Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


2.2.1 監視項目の検討

H社の情報システム部は,インターネット販売システムのWindowsサーバで稼働状況を監視したい項目について検討しました。そして,稼働監視の要件とその要件を満たすために必要な監視項目を,次のように決めました。

表2‒1 監視項目の検討例

目的

監視項目

監視項目に対応するレコード名(PFM - Agent for Platform(Windows)の場合)

CPUの使用率を監視し,CPUの負荷状況の傾向を知りたい。

CPU使用率

System Overview(PI)

物理メモリーの空き容量を監視し,空き容量が少なくなったら,システム管理者が対応できるようにしたい。

物理メモリーの空き容量

System Overview(PI)

Performance Managementはパフォーマンスデータをレコードという単位で収集します。監視項目を決めたら,対応するPerformance Managementのレコード名を調べます。

検討の結果,インターネット販売システムのパフォーマンス監視要件をすべて満たすPFM - Agent for Platform(Windows)の監視テンプレートを利用することにしました。Performance Managementでは,「監視テンプレート」と呼ばれる,よく利用される監視項目があらかじめ定義されたレポートおよびアラームを提供しています。この監視テンプレートを使用することで,複雑な定義をしなくても監視対象の運用状況を監視する準備が容易にできます。

なお,監視項目を検討する際のポイントについて「3.4.3 アラームとレポートの検討の流れ」で解説しているので参照してください。

また,提供されている監視テンプレートおよび収集するレコードについての詳細は,各PFM - Agentマニュアルの,監視テンプレートおよびレコードについて説明している章を参照してください。