合RECORD_TIME - 前のレコード時刻
Mbytes Xferd/sec(MBYTES_TRANSFERRED_PER_SECOND)I/Oの平均速度(1秒当たりのメガバイト数)。RfloatYesTOTAL_IO_MBYTES / INTERVAL
Queue Length(QUEUE_LENGTH)デバイスのキューに入っているI/Oの要求数。AVGulongNoAIX
Read %(READ_OPS_PERCENT)I/O処理のうち,読み取り処理の割合(%)。%floatNoHP-UX,
AIX
READ_OPS / (READ_OPS + WRITE_OPS) * 100
Read Mbytes(TOTAL_READ_MBYTES)読み取り処理の転送サイズ(メガバイト単位)。AVGfloatYesHP-UX
Read Ops(READ_OPS)読み取り処理が発生した回数。AVGulongYesHP-UX,
AIX
Reads/sec(READ_OPS_PER_SECOND)読み取り処理が発生した頻度(1秒当たりの回数)。RfloatYesHP-UX,
AIX
READ_OPS / INTERVAL
Record Time(RECORD_TIME)レコードが作成された時刻(グリニッジ標準時)。COPYtime_tNo
Record Type(INPUT_RECORD_TYPE)レコード種別。常に「DEVD」。COPYchar(8)No
Seek Ops(SEEK_OPS)シーク処理の回数。AVGulongYesSolaris,
AIX,
Linux
Total Busy Time(TOTAL_BUSY_TIME)デバイスに対する合計ビジー時間(秒単位)。
デバイスに対する処理が連続で実行される場合に,Intervalの値を超えることがある。
AVGutimeYes
Total I/O Ops(TOTAL_OPS)I/O処理が発生した回数。AVGulongYes
Total I/O Ops/sec(TOTAL_OPS_PER_SECOND)I/O処理が発生した頻度(1秒当たりの回数)。RfloatYesTOTAL_OPS / INTERVAL
Total Service Time(TOTAL_SERVICE_TIME)デバイスに対する処理の合計動作時間(秒単位)。
この値は,待ち時間を含む。
HP-UXでは,すべてのI/Oの合計動作時間の和であるため,デバイスに対する処理が連続で実行される場合にIntervalの値を大きく超えることがある。
その他のOSでも,デバイスに対する処理が連続で実行される場合にIntervalの値を超えることがある。
AVGutimeYes
Total Wait Time(TOTAL_WAIT_TIME)デバイスに対する処理の合計待ち時間(秒単位)。HP-UX,Linuxでは,すべてのI/Oの合計待ち時間の和であるため,デバイスに対する処理が連続で実行される場合にIntervalの値を大きく超えることがある。AVGutimeYesAIX
Wait Length Time(WAIT_LEN_TIME)デバイスに対するI/Oの延べ待ち時間(秒単位)。
待ち状態だったI/Oの処理量を1秒間に処理できるI/Oの処理量で割り,待ち時間で積分した値。
AVGutimeYesAIX
Write %(WRITE_OPS_PERCENT)I/O処理のうち,書き込み処理の割合(%)。%floatNoHP-UX,
AIX
WRITE_OPS / (READ_OPS + WRITE_OPS) * 100
Write Mbytes(TOTAL_WRITE_MBYTES)書き込み処理の転送サイズ(メガバイト単位)。AVGfloatYesHP-UX
Write Ops(WRITE_OPS)書き込み処理が発生した回数。AVGulongYesHP-UX,
AIX
Writes/sec(WRITE_OPS_PER_SECOND)書き込み処理が発生した頻度(1秒当たりの回数)。RfloatYesHP-UX,
AIX
WRITE_OPS / INTERVAL