JP1/Base 運用ガイド
06-71以降のJP1/Baseは,さまざまなネットワーク構成に応じて通信設定を変更できます。ネットワークの構成や運用方法によっては,通信方式を設定する必要があります。JP1/Baseの通信設定の変更に関するファイルおよびパラメーターを次に示します。
JP1独自のhosts情報を設定しておくファイルです。OSの名前解決ができない場合,複数LAN接続の環境で特定のLANを使用する場合,クラスタシステムで自ホストが複数の受信用IPアドレスを使用する場合などに設定します。また,IPv6アドレスを使用して通信する場合に設定します。
hosts情報を設定していないホスト名に対しては,OSの名前解決を利用します。ネットワーク構成によっては,通信方式設定ファイルの設定が必要な場合があります。jp1hosts2定義ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「jp1hosts2定義ファイル」を参照してください。
JP1独自のhosts情報を設定しておくファイルです。OSの名前解決ができない場合,複数LAN接続の環境で特定のLANを使用する場合,クラスタシステムで自ホストが複数の受信用IPアドレスを使用する場合などに設定します。
hosts情報を設定していないホスト名に対しては,OSの名前解決を利用します。ネットワーク構成によっては,通信方式設定ファイルの設定が必要な場合があります。jp1hosts定義ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「jp1hosts定義ファイル」を参照してください。
クラスタシステムで送信設定をANYバインド方式に変更する場合や,複数LAN接続の環境で特定のLANを使用する場合に設定します。なお,名前解決するためには,jp1hosts定義ファイルまたはjp1hosts2定義ファイルの設定が必要な場合があります。通信方式設定ファイルの詳細については,「4.3.2(2) 通信方式設定ファイル」を参照してください。
JP1イベントを受信する際に,イベントサーバが使用するIPアドレスを設定します。イベントサーバ設定ファイルのclient-bindパラメーターを省略した場合は,送信元イベントサーバのIPアドレスに設定されます。イベントサーバ設定ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「イベントサーバ設定ファイル」を参照してください。
JP1イベントを転送する際に,イベントサーバが使用するIPアドレスを設定します。client-bindパラメーターを省略した場合,イベントの送信元IPアドレスは,portsパラメーターに指定されたアドレスが使用されます。設定していないイベントサーバ名に関しては,OSの名前解決を利用します。イベントサーバ設定ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「イベントサーバ設定ファイル」を参照してください。
JP1イベントを転送する際に,転送先のイベントサーバ名の名前解決をする場合に設定します。イベント転送先イベントサーバのportsパラメーターで指定しているアドレスを指定します。イベントサーバ名を設定していない場合は,OSの名前解決を利用します。イベントサーバ設定ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「イベントサーバ設定ファイル」を参照してください。
アプリケーションプログラムからイベントサーバにイベントを登録する際の,自ホスト内での名前解決や,他ホストのイベントを検索する際に名前解決する場合に設定します。このパラメーターを設定していないホストに関しては,OSの名前解決を利用します。API設定ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「API設定ファイル」を参照してください。
アプリケーションプログラムから,イベントサーバへ接続するときに使用するIPアドレスを設定します。このパラメーターを省略した場合は,OSが自動的にIPアドレスを割り当てます。イベントサーバ設定ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「API設定ファイル」を参照してください。
通信設定の詳細については,「4. ネットワーク構成に応じたJP1/Baseの通信設定」を参照してください。
JP1/Baseが提供する各機能の通信設定への対応状況を次の表に示します。設定を変更した場合は,JP1/Base,JP1/Baseを前提とする製品,およびJP1/Baseと依存関係のあるプログラムの再起動が必要です。
JP1/IM,JP1/AJSなどのJP1/Baseを前提とする製品も通信設定に対応しています。JP1/Baseを前提とする製品の通信設定への対応については,各製品のマニュアルを参照してください。
表H-1 各機能の通信設定への対応状況
| 機能 | 通信設定 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| jp1hosts定義ファイル,jp1hosts2定義ファイル | 通信方式設定ファイル | confファイル | API設定ファイル | ||
| ユーザー管理 | ユーザー認証 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ユーザーマッピング | − | − | − | − | |
| 起動管理 | 起動順序制御 | − | − | − | − |
| 終了順序制御 | − | − | − | − | |
| イベントサービス | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| イベント変換 | ログファイルトラップ | ○ | − | − | ○ |
| イベントログトラップ | ○ | − | − | ○ | |
| SNMPトラップ変換 | ○ | − | − | ○ | |
| イベントサービスの定義情報の収集と配布 | ○ | ○ | − | − | |
| プロセス管理機能 | ○ | − | − | ○ | |
| ヘルスチェック | ○ | ○ | − | ○ | |
| ローカルアクション | ○ | − | − | ○ | |
| ISAMユーティリティコマンド | − | − | − | − | |
| 統合トレース(HNTRLib2) | − | − | − | − | |
| JP1/Baseの機能を拡張してユーザーが作成したプログラム | ○ | − | − | ○ | |
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