アプリケーションの稼働・非稼働情報を収集する機能を用いたアラームの運用例について説明します。
ここでは,監視対象のうち,特定のプロセスが起動しているか監視する場合の設定内容について説明します。
次に示すプロセスが通常は1つだけ起動している環境で,プロセスが複数(2つ以上)起動するかまたは停止してしまった場合に,異常アラームを通知するように設定します。
表5-11 特定のプロセス起動の例
プログラム名 | プロセス名 |
---|---|
GyoumuProcess.exe | GyoumuProcess |
Process01 Kind:「Command Line」を選択する。
Process01 Name:「GyoumuProcess」を入力する(.exeの拡張子は指定しない)。
Process01 Range:「1-1」を入力する。
表5-12 PD_APPレコードの各フィールド値の結果
フィールド名 | 値 |
---|---|
Process01 Count | 1※1 |
Process01 Status | NORMAL※2 |
Application Status | NORMAL※2 |
レコード:「Application Summary(PD_APP)」を選択する。
監視フィールド:「Application Name」を選択する。
条件:「=」を選択する。
異常値:「GyoumuProcess Monitor」を入力する。
警告値:「GyoumuProcess Monitor」を入力する。
レコード:「Application Summary(PD_APP)」を選択する。
監視フィールド:「Application Status」を選択する。
条件:「<>」を選択する。
異常値:「NORMAL」を入力する。
警告値:「NORMAL」を入力する。
アラーム条件式はANDで結合されます。インスタンスを特定しないで「Application Status」の結果だけを監視する場合には,「Application Status」<>「NORMAL」だけを指定してください。
ここでは,監視対象のうち,特定のサービスアプリケーションが起動しているか監視する場合の設定内容について説明します。
次に示すサービスアプリケーションが停止してしまった場合に,異常アラームを通知するように設定します。
表5-13 特定のサービス起動の例
表示名 | サービス名 |
---|---|
Windows Audio | AudioSrv |
Process01 Kind:「Service Name」を選択する。
Process01 Name:「AudioSrv」を入力する(サービス名を入力する)。
Process01 Range:「1-1」を入力する。
表5-14 PD_APPレコードの各フィールド値の結果
フィールド名 | 値 |
---|---|
Process01 Count | 1※1 |
Process01 Status | NORMAL※2 |
Application Status | NORMAL※2 |
レコード:「Application Summary(PD_APP)」を選択する。
監視フィールド:「Application Name」を選択する。
条件:「=」を選択する。
異常値:「AudioSrv Monitor」を入力する(手順1で設定したインスタンス名)。
警告値:「AudioSrv Monitor」を入力する(手順1で設定したインスタンス名)。
レコード:「Application Summary(PD_APP)」を選択する。
監視フィールド:「Application Status」を選択する。
条件:「<>」を選択する。
異常値:「NORMAL」を入力する。
警告値:「NORMAL」を入力する。
アラーム条件式はANDで結合されます。インスタンスを特定しないで「Application Status」の結果だけを監視する場合には,「Application Status」<>「NORMAL」だけを指定してください。
ここでは,監視対象のプロセスがすべて起動しているか監視する場合の設定内容について説明します。
次に示す5つのプロセスが,すべて起動しているときはアラームを通知しないようにし,1つでも停止しているときは異常アラームを通知する手順について説明します。
表5-15 5つのプロセス起動の例
プログラム名 | プロセス名 |
---|---|
GyoumuProcess1.exe | GyoumuProcess1 |
GyoumuProcess2.exe | GyoumuProcess2 |
GyoumuProcess3.exe | GyoumuProcess3 |
GyoumuProcess4.exe | GyoumuProcess4 |
GyoumuProcess5.exe | GyoumuProcess5 |
Process01 Kind:「Command Line」を選択する。
Process01 Name:「GyoumuProcess*」を入力する。※
Process01 Range:「1-5」を入力する。
表5-16 PD_APPレコードの各フィールド値の結果
フィールド名 | 値 |
---|---|
Process01 Count | 5※1 |
Process01 Status | NORMAL※2 |
Application Status | NORMAL※2 |
レコード:「Application Summary(PD_APP)」を選択する。
監視フィールド:「Process01 Count」を選択する。
条件:「<」を選択する。
異常値:「5」を入力する。
警告値:「5」を入力する。
5つのプロセスがすべて起動していればアラームを通知しません。プロセスが1つでも停止している場合はアラームを通知します。また,アラーム条件式はANDで結合されるため,プロセスの起動数が1~5以外の場合に異常アラームを通知させるような設定はできません。
ここでは,監視対象のうち,先頭から31バイトまでが同じ名称のプロセスが複数存在している場合に,ある特定のプロセスが起動しているか監視する場合の設定内容について説明します。
次に示す2つのプロセスがそれぞれ1つずつ起動している場合に,「1234567890123456789012345678901A」プロセスが複数(2つ以上)起動されたとき,または停止してしまったときに,異常アラームを通知するように設定します。
表5-17 先頭から31バイトまでが同じ名称のプロセス起動の例
プログラム名 | プロセス名 |
---|---|
1234567890123456789012345678901A.exe | 1234567890123456789012345678901A |
1234567890123456789012345678901B.exe | 1234567890123456789012345678901B |
Process01 Kind:「Command Line」を選択する。
Process01 Name:「1234567890123456789012345678901A」を入力する。
Process01 Range:「1-1」を入力する。
表5-18 PD_APPレコードの各フィールド値の結果
フィールド名 | 値 |
---|---|
Process01 Count | 1※1 |
Process01 Status | NORMAL※2 |
Application Status | NORMAL※2 |
レコード:「Application Summary(PD_APP)」を選択する。
監視フィールド:「Application Name」を選択する。
条件:「=」を選択する。
異常値:「Long Name Process Monitor」を入力する(手順1で設定したインスタンス名)。
警告値:「Long Name Process Monitor」を入力する(手順1で設定したインスタンス名)。
レコード:「Application Summary(PD_APP)」を選択する。
監視フィールド:「Application Status」を選択する。
条件:「<>」を選択する。
異常値:「NORMAL」を入力する。
警告値:「NORMAL」を入力する。
上記の監視に加えて,これまでの監視方法と別の方法で「1234567890123456789012345678901B」プロセスについても監視する場合は,上記のインスタンス名と異なるインスタンス名を使用し,アラーム設定の「Application Name」フィールドの条件にそのインスタンス名を追加してください。