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JP1 Version 10 JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド


5.3.4 イベント引き継ぎ情報

アクションの実行内容に関する次の項目は,イベント引き継ぎ情報としてアクションの契機となったJP1イベントの情報を指定できます。

JP1イベントの属性値の自動アクションへの引継ぎは,イベント基盤サービスからアクション実行サービスに渡す際に実行しています。

次に示すイベント引き継ぎ情報を指定できます。

表5‒7 アクションの実行内容に指定できる変数

種別

変数名

イベント引き継ぎ情報

基本属性

EVBASE

  • イベント基本情報

EVID

  • イベントID(基本コード:拡張コード)

    イベントIDを「基本コード:拡張コード」形式にした文字列

EVIDBASE

  • イベントID(基本コード)

    イベントIDを「基本コード」形式に変換した文字列

EVDATE

  • イベント登録日(YYYY/MM/DD)

    登録時刻を「YYYY/MM/DD」形式にした文字列

EVTIME

  • イベント登録時刻(hh:mm:ss)

    登録時刻を「hh:mm:ss」形式にした文字列

EVPID

  • イベント発行元プロセスID

    発行元プロセスIDの値

EVUSRID

  • イベント発行元プロセスのユーザーID

    発行元ユーザーIDの値

EVGRPID

  • イベント発行元プロセスのグループID

    発行元グループIDの値

EVUSR

  • イベント発行元ユーザー名

    発行元ユーザー名の値

EVGRP

  • イベント発行元グループ名

    発行元グループ名の値

EVHOST

  • イベント発行元ホスト名

    発行元イベントサーバ名の値

EVIPADDR

  • イベント発行元IPアドレス

    発行元IPアドレスをIPv4アドレス形式,またはIPv6アドレス形式にした文字列

    <IPv4アドレス形式>

    32ビットのアドレス値を8ビット単位でピリオド(.)区切り,10進数(0〜255)で出力した形式。

    例:0.64.128.255

    <IPv6アドレス形式>

    128ビットのアドレス値を16ビット単位でコロン(:)区切り,16進数(0000〜ffff)で出力した形式。

    例:0011:2233:4455:6677:8899:aabb:ccdd:eeff

EVSEQNO

  • イベントDB内通し番号

    イベントDB内通し番号の値

EVARVDATE

  • イベント到着日(YYYY/MM/DD)

    到着時刻を「YYYY/MM/DD」形式にした文字列

EVARVTIME

  • イベント到着時刻(hh:mm:ss)

    到着時刻を「hh:mm:ss」形式にした文字列

EVSRCNO

  • 発行元イベントDB内通し番号

    発行元イベントDB内通し番号の値

EVMSG

  • メッセージ

    メッセージの値

EVDETAIL

  • 詳細情報

    詳細情報を「情報1△情報2△…情報n△」形式にした文字列(△:半角スペース)

拡張属性

EVSEV

  • イベント拡張情報重大度(Emergency, Alert, Critical, Error, Warning, Notice, Information, Debug)

    重大度の値

EVUSNAM

  • ユーザー名

    ユーザー名の値

EVOBTYP

  • オブジェクトタイプ

    オブジェクトタイプの値

EVOBNAM

  • オブジェクト名

    オブジェクト名の値

EVROBTYP

  • 登録名タイプ

    登録名タイプの値

EVROBNAM

  • 登録名

    登録名の値

EV"PRODUCT_NAME"

  • プロダクト名

    プロダクト名値

EV"OBJECT_ID"

  • オブジェクトID

    オブジェクトIDの値

EV"OCCURRENCE"

  • 事象種別

    事象種別の値

EV"START_TIME"

  • 開始時刻

    開始時刻の値

EV"END_TIME"

  • 終了時刻

    終了時刻の値

EV"RESULT_CODE"

  • 終了コード

    終了コードの値

EV"JP1_SOURCEHOST"

  • 発生元ホスト名

    発生元ホスト名の値

EV"拡張属性名"

  • 任意の拡張属性

    拡張属性名で指定された属性の属性値

その他

EV"@JP1IM_CORRELATE"

  • 相関イベント

    相関イベントかどうかを示す値

    ・0:相関イベントではない

    ・1:相関成立イベントである

    ・2:相関不成立イベントである

EV"@JP1IM_ORIGINAL_SEVERITY"

  • イベント拡張属性重大度(変更前)

    (Emergency,Alert,Critical,Error,Warning,Notice,Information,Debug,または重大度に設定された値)

    重大度変更機能が有効な場合だけ設定する属性

EV"@JP1IM_CHANGE_SEVERITY"

  • 重大度変更

    重大度を変更したかどうかを示す値

    ・0:重大度を変更していない

    ・1:重大度を変更した

ACTHOST

  • アクション実行要求元マネージャーホスト名

    マネージャーホスト名

EVENV1〜EVENV9

  • アクションの実行条件の指定で,正規表現中に"( )"を指定して切り出したデータ

    マネージャーで拡張正規表現を使用している場合だけ指定できる

〈この項の構成〉

(1) 指定方法

イベント引き継ぎ情報は,変数で指定します。変数は「$変数名」と指定します。$を文字として指定したい場合は,「\$」と指定してください。

(2) イベント引き継ぎ情報の変換機能

イベント引き継ぎ情報の変換機能は,イベント引き継ぎ情報に含まれる特定のASCII文字を別の文字列に変換する機能です。

イベントに含まれるOSが特別な意味として取り扱う文字を別の文字に変換できます。

変換前の文字と変換後の文字列は,イベント引き継ぎ情報変換設定ファイルで指定できます。詳細は,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」の「イベント引き継ぎ情報変換設定ファイル(event_info_replace.conf)」(2. 定義ファイル)を参照してください。