uCosminexus EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編

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14.7 ユーザ管理ファイル

<この節の構成>
(1) 概要
(2) 格納先
(3) 形式
(4) サンプルの内容

(1) 概要

ユーザ管理ファイル(userdef.conf)は,ユーザの認証情報,およびスプールデータへのアクセス制限情報が定義されたファイルです。スプールデータにアクセスするユーザを管理できます。

ユーザについては,マニュアル「EUR システム構築ガイド」を参照してください。

(a) Windows環境の場合

ユーザ管理ファイルは,[EUR Spool Service 構成定義]ダイアログの[ユーザ定義]タブで定義します。ユーザの設定については,マニュアル「EUR システム構築ガイド」を参照してください。

ユーザ管理ファイルの格納先は,次のどちらかです。

(b) UNIX/Linux環境の場合

ユーザ管理ファイルは,/opt/eur/sample/SpoolService下にあるサンプルファイルを基に設定します。ユーザの設定については,マニュアル「EUR システム構築ガイド」を参照してください。

(2) 格納先

ユーザ管理ファイルの格納先は,次のどちらかです。

(3) 形式

[セクション]
キー=値

ユーザ管理ファイルの設定項目を次の表に示します。

キーは大文字と小文字を区別しません。ユーザの設定については,マニュアル「EUR システム構築ガイド」を参照してください。また,ユーザを設定する場合の注意事項については,マニュアル「EUR システム設計ガイド」を参照してください。

表14-3 ユーザ管理ファイルの設定項目

セクション キー 指定できる値 省略値 説明
Common GroupCategoryConfNum 0〜100,000 0 ユーザ数を指定します。デフォルト値は1です。なお,デフォルトユーザは数に含めません。
GroupCategory 文字列 ユーザ名に使用するジョブ検索キーの分類名を指定します。
GroupCategoryConfn※1 GroupKey 文字列 ユーザ名を指定します。
CheckString 文字列 ユーザの確認キーを指定します。
GroupFilter
  • NONE
  • ALL
  • CATEGORY
NONE スプールデータのアクセス制限方式を指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • NONE
    すべてのスプールデータを表示します。
  • ALL
    すべてのスプールデータを表示しません。
  • CATEGORY
    GroupFilterNameキーで指定したジョブ検索キーの分類名を持つスプールデータを表示します。
GroupFilterName 文字列 アクセス許可に使用するジョブ検索キーの分類名を指定します。GroupFilterキーにCATEGORYを指定した場合に指定します。
GroupFilterKeyNum 0〜1,024 0 アクセスを許可するジョブ検索キーの数を指定します。
GroupFilterKeyn※2 文字列 アクセスを許可するジョブ検索キーを指定します。
GroupFilterKeyNull
  • ENABLE
  • DISENABLE
ENABLE GroupFilterKeyキーを指定していないスプールデータにアクセスするかどうかを指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • ENABLE
    アクセスします。
  • DISENABLE
    アクセスしません。
GroupFilterKeyOwner
  • ENABLE
  • DISENABLE
DISENABLE GroupKeyキーで指定したユーザ名がGroupCategoryキーに指定したジョブ検索キーの分類名と一致する場合,スプールデータにアクセスするかどうかを指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • ENABLE
    アクセスします。
  • DISENABLE
    アクセスしません。
Default GroupFilter
  • NONE
  • ALL
  • CATEGORY
NONE スプールデータのアクセス制限方式を指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • NONE
    すべてのスプールデータを表示します。
  • ALL
    すべてのスプールデータを表示しません。
  • CATEGORY
    GroupFilterNameキーで指定したジョブ検索キーの分類名を持つスプールデータを表示します。
GroupFilterName 文字列 アクセス許可に使用するジョブ検索キーの分類名を指定します。GroupFilterキーにCATEGORYを指定した場合に指定します。
GroupFilterKeyNum 0〜1,024 0 アクセスを許可するジョブ検索キーの数を指定します。
GroupFilterKeyn※2 文字列 アクセスを許可するジョブ検索キーを指定します。
GroupFilterKeyNull
  • ENABLE
  • DISENABLE
DISENABLE GroupFilterNameキーのジョブ検索キーを持たないスプールデータにアクセスするかどうかを指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • ENABLE
    アクセスします。
  • DISENABLE
    アクセスしません。
GroupFilterKeyOwner
  • ENABLE
  • DISENABLE
ENABLE GroupCategoryキーのジョブ検索キーを持たないスプールデータにアクセスするかどうかを指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • ENABLE
    アクセスします。
  • DISENABLE
    アクセスしません。
(凡例)
−:省略値はありません。
注※1
nの範囲は,「1〜ユーザ数(CommonセクションのGroupCategoryConfNumキーの値)」です。
注※2
nの範囲は,「1〜アクセス許可するジョブ検索キーの数(GroupCategoryConfセクションのGroupFilterKeyNumキーの値)」です。

