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JP1 Version 10 JP1/Base 運用ガイド


jbsrt_distrib

〈このページの構成〉

機能

マネージャーホスト(JP1/IM - Managerインストールホスト)で実行するコマンドです。

構成定義ファイルに定義した情報を,コマンドを実行したホストの下位にあるホストに配布し,定義を有効にします。

すでに構成定義が設定されている場合は,既存の構成定義情報を削除してから,構成定義を配布します。

このコマンドを実行するときには,構成定義を配布する全ホストで,JP1/Baseが起動している必要があります。配布先のホストで,JP1/Baseが起動していなかった場合,そのホストへは構成定義が配布されません。この場合,コマンドの実行時に,構成情報を設定できないというメッセージが出力されます。そのまま処理を続行すると,残りのホストには定義が配布されます。定義を配布できなかったホストへ構成情報を配布するには,そのホストのJP1/Baseを起動してから,再度jbsrt_distribコマンドを実行します。構成情報を削除しますか,というメッセージが出力されるので「N」を入力し,定義を配布します。これで,システム全体への定義配布が完了します。

このコマンドが参照する構成定義ファイルは,次のファイルです。

Windowsの場合

インストール先フォルダ\conf\route\jbs_route.conf

共有フォルダ\jp1base\conf\route\jbs_route.conf-hオプション指定時)

UNIXの場合

/etc/opt/jp1base/conf/route/jbs_route.conf

共有ディレクトリ/jp1base/conf/route/jbs_route.conf-hオプション指定時)

定義ファイルの形式については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。

形式

jbsrt_distrib [-h 論理ホスト名]

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)

UNIXの場合:スーパーユーザー権限またはJP1/Base管理者権限

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

インストール先フォルダ\bin\

UNIXの場合

/opt/jp1base/bin/

引数

-h 論理ホスト名

クラスタシステムで運用している場合に,コマンドを実行するホストの論理ホスト名を指定します。このオプションを省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,物理ホスト名が仮定されます。クラスタシステムを使用していない場合には指定は不要です。

注意事項

システムの運用中に構成情報を削除すると,削除してから配布完了するまでの間に,次の問題が発生するおそれがあります。

システムの運用中に管理対象ホストを追加する場合,削除するホストがないときは,次の手順で,構成情報を削除しないで構成定義を配布してください。既存の構成情報に影響を与えないで,システム構成を変更できます。

  1. 構成情報を削除しますか,というメッセージが出力されたら,「N」を入力します。

  2. 構成定義を配布してもよろしいですか,というメッセージが出力されたら,「Y」を入力します。

このコマンドで構成定義情報を削除する際,構成定義ファイル内に「*」の付いたホストがあると,そのホスト以下の構成定義情報は削除されません。既存の構成定義情報を削除する場合は,構成定義ファイルに「*」の記述がないことを確認してください。

IM構成管理を使用している場合,このコマンドを実行すると,IM構成管理が保持する構成定義情報とJP1/Baseが保持する構成定義情報が不一致となります。そのため,IM構成管理を使用している場合は,このコマンドを実行しないで,IM構成管理で構成を一元管理することを推奨します。詳細は,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」のIM構成管理によるシステムの階層構成の管理について説明している章を参照してください。

戻り値

0

正常終了

1

異常終了