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JP1 Version 10 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


3.4.4 アラームテーブルのバインド方式の検討

Performance Managementでアラームを利用した監視を実行するには,監視エージェントとアラームテーブルを関連づける必要があります。アラームテーブルとは,幾つかのアラームをまとめたものです。この関連づけを「バインド」といいます。

監視エージェントは,バインドされているアラームテーブルに含まれるすべてのアラームについて,条件式を評価し,アラームの定義に応じてPFM - Web Consoleなどにアラームを通知します。通常は,評価の結果,状態の変化があった場合にアラームが通知されます。

すでに監視エージェントにバインドされているアラームテーブルに新しくアラームを追加した場合や,既存のアラームの定義を変更した場合,自動的に新しい定義で評価が行われます。

アラームテーブルのバインド方式には次に示すものがあります。

1つの監視エージェントに対して,複数のアラームテーブルをバインドする場合には,監視エージェントごとにバインドするアラームテーブルの組み合わせを変えることで,監視エージェントごとにアラームの条件を分けられるようになります。例えば,あらかじめDBキャッシュ監視用,CPU使用率監視用,プロセス監視用のアラームテーブルというように監視分類ごとにアラームテーブルを作成しておき,ある監視エージェントにはDBキャッシュ監視用とプロセス監視用のアラームテーブルを組み合わせてバインドしたり,ある監視エージェントにはCPU使用率監視用とプロセス監視用のアラームテーブルを組み合わせてバインドできます。

また,複数の監視エージェントがある場合に,共通のアラームテーブルを全監視エージェントにバインドし,ある監視エージェントだけ特殊なアラームテーブルを追加してバインドすることもできます。

図3‒12 複数のアラームテーブルをバインドする例

[図データ]

アラームテーブルのバインド方式については,PFM - Managerで設定します。1つの監視エージェントに対して複数のアラームテーブルをバインドできるようにする場合,PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleが08-50以降である必要があります。また,複数のアラームテーブルをバインドする監視エージェントは,PFM - Agentが08-00以降,PFM - Baseが08-50以降である必要があります。また,PFM - RMの監視エージェントに対してアラームテーブルをバインドするには,Performance Management製品が09-00以降である必要があります。アラームテーブルのバインド方式の設定方法については,Windowsの場合は「5.4.4 アラームテーブル複数バインド機能の設定手順」を,UNIXの場合は「6.4.4 アラームテーブル複数バインド機能の設定手順」を参照してください。