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JP1 Version 10 JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド


3.14 ログイン時のイベント取得範囲

ログイン時のイベント取得範囲の設定機能は,ログイン時にJP1/IM - ViewがJP1/IM - Managerからイベントを取得する際,どの時点からのイベントを取得するかを指定できます。イベントの取得元は統合監視DBのため,最新から2,001件以上前のイベントを取得でき,次の運用ができます。

注※ ログイン時の,セントラルコンソールが稼働するホストの時刻を基準にして,設定された時間分さかのぼった時刻を起点とする。

上記のとおり,[イベント監視]ページ,[重要イベント]ページの使い方は異なるため,それぞれのページに対してログイン時のイベント取得範囲が設定できます。ログイン時のイベント取得範囲は,時間または日数で指定できます。

ログイン時,セントラルコンソールは,システムで設定された日数または時間と,セントラルコンソールが稼働するホストのログイン時の時刻から起点を算出して,起点から最新までのイベントを統合監視DBから取得します。

なお,この機能を使用する場合は,統合監視DB を有効に設定してください。

また,ログイン時のイベント取得範囲の設定をしている場合,[重要イベント]ページでは,ログイン時に対処済みの重要イベントを統合監視DBから取得しない設定ができます。これを対処済みイベントの除外機能といいます。重要イベントが「対処済」になるまでの期間に,ほかの「対処済」の重要イベントが2,001件以上になる運用で,ログイン時に「対処済」以外の最新イベントをすぐに表示できます。対処済みイベントの除外機能は,[システム環境設定]画面により設定してください。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 画面リファレンス」の「2.11 [システム環境設定]画面」を参照してください。

図3‒89 対処済みイベントの除外機能

[図データ]

注意事項

設定された取得位置から最新までの期間内に表示するイベントが,ビューアーの最大表示件数よりも多く存在した場合でも,スクロールアウトするだけなので,システム管理者はビューアーの最大表示件数に収まる位置を設定してください。ただし,ログイン時のイベント取得範囲に,大量のイベントが発生してしまった場合は,ログイン時に最新のイベントが表示されるまで時間が掛かる場合があります。その場合は,一時的にログイン時のイベント取得範囲を変更し,発生した繰り返しイベントが監視範囲外になった時に元に戻してください。イベント取得を中断する機能はありません。ログアウトして,設定を変更したあと再ログインしてください。また,同時に複数のユーザーがログインするとイベント表示性能,およびイベント更新性能など,一時的に時間が掛かることがあります。その場合は,時間をおいてから再実行してください。

ログイン時のイベント取得範囲の設定機能を使用した場合でも,既存のイベントバッファーはそのまま残ります。

統合監視DBからイベントを取得したあと,イベントの取得更新を行った場合,未取得のイベントがイベントバッファー上に存在するときは,イベントバッファーから取得します。

未取得のイベントがイベントバッファー上に存在しない場合,従来どおり3F01イベントをJP1/IM - Viewに表示します。なお,この機能は,[イベント監視]ページと[重要イベント]ページのそれぞれで設定できるため,ログイン時は,どちらかのページだけイベントバッファーからイベントを取得する場合があります。どちらかのページでだけ,イベントを表示できなかった場合は,3F02イベントを,イベントを表示できなかったページに表示します。[重要イベント]ページに表示する場合は,3F02イベントを強制的に重要イベントとします。取得更新の流れを次の図に示します。

図3‒92 イベントバッファーがあふれた場合のイベントの取得更新

[図データ]

運用中にログイン時のイベント取得範囲の設定を変更した場合は,次回ログイン時から有効になります。

ログイン時のイベント取得範囲の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 運用ガイド」の「5.1.11 ログイン時のイベント取得範囲を設定してイベントを引き継ぐ」を参照してください。