5.3.4 Windows版のクラスタシステムでのセットアップ手順
ここでは,クラスタシステムでPerformance Managementを運用するためのセットアップについて説明します。
クラスタシステムで運用する場合,実行系ノードと待機系ノードをそれぞれセットアップする必要があります。実行系ノード,待機系ノードの順にセットアップしてください。
なお,は実行系ノードで実施する項目を,
は待機系ノードで実施する項目を示します。また,
は次に示すセットアップ項目を示します。
-
使用する環境によって必要となるセットアップ項目
-
デフォルトの設定を変更したい場合のセットアップ項目
- 注意事項
-
環境変数JPC_HOSTNAMEは,Performance Managementで使用しています。このため,JPC_HOSTNAMEを環境変数として設定しないでください。設定した場合は,Performance Managementが正しく動作しません。
- 〈この項の構成〉
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(1) PFM - RM for Platformの登録
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI02001.GIF)
Performance ManagementシステムでPFM - RM for Platformを一元管理するには,PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleに,PFM - RM for Platformを登録する必要があります。
PFM - RM for Platformの登録は,次のタイミングで実施する必要があります。
-
Performance Managementシステムに新規でPFM - RM for Platformを追加する場合
-
登録済みのPFM - RM for Platformのデータモデルのバージョンを更新する場合
PFM - RM for Platformの登録は,PFM - ManagerとPFM - Web Consoleで実施します。登録手順はクラスタシステムを適用していない場合と同じです。手順については,「3.1.4(1) PFM - RM for Platformの登録」を参照してください。
(2) 共有ディスクのオンライン設定![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03001.GIF)
共有ディスクがオンラインになっていることを確認します。
共有ディスクがオンラインになっていない場合は,クラスタソフトやボリュームマネージャでの操作で,共有ディスクをオンラインにしてください。
(3) PFM - RM for Platformの論理ホストのセットアップ![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03001.GIF)
jpcconf ha setupコマンドを実行して論理ホスト環境を作成します。
コマンドを実行すると,共有ディスクに必要なデータがコピーされ,論理ホスト用の定義が設定されて,論理ホスト環境が作成されます。
- 注意
-
コマンドを実行する前に,Performance Managementシステム全体で,Performance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止してください。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
手順を次に示します。
-
jpcconf ha setupコマンドを実行して,PFM - RM for Platformの論理ホスト環境を作成する。
次のようにコマンドを実行します。
jpcconf ha setup -key RMPlatform -lhost jp1-halrmp -d S:\jp1
論理ホスト名は,-lhostオプションで指定します。ここでは,論理ホスト名をjp1-halrmpとしています。DNS運用をしている場合は,ドメイン名を省略した論理ホスト名を指定してください。
共有ディスクのフォルダ名は,-dオプションの環境フォルダ名に指定します。例えば-d S:\jp1と指定するとS:\jp1\jp1pcが作成されて,論理ホスト環境のファイルが作成されます。
-
jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホストの設定を確認する。
次のようにコマンドを実行します。
jpcconf ha list -key all
作成した論理ホスト環境が正しいことを確認してください。
(4) 接続先PFM - Managerの設定![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03001.GIF)
jpcconf mgrhost defineコマンドを実行して,PFM - RM for Platformを管理するPFM - Managerを設定します。
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jpcconf mgrhost defineコマンドを実行して,接続先PFM - Managerを設定する。
次のようにコマンドを実行します。
jpcconf mgrhost define -host jp1-hal -lhost jp1-halrmp
接続先PFM - Managerのホスト名は,-hostオプションで指定します。接続先PFM Managerが論理ホストで運用されている場合は,-hostオプションに接続先PFM - Managerの論理ホスト名を指定します。ここでは,PFM - Managerの論理ホスト名をjp1-halとしています。
PFM - RM for Platformの論理ホスト名は,-lhostオプションで指定します。ここでは,PFM - RM for Platformの論理ホスト名をjp1-halrmpとしています。
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf mgrhost defineコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf mgrhost defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
(5) インスタンス環境の設定![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03001.GIF)
jpcconf inst setupコマンドを実行して,PFM - RM for Platformのインスタンス環境を設定します。
設定手順は,クラスタシステムを適用していない場合と同じです。ただし,クラスタシステムの場合,jpcconf inst setupコマンドの実行時に,-lhostオプションで論理ホスト名を指定する必要があります。
クラスタシステムの場合のjpcconf inst setupコマンドの指定方法を次に示します。
jpcconf inst setup -key RMPlatform -lhost 論理ホスト名 -inst インスタンス名
