2.2.6 iPad向け業務コンテンツを作成する場合の注意事項
iPadでは業務編集画面を利用できないため,iPad向けの業務コンテンツもInternet Explorerを利用できる環境で作成します。作成時と公開時とで利用するWebブラウザが異なるため,見た目や動作に差異があることを考慮する必要があります。また,iPad向けの業務コンテンツでは使用できないパーツや機能もあります。
iPad向けの業務コンテンツを作成するときに注意が必要なことについて,詳細を次に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) iPad向け業務コンテンツでは使用できないパーツ
次に示すパーツは,iPad向け業務コンテンツでは使用しないでください。使用した場合の動作は保証されません。
-
HTMLパーツ
-
JP1/AOサービス実行プラグインパーツ
-
JP1/AO URL出力プラグインパーツ
-
JP1イベント対処状況変更プラグインパーツ
-
JP1イベント情報出力プラグインパーツ
-
JP1/IM-SS URL出力プラグインパーツ
(2) iPad向け業務コンテンツで使用しない方がよいパーツ
次に示すパーツは,設定や動作に制限があるため,iPad上で正常に表示されるかどうかを特に注意して確認する必要があります。ほかのパーツで代用できる場合は,使用しないことを推奨します。
-
テキストボックスパーツ
-
テキストエリアパーツ
テキストボックスおよびテキストエリアでは,表示されていない部分へカーソルを移動できません。そのため,入力文字数に対して十分なサイズのテキストボックスまたはテキストエリアが必要になります。場合によっては,入力できる最大文字数を制限する設定をしておくなどの工夫をしてください。
-
インラインフレームパーツ
インラインフレームの中に表示されるボタンやリンクをタップしても,動作しません。また,インラインフレーム内はスクロールできないため,スクロールなしで全体が表示されるサイズのインラインフレームが必要になります。なお,Webサイト側の設定によっては,インラインフレームに指定したWebサイトが表示されないこともあります。
(3) iPadで参照したときに見た目が異なるパーツ
次に示すパーツは,Internet ExplorerとMobile Safariとでは大きさやデザインなどの見た目が異なります。
-
画像パーツ(プロセスノードに画像を表示する場合を含む)
-
Mobile Safariで参照すると画質が低下することがあります。その場合は,画像サイズを変更しない設定にするか,2倍のサイズの画像を指定してください。
-
指定したURLにアクセスできないときに,Internet Explorerでは「×」印のアイコンが表示されますが,Mobile Safariでは枠だけが表示されます。
-
-
テキストボックスパーツ
-
テキストエリアパーツ
-
ラジオボタンパーツ
-
チェックボックスパーツ
-
ドロップダウンパーツ
ドロップダウンパーツは,Internet Explorerで表示したときよりもMobile Safariで表示したときの方が,サイズが大きくなります。そのため,ほかのパーツとの間隔を広めに確保するなど,特に注意が必要です。
-
インラインフレームパーツ
-
フレーム枠を表示する設定にしていても,Mobile Safariでは右と下のフレーム枠は表示されません。また,インラインフレーム内は,右と下が3pxずつ非表示になります。
-
指定したURLにアクセスできないとき,Internet Explorerではページが見つからない旨のページが表示されますが,Mobile Safariでは何も表示されません。
フレーム枠を表示しない設定([属性の設定]画面で[フレーム枠あり]チェックボックスをチェックしない)にした場合,インラインフレームパーツの部分は何も表示されない状態になるため,注意が必要です。
-
(4) iPadで参照したときに無効になるパーツの設定
画像パーツおよびハイパーリンクパーツには,ツールチップを設定できますが,iPadで参照するとツールチップは表示されません。
画像は,ツールチップがなくても問題のないものを使用するようにしてください。ハイパーリンクは,リンクの文字列だけでリンク先が判断できるような工夫が必要です。
(5) iPadで参照したときの文字
文字のフォントは,Internet ExplorerでMS Pゴシックだったものが,Mobile Safariではヒラギノ角ゴになります。ヒラギノ角ゴフォントの方が,文字の幅や行間が広くなる傾向があります。そのため,文字を表示するパーツは,文字よりもパーツのサイズを大きめに作成してください。Internet Explorerの場合と比較して,幅と高さが2倍になるように作成するのが目安です。
(6) ノードの直接遷移ができる環境でiPad向け業務コンテンツを作成するときの設定
ノードの直接遷移ができる環境でiPad向け業務コンテンツを作成するときは,プロセスノードの前面/背面の並び順の設定値に「70」未満の値を設定する必要があります。「70」以上の値を設定すると,iPadで参照したときにプロセスノードをクリックできないおそれがあります。