Network Interface DetailPI_NIND

機能

Network Interface Detail(PI_NIND)レコードには,ネットワークインターフェースについての,ある一定の時間を単位としたパフォーマンスデータが格納されます。インターフェースには,ループバック,ローカルトークンリングアダプター,およびEthernetアダプターがあり,1台のマシンに複数のネットワークインターフェースを置けます。各インターフェースは,複数のIPアドレスを持てます。パフォーマンスデータを収集するごとに,1つのネットワークインターフェースにつき1件のレコードが作成されますが,最初に見つかったIPアドレスだけが使用されます。このレコードは,複数インスタンスレコードです。

注意
  • Flags(FLAGS)フィールドに設定されるインターフェースフラグで,判定できるフラグは次のとおりです。
    ・AIXの場合
    UP,BROADCAST,DEBUG,LOOPBACK,POINTOPOINT,NOTRAILERS,RUNNING,NOARP,PROMISC,ALLMULTI,OACTIVE,SIMPLEX,MULTICAST
    ・HP-UXの場合
    UP,LOOPBACK
    ・Solarisの場合
    UP,BROADCAST,DEBUG,LOOPBACK,POINTOPOINT,NOTRAILERS,RUNNING,NOARP,PROMISC,ALLMULTI,INTELLIGENT,MULTICAST,MULTI_BCAST,UNNUMBERED,PRIVATE
    ・Linuxの場合
    UP,BROADCAST,DEBUG,LOOPBACK,POINTOPOINT,NOTRAILERS,RUNNING,NOARP,PROMISC,ALLMULTI,MULTICAST,MASTER,SLAVE,PORTSEL,AUTOMEDIA,DYNAMIC
  • PFM - Agent for Platformのサービス起動中に,Solaris 10以降のDR機能を使用してシステムリソースを変更した場合に,正しく収集できないパフォーマンスデータがあります。変更の影響を受けるシステムリソースの種類と変更後に正しくレポートを表示するための対処方法を次の表に示します。
    システムリソースの種類レポートの種類変更後の対処方法
    LANボードリアルタイムレポートを再表示する。
    履歴表示期間にシステムリソースを変更した日時を含めないように指定する。
    システムリソースの変更の影響を受けるフィールドは,次に示す以外のフィールドです。
    ・Interval(INTERVAL)
    ・Record Time(RECORD_TIME)
    ・Record Type(INPUT_RECORD_TYPE)
    ・Storeデータベースに記録されるときだけ追加されるフィールド
    なお,システムリソースを変更する場合の注意事項の詳細は,「レコードの注意事項」の「システムリソースを変更する場合の性能情報」を参照してください。
  • Linuxでは,IPv4アドレスとIPv6アドレスのどちらかが設定されているネットワークインターフェースのパフォーマンスデータだけが収集されます。
  • このレコードは,Solaris 10のShared-IP Non-Global Zoneでは使用できません。Exclusive-IP Non-Global Zoneでは使用できます。なお,Shared-IP Non-Global Zoneではレポートを表示できません。
  • PFM - Agent for Platform 08-50以降では,IPv6がサポート対象になります。IPv4とIPv6が共存する環境で表示される数値に影響があるフィールドを次の表に示します。
    PFM-View名OS環境取得するIP情報
    IPv4環境IPv6環境共存環境
    Broadcast AddressすべてIPv4空白IPv4
    FlagsHP-UX,AIX
    Solaris,LinuxIPv4IPv6IPv4
    IP AddressすべてIPv4空白IPv4
    IP6 Addressすべて空白IPv6IPv6
    InterfaceすべてIPv4IPv6IPv4
    Intervalすべて
    Max Transmission UnitHP-UX,Solaris,LinuxIPv4IPv6IPv4
    AIX
    Network MaskすべてIPv4空白IPv4
    Network NameすべてIPv4空白IPv4
    Pkt CollisionsHP-UXIPv40IPv4
    AIX,Solaris,LinuxIPv4IPv6IPv4とIPv6の合算値
    Pkt Receive ErrorsHP-UXIPv40IPv4
    AIX,Solaris,LinuxIPv4IPv6IPv4とIPv6の合算値
    Pkt Xmit ErrorsHP-UXIPv40IPv4
    AIX,Solaris,LinuxIPv4IPv6IPv4とIPv6の合算値
    Pkts RcvdすべてIPv4IPv6IPv4とIPv6の合算値
    Pkts Rcvd/secすべてIPv4/IntervalIPv6/Interval(IPv4とIPv6の合算値)/Interval
    Pkts XmitdすべてIPv4IPv6IPv4とIPv6の合算値
    Pkts Xmitd/secすべてIPv4/IntervalIPv6/Interval(IPv4とIPv6の合算値)/Interval
    Record Timeすべて
    Record Typeすべて
    Total Pkt ErrorsHP-UXIPv4の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」と「Pkt Collisions」の合算値0IPv4の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」と「Pkt Collisions」の合算値
    AIX,Solaris,LinuxIPv4の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」と「Pkt Collisions」の合算値IPv6の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」と「Pkt Collisions」の合算値IPv4とIPV6の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」と「Pkt Collisions」の合算値
    Total PktsすべてIPv4の「pkts received」と「Pkts Xmitd」の合算値IPv6の「pkts received」と「Pkts Xmitd」の合算値IPv4とIPV6の「pkts received」と「Pkts Xmitd」の合算値
    Total Xmit Receive ErrorsHP-UXIPv4の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」の合算値0IPv4の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」の合算値
    AIX,Solaris,LinuxIPv4の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」の合算値IPv6の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」の合算値IPv4とIPV6の「Pkt Receive Errors」と「Pkt Xmit Errors」の合算値
    Typeすべて
(凡例)
-:IPv4環境またはIPv6環境に影響されない情報が収集されます。