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf inst setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
設定内容や手順の詳細については,「3.1.4(2) インスタンス環境の設定」を参照してください。
(6) 監視対象の設定![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03001.GIF)
jpcconf target setupコマンドを実行して,PFM - RM for Platformの監視対象ホストの情報を設定します。
設定手順は,クラスタシステムを適用していない場合と同じです。
ただし,クラスタシステムの場合,jpcconf target setupコマンドの実行時に,-lhostオプションで論理ホスト名を指定する必要があります。
クラスタシステムの場合のjpcconf target setupコマンドの指定方法を次に示します。
jpcconf target setup -key RMPlatform -lhost 論理ホスト名 -inst インスタンス名 -target 監視対象名
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf target setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf target setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
設定内容,および手順の詳細については,「3.1.4(3) 監視対象の設定」を参照してください。
(7) 他Performance Managementプログラムの論理ホストのセットアップ
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI02001.GIF)
PFM - RM for Platformのほかに,同じ論理ホストにセットアップするPFM - Manager,PFM - AgentまたはPFM - RMがある場合は,この段階でセットアップしてください。
セットアップ手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。
(8) ネットワークの設定
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI02001.GIF)
Performance Managementを使用するネットワーク構成に応じて,ネットワーク環境の設定を変更したい場合に必要な設定です。
ネットワーク環境の設定として,次の2つの項目があります。必要に応じて設定を変更してください。
-
IPアドレスを設定する
複数のLANに接続されたネットワークでPerformance Managementを使用するときに設定します。使用するIPアドレスを指定したい場合には,jpchostsファイルの内容を直接編集します。
このとき,編集したjpchostsファイルは,実行系ノードから待機系ノードにコピーします。物理ホストのインストールフォルダ\jp1pc\配下にコピーしてください。
IPアドレスの設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
-
ポート番号を設定する
ファイアウォールを経由し,Performance Managementのプログラム間で通信する場合には,jpcconf port defineコマンドを使用してポート番号を設定します。
ポート番号の設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章と,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。
(9) ログのファイルサイズ変更
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI02001.GIF)
Performance Managementの稼働状況を,Performance Management独自のログファイルに出力します。このログファイルを「共通メッセージログ」と呼びます。共通メッセージログは,デフォルトで2,048キロバイトのファイルが2個使用されます。このファイルサイズを変更したい場合に必要な設定です。
詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
(10) パフォーマンスデータの格納先の変更
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI02001.GIF)
PFM - RM for Platformで管理されるパフォーマンスデータを格納するデータベースの保存先,バックアップ先,エクスポート先,またはインポート先のフォルダを変更したい場合に必要な設定です。
設定方法については,「3.6.1 パフォーマンスデータの格納先の変更」を参照してください。
(11) 動作ログ出力の設定
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI02001.GIF)
アラーム発生時に動作ログを出力したい場合に必要な設定です。
動作ログとは,システム負荷などのしきい値オーバーに関するアラーム機能と連動して出力される履歴情報です。設定方法については,「付録I 動作ログの出力」を参照してください。
(12) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03001.GIF)
PFM - RM for Platformの論理ホスト環境が作成できたら,環境定義をファイルにエクスポートします。
エクスポートでは,その論理ホストにセットアップされているPerformance Managementのプログラムの定義情報をファイルに一括出力します。同じ論理ホストにほかのPerformance Managementのプログラムをセットアップする場合は,セットアップが一とおり済んだあとにエクスポートしてください。
論理ホスト環境定義をエクスポートする手順を次に示します。
-
jpcconf ha exportコマンドを実行して,論理ホスト環境定義をエクスポートする。
これまでの手順で作成した論理ホスト環境の定義情報を,エクスポートファイルに出力します。エクスポートファイル名は任意です。
例えば,lhostexp.txtファイルに論理ホスト環境定義をエクスポートする場合,次のようにコマンドを実行します。
jpcconf ha export -f lhostexp.txt
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf ha exportコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf ha exportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
(13) 論理ホスト環境定義ファイルの待機系ノードへのコピー
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03002.GIF)
「(12) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート」でエクスポートした論理ホスト環境定義ファイルを,実行系ノードから待機系ノードにコピーします。