(4) サンプルの内容

このサンプルでは,次の5種類の帳票を管理する場合を想定しています。

帳票 説明
部署Aの管理資料 部署Aのリーダがアクセスできる帳票です。
部署Aの公開資料 部署Aに所属するユーザがアクセスできる帳票です。また,部署Bのリーダもアクセスできます。
部署Bの管理資料 部署Bのリーダがアクセスできる帳票です。
部署Bの公開資料 部署Bに所属するユーザがアクセスできる帳票です。また,部署Aのリーダもアクセスできます。
公開先の情報を持たない資料 公開先を設定していない帳票です。

サンプルの内容を次に示します。

 
[Common]
GroupCategoryConfNum=5
GroupCategory="ユーザ"
 
[GroupCategoryConf1]
GroupKey="システム管理者"
CheckString="pwadmin"
GroupFilter=NONE
 
[GroupCategoryConf2]
GroupKey="部署A_リーダ"
CheckString="pwleader"
GroupFilter=CATEGORY
GroupFilterName="公開先"
GroupFilterKeyNum=3
GroupFilterKey1="部署A_管理"
GroupFilterKey2="部署A_公開"
GroupFilterKey3="部署B_公開"
GroupFilterKeyNull=ENABLE
GroupFilterKeyOwner=ENABLE
 
[GroupCategoryConf3]
GroupKey="部署A_一般"
CheckString="pwsub"
GroupFilter=CATEGORY
GroupFilterName="公開先"
GroupFilterKeyNum=1
GroupFilterKey1="部署A_公開"
GroupFilterKeyNull=DISENABLE
GroupFilterKeyOwner=ENABLE
 
[GroupCategoryConf4]
GroupKey="部署B_リーダ"
CheckString="pwleader"
GroupFilter=CATEGORY
GroupFilterName="公開先"
GroupFilterKeyNum=3
GroupFilterKey1="部署B_管理"
GroupFilterKey2="部署B_公開"
GroupFilterKey3="部署A_公開"
GroupFilterKeyNull=ENABLE
GroupFilterKeyOwner=ENABLE
 
[GroupCategoryConf5]
GroupKey="部署B_一般"
CheckString="pwsub"
GroupFilter=CATEGORY
GroupFilterName="公開先"
GroupFilterKeyNum=1
GroupFilterKey1="部署B_公開"
GroupFilterKeyNull=DISENABLE
GroupFilterKeyOwner=DISENABLE
 
[Default]
GroupFilter=ALL
GroupFilterKeyOwner=DISENABLE
 

この内容でユーザ定義として定義する場合,各ユーザの帳票へのアクセス可否は次のようになります。

帳票 属性 ユーザ
ユーザ 公開先 システム管理者 部署A_リーダ 部署A_一般 部署B_リーダ 部署B_一般 デフォルトユーザ
01 部署A_リーダ 部署A_管理 × × × ×
02 部署A_リーダ 部署A_公開 × ×
03 部署A_一般 部署A_管理 × × ×
04 部署A_一般 部署A_公開 × ×
05 部署B_リーダ 部署B_管理 × × × ×
06 部署B_リーダ 部署B_公開 × ×
07 部署B_一般 部署B_管理 × × × ×
08 部署B_一般 部署B_公開 × ×
09 × × ×
10 部署A_リーダ 部署B_管理 × × ×
11 部署A_リーダ 部署B_公開 × ×
12 部署A_一般 部署B_管理 × × ×
13 部署A_一般 部署B_公開 ×
14 部署B_リーダ 部署A_管理 × × ×
15 部署B_リーダ 部署A_公開 × ×
16 部署B_一般 部署A_管理 × × × ×
17 部署B_一般 部署A_公開 × ×
(凡例)
−:属性情報がありません。
○:アクセスできます。
×:アクセスできません。