デフォルト値および変更できる値

項目デフォルト値変更可否
Collection Interval60
Collection Offset0
LogNo
LOGIF空白
注※
指定できる値は,0~32,767秒(Collection Intervalで指定した値の範囲内)です。これは,複数のデータを収集する場合に,一度にデータの収集処理が実行されると負荷が集中するので,収集処理の負荷を分散するために使用します。なお,データ収集の記録時間は,Collection Offsetの値に関係なく,Collection Intervalと同様の時間となります。
Collection Offsetの値を変更する場合は,収集処理の負荷を考慮した上で値を指定してください。

ODBCキーフィールド

ライフタイム

なし

レコードサイズ

フィールド

PFM View名
(PFM-Manager名)
説明要約形式デルタサポート対象外データソース
Broadcast Address(BROADCAST_ADDRESS)最初に見つかったブロードキャストアドレス。インターネットアドレスフォーマットで表示される。HP-UX,Solaris,Linuxでは,loopbackインスタンスのブロードキャストアドレスは表示されない。COPYstring(20)No
Flags(FLAGS)インターフェースフラグの設定。80バイト以上の場合,最後の文字は「>」。HP-UXでは,インターフェースの状態を表す,すべてのフラグがこのフィールドの値に含まれる(ifconfigコマンドでは,フラグの一部しか表示されない)。COPYstring(80)No
IP Address(IP_ADDRESS)最初に見つかったIPアドレス。インターネットアドレスフォーマットで表示される。COPYstring(20)No
IP6 Address(IP6_ADDRESS)IPv6のIPアドレス。インターネットアドレスフォーマットで表示される。COPYstring(50)No
Interface(INTERFACE_NAME)インターフェース名。COPYstring(40)No
Interval(INTERVAL)Network Interface Detail(PI_NIND)レコードが格納されたインターバル時間(秒単位)。COPYulongYes・ リアルタイムの場合RECORD_TIME - 最後のブート時刻
・ その他の場合RECORD_TIME - 前のレコード時刻
Max Transmission Unit(MAX_TRANSMISSION_UNIT)最大パケットサイズ(バイト単位)。COPYulongNo
Network Mask(NETWORK_MASK)最初に見つかったIPアドレスのサブネットマスク。インターネットアドレスフォーマットで表示される。COPYstring(20)No
Network Name(NETWORK_NAME)ネットワーク名。1,028バイト以上のネットワーク名は扱えない。また,ネットワーク名はデータモデルで定義されたサイズまで表示される。AIX,HP-UX,Linuxでは,NISが稼働中であり,ネットワークアドレス用のNISデータベースにエントリーがない場合,インターフェースの最初に見つかったIPアドレスにマスク処理を掛けた結果が表示される。COPYstring(256)No
Pkt Collisions(PACKET_COLLISIONS)パケット衝突が発生した回数。AVGulongYes
Pkt Receive Errors(PACKET_RECEIVE_ERRORS)パケット受信時のエラー数。AVGulongYes
Pkt Xmit Errors(PACKET_TRANSMIT_ERRORS)パケット送信時のエラー数。AVGulongYes
Pkts Rcvd(PACKETS_RECEIVED)受信したパケット数。AVGulongYes
Pkts Rcvd/sec(PACKETS_RECEIVED_PER_SECOND)パケットを受信した頻度(1秒当たりのパケット数)。RfloatYesPACKETS_RECEIVED / INTERVAL
Pkts Xmitd(PACKETS_TRANSMITTED)送信したパケット数。AVGulongYes
Pkts Xmitd/sec(PACKETS_TRANSMITTED_PER_SECOND)パケットを送信した頻度(1秒当たりのパケット数)。RfloatYesPACKETS_TRANSMITTED / INTERVAL
Record Time(RECORD_TIME)レコードが作成された時刻(グリニッジ標準時)。COPYtime_tNo
Record Type(INPUT_RECORD_TYPE)レコード種別。常に「NIND」。COPYchar(8)No
Total Pkt Errors(TOTAL_PACKET_ERRORS)パケット送信時および受信時に発生したエラー数(パケット衝突の数も含む)。AVGulongYesPACKET_TRANSMIT_ERRORS + PACKET_RECEIVE_ERRORS + PACKET_COLLISIONS
Total Pkts(TOTAL_PACKETS)送信および受信したパケット数。AVGulongYesPACKETS_RECEIVED + PACKETS_TRANSMITTED
Total Xmit Receive Errors(TOTAL_TRANS_RECEIVE_ERRORS)パケット送信時および受信時に発生したエラー数(パケット衝突の数は含まない)。AVGulongYesPACKET_TRANSMIT_ERRORS + PACKET_RECEIVE_ERRORS
Type(INTERFACE_TYPE)インターフェース種別。COPYstring(20)No