(14) 共有ディスクのオフライン
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI02001.GIF)
クラスタソフトやボリュームマネージャでの操作などで,共有ディスクをオフラインにして,作業を終了します。
なお,その共有ディスクを続けて使用する場合は,オフラインにする必要はありません。
(15) 論理ホスト環境定義ファイルのインポート![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03002.GIF)
実行系ノードからコピーしたエクスポートファイルを,待機系ノードにインポートします。
実行系ノードで作成した論理ホストのPerformance Managementのプログラムを,待機系ノードで実行するための設定には,jpcconf ha importコマンドを使用します。1つの論理ホストに複数のPerformance Managementのプログラムがセットアップされている場合は,一括してインポートされます。
なお,このコマンドを実行するときには,共有ディスクをオンラインにしておく必要はありません。
論理ホスト環境定義ファイルをインポートする手順を次に示します。
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jpcconf ha importコマンドを実行して,論理ホスト環境定義をインポートする。
次のようにコマンドを実行します。
jpcconf ha import -f lhostexp.txt
ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf ha importコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf ha importコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
コマンドを実行すると,待機系ノードの環境が,エクスポートファイルの内容と同じ環境になるように変更されます。これによって,論理ホストのPFM - RM for Platformを起動するための設定が実施されます。
また,セットアップ時にjpcconf port defineコマンドで固定のポート番号を設定している場合も,同様に設定されます。
-
jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。
次のようにコマンドを実行します。
jpcconf ha list -key all
実行系ノードでjpcconf ha listコマンドを実行したときと同じ内容が表示されることを確認してください。
(16) クラスタソフトへのPFM - RM for Platformの登録
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03002.GIF)
Performance Managementのプログラムを論理ホスト環境で運用する場合は,クラスタソフトに登録し,クラスタソフトからの制御でPerformance Managementのプログラムを起動したり停止したりするように環境設定します。
クラスタソフトへPFM - RM for Platformを登録する方法は,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
PFM - RM for Platformをクラスタソフトに登録するときの設定内容について,Windows MSCSへ登録する項目を例に説明します。
PFM - RM for Platformの場合,次の表に示すサービスをクラスタに登録します。
PFM - Managerの論理ホストと同居する場合の依存関係の設定については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。
項番 |
名前 |
サービス名 |
依存関係 |
---|---|---|---|
1 |
PFM - RM Store for Platform インスタンス名 [LHOST] |
JP1PCAGT_7S_インスタンス名 [LHOST] |
|
2 |
PFM - RM for Platform インスタンス名 [LHOST] |
JP1PCAGT_7A_インスタンス名 [LHOST] |
|
3 |
PFM - Action Handler [LHOST] |
JP1PCMGR_PH [LHOST] |
|
[LHOST]の部分は,論理ホスト名に置き換えてください。インスタンス名が「SDC1」,論理ホスト名が「jp1-halrmp」の場合,サービスの名前は「PFM - RM Store for Platform SDC1 [jp1-halrmp]」,サービス名は「JP1PCAGT_7S_SDC1 [jp1-halrmp]」のようになります。
MSCSの場合は,これらのサービスをMSCSのリソースとして登録します。各リソースの設定は次のようにします。
-
[リソースの種類]は「汎用サービス」として登録する
-
[名前],[サービス名],および[依存関係]を「表5-2」のとおりに設定する
-
[起動パラメータ]および[レジストリ複製]は設定しない
-
プロパティの[詳細設定]タブは,Performance Managementのプログラムの障害時にフェールオーバーするかどうか運用方法に合わせて設定する
例えば,PFM - RM for Platformの障害時に,フェールオーバーさせる場合は,次のように設定します。
-
[再開する]:チェックする
-
[グループに適用する]:チェックしない
-
再起動試行回数の[しきい値]:3※
- 注※
-
再起動試行回数の[しきい値]は3回を目安に設定してください。
-
- 注意
-
クラスタに登録するサービスは,クラスタで起動や停止を制御します。このため,OS起動時に自動起動しないように[スタートアップの種類]を[手動]に設定してください。なお,jpcconf ha setupコマンドでセットアップした直後のサービスは[手動]に設定されています。
なお,次のコマンドを実行して,強制停止しないでください。
jpcspm stop -key all -lhost 論理ホスト名 -kill immediate
(17) クラスタソフトからの起動・停止の確認
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03002.GIF)
クラスタソフトからの操作で,Performance Managementのプログラムの起動および停止を各ノードで実行し,正常に動作することを確認してください。
(18) クラスタシステムでの環境設定
![[図データ]](GRAPHICS/ZUI03002.GIF)
Performance Managementのプログラムのセットアップ終了後,PFM - Web Consoleから,運用に合わせて監視対象の稼働状況についてのレポートを表示できるようにしたり,監視対象で問題が発生したときにユーザーに通知できるようにしたりするために,Performance Managementのプログラムの環境を設定します。
Performance Managementのプログラムの環境設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。