付録D.2 ファイアウォールの通過方向
- 〈この項の構成〉
(1) ファイアウォールの通過方向の設定
ファイアウォールを挟んでPFM - ManagerとPFM - RM for Virtual Machineを配置する場合は,PFM - ManagerとPFM - RM for Virtual Machineのすべてのサービスにポート番号を固定値で設定してください。また,各ポート番号を次の表に示す方向で設定し,すべてのサービスについてファイアウォールを通過させるようにしてください。
サービス名 |
パラメーター |
通過方向 |
---|---|---|
Remote Monitor Storeサービス |
jp1pcsto8[nnn]※ |
RM←Manager |
Remote Monitor Collectorサービス |
jp1pcagt8[nnn]※ |
RM←Manager |
通信(コネクション)を開始する時は,接続を受ける側(矢印が向いている側)が,表D-1のポート番号を受信ポートとして使用します。接続する側は,OSによって割り当てられる空きポート番号を送信ポートとして使用します。この場合に使用するポート番号の範囲は,OSによって異なります。
上記のRM←Managerの場合は,Managerで一時的に使用される送信ポートがRMの受信ポートを通過できるようにファイアウォールを設定してください。
- 注意
-
PFM - RMのホストでjpctool db dump(jpcctrl dump)コマンドまたはjpctool service list(jpcctrl list)コマンドを実行したい場合,次のどちらかの方法でコマンドを実行してください。
-
jpctool db dump(jpcctrl dump)コマンドまたはjpctool service list(jpcctrl list)コマンドのproxyオプションで,PFM - Managerを経由して通信するように指定してください。jpctool db dump(jpcctrl dump)コマンドまたはjpctool service list(jpcctrl list)コマンドのproxyオプションについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
-
各PFM - RMホスト間で次の表に示す方向でポート番号を設定し,ファイアウォールを通過させるようにしてください。
表D‒3 ファイアウォールの通過方向(各PFM - RMホスト間) サービス名
パラメーター
通過方向
Remote Monitor Storeサービス
jp1pcsto8[nnn]※
RM←→RM
Remote Monitor Collectorサービス
jp1pcagt8[nnn]※
RM←→RM
-
(2) ファイアフォールの通過方向の設定(論理ホスト運用の場合)
ファイアウォールを挟んでPFM - ManagerとPFM - RM for Virtual Machineを配置する場合は,PFM - ManagerとPFM - RM for Virtual Machineのすべてのサービスにポート番号を固定値で設定してください。また,各ポート番号を次の表に示す方向で設定し,すべてのサービスについてファイアウォールを通過させるようにしてください。
サービス名 |
パラメーター |
通過方向 |
---|---|---|
Remote Monitor Storeサービス(論理ホスト) |
jp1pcsto8[nnn]※ |
RM(論理ホスト)←Manager |
Remote Monitor Collectorサービス(論理ホスト) |
jp1pcagt8[nnn]※ |
RM(論理ホスト)←Manager |
通信(コネクション)を開始する時は,接続を受ける側(矢印が向いている側)が,表D-1のポート番号を受信ポートとして使用します。接続する側は,OSによって割り当てられる空きポート番号を送信ポートとして使用します。この場合に使用するポート番号の範囲は,OSによって異なります。
上記のRM(論理ホスト)←Managerの場合は,Managerから一時的に使用される送信ポートがRMの論理ホストの受信ポートに通過できるようにファイアウォールを設定してください。
(3) PFM - RM for Virtual MachineとVMwareの通信時のファイアウォール通過方向
VMwareの情報を収集するために,PFM - RM for Virtual MachineはVMwareと通信する必要があります。そのため,ファイアウォールを挟んでPFM - RM for Virtual MachineとVMwareを配置する場合は,PFM - RM for Virtual Machineホストの監視対象設定時に指定したポート番号でファイアウォールを通過させるようにしてください。PFM - RM for Virtual MachineとVMwareの通信方向は次のとおりです。
通過方向 |
---|
PFM - RM for Virtual Machine(Remote Monitor Collectorサービス)→VMware |
- (凡例)
-
→:左項から右項への通信(コネクション)を開始する方向
なお,監視対象設定項目であるポート番号に指定できる値は次のとおりです。詳細は,「2.1.4(5) 監視対象の設定」を参照してください。
内容 |
設定項目 |
設定できる値 |
デフォルト値 |
---|---|---|---|
VMware接続先ポート番号 |
Port |
0〜65,535 |
Port=0※ |
- 注※
-
Port=0の場合,Securityの値に応じて次のポート番号を用います。
-
Securityの値が0の場合
Port=80
-
Securityの値が1の場合
Port=443
-
(4) PFM - RM for Virtual MachineとHyper-Vの通信時のファイアウォール通過方向
Hyper-Vの情報を収集するために,PFM - RM for Virtual MachineはWMIを使用して通信します。このため,ファイアウォールを挟んでPFM - RM for Virtual MachineとHyper-Vを配置する場合は,ファイアウォールを通過させる必要があります。
通過方向 |
---|
PFM - RM for Virtual Machine(Remote Monitor Collectorサービス)→Hyper-V |
- (凡例)
-
→:左項から右項への通信(コネクション)を開始する方向
WMIは,DCOMを使用しています。DCOMは動的ポート割り当てを使用しているため,DCOMで使用するポートをファイアウォールで通過させる必要があります。設定方法については,ファイアウォール製品のマニュアルまたはファイアウォール製品の開発元に確認してください。
なお,ほかのWMIやDCOM要求と分離できないため,ファイアウォール経由での使用には適していません。推奨する構成を次に示します。
(5) PFM - RM for Virtual MachineとKVMの通信時のファイアウォール通過方向
KVMの情報を収集するために,PFM - RM for Virtual MachineはSSHと通信する必要があります。そのため,ファイアウォールを挟んでPFM - RM for Virtual MachineとKVMを配置する場合は,PFM - RM for Virtual Machineホストの監視対象設定時に指定したポート番号でファイアウォールを通過させるようにしてください。PFM - RM for Virtual MachineとKVMの通信方向は次のとおりです。
通過方向 |
---|
PFM - RM for Virtual Machine(Remote Monitor Collectorサービス)→KVM |
- (凡例)
-
→:左項から右項への通信(コネクション)を開始する方向
なお,監視対象設定項目であるポート番号に指定できる値は次のとおりです。詳細は,「2.1.4(5) 監視対象の設定」を参照してください。
内容 |
設定項目 |
設定できる値 |
デフォルト値 |
---|---|---|---|
KVMのSSH接続先ポート番号 |
Port |
0〜65,535 |
Port=0※ |
- 注※
-
Port=0の場合,SSHを使用した通信のデフォルト値であるPort=22を用います。
(6) PFM - RM for Virtual MachineとVirtageの通信時のファイアウォール通過方向
Virtageの情報を収集するために,PFM - RM for Virtual MachineはVirtageホストとUDPプロトコルで通信します。このため,ファイアウォールを挟んでPFM - RM for Virtual MachineとVirtageホストを配置する場合は,ファイアウォールを通過させる必要があります。
ポート番号 |
プロトコルの種類 |
通信種別 |
通過方向 |
---|---|---|---|
623 |
UDP |
ユニキャスト |
Virtage情報収集コマンド→Virtage |
自動(Anyポート) |
Virtage情報収集コマンド←Virtage |
- (凡例)
-
→:左項から右項への通信(コネクション)を開始する方向
←:右項から左項への通信(コネクション)を開始する方向